第51話:二人への贈り物と、宝物の魔導折り紙
「あぅ~♪(ふたりとも、ちょっと待っててね)」
私はトコトコとテーブルへ戻り、二枚の折り紙を選んだ。
お父様には漆黒と金の高級紙。お兄様には美しい群青色の紙だ。
(お父様にはかっこいい龍! お兄様には綺麗な鷹にしよう♪)
ちっちゃな手で折り目をキリッと重ねていき、あっという間に二つの作品が完成した。
二人のもとへトコトコ歩み寄ってそれぞれの手に乗せると、ふうっ……と息を吹きかける。
ブワッ……!!
お父様の漆黒の龍は圧倒的な【炎と土の加護】を放つミニ守護竜となり、お兄様の群青の鷹は【雷の魔力】を纏ってお兄様の肩へ飛んだ。
「な……っ!? 私の属性を理解し、魔力を増幅させる『絶対防衛の守護竜』だと……!?」
「僕の雷魔力と完全同調している……! これさえあればどんな攻撃も打ち払える『絶対攻撃の魔鷹』だ……!!」
国家を揺るがすほどの神級魔導具と化した折り紙に、お父様とお兄様は感極まって涙をポロポロとこぼした。
「おお……っ! オリカが私のためだけに折ってくれた世界に一つの龍……!!」
「僕も一生大切にするよ……! 肌身離さず持ち歩くからね!!」
(ふふっ、二人ともすごく喜んでくれて良かったな♪)
お母様の薔薇、お父様の龍、お兄様の鷹、そして首元で【誓約の首輪】を誇らしげに輝かせるノワール。
こうして公爵家の家族全員(+神獣一匹)が、オリカの作った【最強の魔導折り紙】を宝物として大切にするのだった。




