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『白髪の天使は折り紙を折る 〜HP無限の転生令嬢、最強の家族にノンストップで溺愛される〜』  作者: CASCADE


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第20話:お風呂場での極秘魔法ミッション




リボンの件を経て、私は学習した。

『物』に魔力を込めるから、

鑑定された時にアーティファクト化がバレるのだ。



だったら、その場で消えて残らない

『実体を持たない生活魔法』の出力微調整なら、

誰にも証拠を残さずに実験できるはず!



そう考えた私が実験の場に選んだのは、

一日の終わり,湯気とお湯に包まれる「お風呂場」だった。



赤ちゃん用のベビーバスに浸かりながら、

ママ(エレノア)が私の体を優しく洗ってくれている。

お兄様もお手伝いとして、

すぐそばでお湯を汲んで待機してくれていた。



(よし、今よ。

生活魔法の基本『ウォーター(水生成)』。

おもちゃのジョウロの中に、

目薬一滴分くらいの、極小の水を呼び出すのよ!)



私は手に持った、職人特製の白い木製ジョウロを見つめ、

脳内で限界まで魔力を絞り込んで、

本当に、ほんのちょっぴりだけ魔法を発動した。



(めざせ、一滴の水! ちょちょんの、ちょん!)



ぽちゃん。



狙い通り、ジョウロの中に

小さな小さな、透き通った水が溜まった。



(できた……! 成功だわ!

これくらいなら、ただの可愛い生活魔法。

誰にも怪しまれないし、証拠も残らな――)



そう思った瞬間だった。

ジョウロの中に溜まったわずかな水から、

優しくも澄み切ったエメラルドグリーンの光が

ピカァァァ! と放たれた。



(……はい!?)



光るお水。

しかも、お風呂場全体が

森林浴をしているかのような、

ものすごく爽やかで心地いい香りで満たされていく。



『生活魔法:ウォーター(魔力1注入)⇒

【癒やしの中級ポーション・極小水】

の生成に成功しました。

※軽度の傷や肉体疲労を優しく癒やします』



(一滴の水を呼んだだけで、

高品質な中級ポーションを爆誕させるなーーーっ!!)



おまけに、慌てた私が手元を滑らせたせいで、

エメラルドに輝くそのお水は、

ジョウロの注ぎ口から、

私が浸かっているベビーバスのお湯の中に

ぽちょん、とこぼれ落ちて混ざってしまった。



「あら……? なんだかお湯が急に

きらきらと綺麗なエメラルド色に輝きだしたわ……?

それに、このとっても良い香りは何かしら?」



私を洗っていたママが、

不思議そうに目を丸くした。



そして次の瞬間。

ポーションのお湯に触れていたママの肌が、

つるんと一瞬で潤い、

日々の育児疲れがスッキリと取れたのか、

「あら!? 肩の凝りが嘘みたいに軽いわ!」と

嬉しそうに声を上げた。



隣にいたお兄様(ルファス)も、

お湯から立ち上る上質な癒やしの魔力に気づき、

目を丸くして固まっている。



「この優しくて澄んだ魔力……。

ただのお湯じゃない、浸かるだけで

体が健康になるような、高品質な癒やしの温水だ……!」



お兄様は、感心したようにお湯を凝視したあと、

ジョウロを抱えて「ばぶぅ?」と

必死にすっとぼけている私を見た。



(お兄様……! これはその、

ただの入浴剤的な何かでね!?

ちょっとお湯の香りが良くなっただけだから!)



しかし、我がお兄様の脳細胞は、

今回も驚異のスピードで「都合の良い超解釈」を

弾き出したのだった。



「……そうか!

水の精霊(ウンディーネ)たちが、

オリカの入浴を祝福して、

お湯を『癒やしの聖泉』に変化させたんだ!!」



(お、お風呂にウンディーネ!?

そんな大自然の偉大な精霊様を、

家庭のベビーバスに降臨させないでお兄様ーーーっ!?)



お兄様の頼もしすぎる(?)超解釈によって、

エヴェレット公爵家のバスタイムは、

一瞬にして極上の健康温泉と化したのであった。

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