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『白髪の天使は折り紙を折る 〜HP無限の転生令嬢、最強の家族にノンストップで溺愛される〜』  作者: CASCADE


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第18話:隠密実験、はじめました




お兄様が勉強に戻ったのを見届けてから、

私は子供部屋の隅っこで、

こっそりと「隠密実験」を開始した。



検証したいのは、私の魔力の『出力調整』。



これまでのウッカリ(おやつとおもちゃ)は、

すべて加減が分からずに

魔力を最高出力でドバッと込めてしまったのが

原因だと思うのだ。



(私は公式には、魔力『5』の生活魔法使い。

だったら、本当に魔力『1』とか『2』だけの、

微々たる魔力を込めるコントロールを

身につけなきゃ、いつか絶対やらかすわ……!)



ターゲットに選んだのは、

ママが私の髪を結ぶためにおいていった、

なんの変哲もないサテンの赤いリボン。



これに、息を吹きかけるくらいの

本当に、ほんのちょびっとの魔力を流す。



(めざせ、魔力1!

すーーーっ、ぽちょん……よし、今よ!)



感覚を研ぎ澄ませ、

針の穴を通すような精密さで

リボンに魔力をじんわりと注ぎ込む。



――カチッ。



頭の中で、軽い電子音のような、

おなじみのシステム音が小さく響いた。



『付与(エンチャント)に成功しました。

ノーマル:サテンのリボン ⇒

ゴッド:【浄化と速乾の聖リボン】』



(……はい?)



ちょっと待って。

なんで『ゴッド』って聞こえたの?



慌てて、完成したリボンの詳細情報を

脳内ステータスで鑑定してみる。



【浄化と速乾の聖リボン(ゴッド級)】

・自動浄化機能(絶対に汚れない・常に新品同様)

・超速乾機能(水濡れ、汗を1秒で完全乾燥)

・装着者の防毒・精神安定効果(小)



(魔力1しか込めてないのに

なんでゴッド級(神話級)になってるのよーっ!?)



私は、手に持った赤いリボンを

二度見、三度見した。



どうやら、私の基本スペックである

『無限の魔力(MP)』と『錬金術』の掛け合わせが

あまりに規格外すぎるせいで、

たとえ魔力1であっても、

生み出される結果は強制的に

チート級になってしまう仕様らしい。



(あ、頭が痛い……。

出力調整の問題じゃなくて、

私の存在そのものがチートの塊だったわ……)



頭を抱えていると、

勉強の手を止めたお兄様が、

トコトコと私の方へ歩いてきた。



「オリカ、そのリボンが気になるの?

可愛い赤色だね。僕が結んであげようか」



「あぅ、あー!」

(あ、待ってお兄様、それ今触ると――)



私が止める間もなく、

お兄様の手が赤いリボンに触れた。

その瞬間、お兄様が「えっ……?」と

目を見開いて固まる。



「な、なんだこれ……?

このリボンから、信じられないほど

澄み切った『聖属性』の気配を感じる……。

手触りもシルクを遥かに超えて、

まるで精霊の羽衣のようだ……!」



お兄様は、震える手でリボンを持ち上げ、

信じられないものを見る目で凝視した。



(うわあああ! 魔力450の

天才お兄様の感覚は誤魔化せないーーーっ!)



私のウッカリ出力調整実験は、

開始早々、お兄様に秒でバレるという

大ピンチ(?)を迎えるのであった。

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