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『白髪の天使は折り紙を折る 〜HP無限の転生令嬢、最強の家族にノンストップで溺愛される〜』  作者: CASCADE


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195/198

第195話:折りたたまれた未来と、かけがえのない日常



「終わった……のね」


エレナさんがホッと胸を撫で下ろし、その場にへたり込んだ。

静けさを取り戻した地下大空洞に、散らばっていた黒い魔力の残り香が消え去り、澄んだ空気が満ちていく。


「やったな、オリカ! 最高に格好よかったぞ!」


ライアン君が大剣を背中に納め、眩しい笑顔で駆け寄ってくる。


「ガウッ!」


ノワールも満足そうに尾を振り、私の足元に身体をすり寄せてきた。


「オリカ様、お見事でした。構造の変形に伴う魔力循環の再構築……まさしく教導を越えた、あなた自身の勝利です」


エリアス先生が静かに教本を閉じ、眼鏡の奥の瞳を温かく細めて深々と頭を下げる。


「……まったく、冷や冷やさせやがって」


お兄様が歩み寄ると、私の頭を乱暴かつ愛おしそうにワシャワシャと撫でまわした。


「だが……自慢の妹だ。よく頑張ったな、オリカ」


「お兄様、髪がぐちゃぐちゃになります……! でも、ふふっ……ありがとうございます!」


胸の奥から湧き上がる温かい温もり。

前世の病室でずっと一人、小さく折りたたんでいた私の世界は、今こんなにも広がり、愛おしい人たちで満ちあふれている。


自分の手元を見つめると、幾重にも折り重ねて役目を終えた一枚の魔導紙が、静かに光を失って手のひらに収まっていた。


傷つけるためでも、奪うためでもない。

大切な日常を守り、大好きな人たちと繋がるために紡いだ『折り紙魔法』。


「さあ、地上へ帰りましょう。みんなで約束した、あのカフェのタルトを食べに!」


私が笑顔で振り返ると、大切な仲間たちが最高の一声で頷いてくれた。


白銀の光が差し込む地上へと続く階段を、私たちは寄り添いながら、ゆっくりと歩みを進めていった。


(完)

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