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『白髪の天使は折り紙を折る 〜HP無限の転生令嬢、最強の家族にノンストップで溺愛される〜』  作者: CASCADE


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176/198

第176話:演習のあとの、にぎやかな休日



無事に定期魔導演習を終えた、最初の週末。


「今日は演習の打ち上げも兼ねて、街でお買い物よ!」


エレナさんの弾んだ声とともに、私はエレナさん、ライアン君の三人で学園街の賑やかな通りを歩いていた。


演習での大活躍はあっという間に学園中に広まり、すれ違う生徒たちから「あいつがSクラスの結界術士……」「かっこよかったな」と視線を感じるけれど、今日ばかりは難しい魔法のことは忘れて羽を伸ばすつもりだ。


「オリカちゃん、見て! あのカフェの新作スイーツ、すごく美味しそう!」


「わあ、本当ですね! 綺麗なベリーのタルト……!」


可愛らしいカフェのテラス席に案内され、甘い香りに包まれる。

前世では病室のベッドの上で見るだけだった憧れのカフェスイーツに、私の胸は高鳴っていた。


「オリカ、演習では本当にお疲れ様。君の『千紙陣』には驚かされたよ」


「ふふ、ライアン君も凄く格好いい剣技だったよ。あの合体攻撃、息がぴったりだったもの!」


「みんなの力があったからこそですよ。私一人じゃ、あんなに綺麗に守り切れませんでした」


運ばれてきたタルトを一口頬張ると、甘酸っぱいベリーの風味が口いっぱいに広がる。


「ん〜っ……! すごくおいしいです……!」


私が思わず頬をゆるめると、エレナさんとライアン君も嬉しそうに笑ってくれた。


……と、そんな平和で幸せなひとときの中。


カフェの向かいにある建物の陰から、何やら熱い視線と低く唸る気配を感じる。


(あ……あの人だかりは……)


通りの角で、変装用の眼鏡(全然隠せていない)をかけたお兄様が、物陰からじーっとこちらを観察していた。

そしてその足元には、気配を殺して地面に伏せているノワール。


「おい、あの美しい男と黒狼……ずっとSクラスの三人を見てないか?」

「アレクシス様……? なんであんなところで物陰から覗いて……」


街の人たちがひそひそと囁き合っている。


(お兄様……ノワールまで一緒になって尾行してくるなんて……!)


過保護すぎる二人の視線に少し恥ずかしくなりながらも、私は二人に気づかないふりをして、フォークで小さく切ったタルトの切れ端をそっとナプキンに包んだ。


後で、あそこにいる二人にもお土産として渡してあげよう。


賑やかな仲間と、相変わらず過保護な家族(と聖獣)。

私の休日は、あたたかくて少しお可笑しな時間に包まれていた。

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