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『白髪の天使は折り紙を折る 〜HP無限の転生令嬢、最強の家族にノンストップで溺愛される〜』  作者: CASCADE


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第9話:生活魔法(※神話級アイテムボックス)




魔力測定での大ピンチを

『偽装』という名の錬金術で乗り切り、

無事に1歳の誕生日を終えた私。



測定結果が「魔力5・無属性」

だったおかげで、

エヴェレット家の過保護体制は

さらに拍車がかかっていた。



「オリカ、あまり無理に歩いては駄目だ。

魔力が少ないのだから、

すぐに疲れてしまうだろう?

ほら、パパが抱っこしてあげよう」



「オリカ、お母様が特別に

魔力を回復させる効果のある

最高級のイチゴを仕入れたわ。

毎日食べましょうね」



「オリカ、僕が部屋の四方に

自動で魔力を供給する魔石を

配置しておいたよ。

これでいつでも快適に過ごせるからね」



……うん、家族の優しさが

相変わらず重くて、ありがたい。



おかげさまで、私は

「体が弱いかわいそうな天使」として

完全にお姫様扱いされている。

(※本当はHPもMPも無限である)



だけど、この過保護なおかげで、

一つだけ良いことがあった。



それは、私の体に負担がないようにと、

部屋に置かれるおもちゃが

木や鉄の重いものではなく、

「軽くて安全なもの」に変わったこと。



そう、ついに私の部屋へ、

安全に裁断された絵本や、

お絵描き用の『上質な白紙』が

正式に導入されたのだ!



(ついに、合法的に紙が手に入る

環境が整ったわ……!)



パパたちが仕事や勉強で

部屋を空けた昼下がり。

メイドさんがお茶を淹れにいった隙に、

私はお絵描き用の上質な白い紙を

一枚、ベッドの影へと持ち込んだ。



(さて、今日は何を作ろうかしら?)



前回はパパの国家機密書類で

ツルを折って大騒ぎになった。

今回は、普通の白紙。

生活魔法の範囲内で使えそうな、

実用的なものがいい。



(よし、前世でよく作った

『四角い箱』にしよう)



広告の紙なんかでよく折る、

あの定番のゴミ箱にもなる小箱だ。

これなら、ちょっとしたおもちゃを

入れておくのに丁度いい。



カサリ、カサリ。



1歳になって少し器用になった指先で、

私は丁寧に紙を折っていく。



――その瞬間。



ピカァァァ!



部屋の隅が、またしても

まばゆい「真っ白な光」に包まれた。



(あ、あれ!? 今回は

ただの白紙なのに、

また魔力がドバドバ流れてる!?)



どうやら、私の【MP:∞】は、

私が「紙を折る」という行為を

するだけで、本人の意思に関係なく

勝手に最高出力で流れ込んでしまうらしい。



光が収まったとき、私の手のひらには、

手のひらサイズの小さな

白い紙の箱が完成していた。



と同時に、視界にピコンと

システムメッセージが浮かび上がる。



===============

【折り紙&錬金成功】

・対象:白紙の小箱

・品質:神話級(ゴッドレア)

・特性:【無限収納】【時間凍結】

※詳細:手のひらサイズだが、

内部に広大な亜空間を内包。

入れたものは一切劣化しない。

===============



……私は三度、

白目を剥きそうになった。



(アイテムボックスができたんだけど!?

しかも時間凍結機能付きって何!?)



この世界において、

空間を拡張する魔道具は

国家予算が動くレベルの超一級品だ。

しかも「中の時間が止まる」なんてシロモノ、

伝説の英雄しか持っていない。



試しに、近くにあった

ママから貰った大きめのぬいぐるみを

箱の口に近づけてみる。



すると、ぬいぐるみは吸い込まれるように

すぽんと小さな箱の中へ消えてしまった。

箱の重さは元の紙の軽さのままだ。



(……うん、完全に

とんでもないお宝を作っちゃったわね)



生活魔法(魔力5)のフリをしながら、

ベッドの影で国宝級の

マジックアイテムを密造してしまった私は、

「これがバレたら今度こそ

お留守番スローライフが終わる」と

冷や汗を流しながら、

その神話級の箱をベッドのマットレスの

裏側へ、そっと隠すのだった。

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