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第9話 《仕事中なんですが!》

 昼ごはんを食べ終わった俺達は仕事をしていたのだが、門が強く、ドォン!ドォン!と叩かれる。来客にしてもうるさいな…、そうボヤいているとアリスさんにも聞こえてたらしく、ギロッと睨まれてしまう。怖いんだけど。俺は蛇に睨まれた蛙のように背筋を伸ばして引き続き掃除をしていると、

「何やってるの、ミヤビ様。早くお客様の対応をしてください」

「あ、はい!」

 知らないよ…。せめて先に言っておいて欲しかった。掃除道具を持ったまま、少し小走りで門へ向かうが、少し不満ばかりだ。他にもメイドやらはいたはずなのに。数分くらいで門に到着する俺の息は少しあがっていた。思ったより長った…。門の隙間から見えるのそ人影は白髪で、後ろには鎧を纏った人影も。あの二人だ。俺はそう確信した。

「アーサリアさん、いらっしゃいませ」

 そう述べ門を開けると彼は優しく微笑み会釈をしてくれた。男の俺が言うのもあれだが、完璧なイケメン、と言うやつだ。羨ましい。情けないことに少し見とれてしまいながらもすぐに気を正して、最大限丁寧に動いて屋敷へ案内する。

「ミヤビ、もう大丈夫だ」

 アーサリアさんはそう述べると鎧の騎士を連れて軽く俺に会釈をして書斎の方へ向かっていく…かと思えたが途中で俺の方を振り返って微笑んで俺を凝視している。

「ミヤビ、君も来てくれ。君にも話があるからね」

「分かりました」

 そう頷くと俺は小走りで2人について行く。俺に用ってなんだろう。少しでもまともなものがいいな、そんなことを願いながらも2人の背を追いかける。

 書斎に到着すれば、流石にここは俺がやるべきだろう。そう確信して1歩前に出てはノックを3回しては、

「お客様です…」

 なるべく声の通る大きな声で言うが、正直緊張があったため本当に大きいのかは不明だ。しかし、お客様を待たせる訳にも行かないと、扉を開けてアーサリアさんたちを案内する。

「アーサリアか、どうかしたのかな?」

「ガリディア様、お話があります」

「話とな?」

 その2人の会話は凄く、真剣で、聞かない方がいいのかよくわかんなかったが、半分ほど俺は聞き流していた。まぁ多分聞いていてもわかってなかったのだろうが。

そして話がひと段落着いたのかアーサリアさんは俺の方を見て肩を掴んで引き寄せてくる。

「えっ?」

「そこで、ミヤビを騎士として、鍛えさせていただきたい」

「ふむ?理由は?」

「ミヤビは別の世界から来たと言っています。だからこそ、テラスと同じような力を隠し持っている可能性があるのです」

「ふむ…しかし、ミヤビには使用人としての仕事があるが…」

「大丈夫です!仕事を終わらせた後に鍛錬を積ませますので」

 ガリディア様は怪訝そうな表情を浮かべるが、ため息を着いて、まぁいいだろう。と了承してくれた。

ありがとうごさいます!だなんてあーサリアさんは答えると俺の腕を引いて庭へ連れていく。

「よし、!今からやろう!」

「まだお仕事途中なんですけどッ!?てか仕事終わったあとって…!」

 無視した。俺の言葉を完全にスルーしてそのまま書斎を出た。助けを求めるようにガリディア様の方を見たが、どんまいというように苦笑いに近い微笑みを浮かべるだけであり、助けるつもりはなさそうだ。最悪だ。俺はこの後アリスさんに怒られてしまうのだろう…

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