酔っぱらい
家について姉ちゃんはまたスタスタと中に入っていく
「お邪魔します」
「どうぞ、
……なぎささん目痛いんですか?」
片目が赤く充血していた
「目にゴミが入ったのか少し痛いんです」
「コンタクト一回外します?」
真正面からなぎささんの顔をまじまじと見つめる
「……っ、あの、恥ずかしい」
目も赤いのに顔まで赤くなる
「あ、すみません」
「航ー!って、あー!2人とも靴も脱がずに
なにイチャイチャしてるのー?笑」
「してねぇよ!目痛いからコンタクト外すって」
「そうなの?洗面台こっちだよ!」
姉ちゃんがなぎささんを連れていく
本当に俺のこと好きなんだな……
こんな俺の平凡な顔で真っ赤になって……
どこが良いんだろう……
男に耐性がないだけではないのか……?
あ、でも俺がいいって言われたんだっけ、
洗面台の前を通ると
「今度、航の服も選んであげようね〜
ダサい服多いから!」
姉ちゃんがなぎささんに余計なこと話してる
スルーしてそのままリビングに行く
俺の部屋は姉ちゃんと同じ部屋だったけど
俺が家を出てからは姉ちゃんが自分だけの部屋にしてしまったので居心地が悪い
リビングにしか俺の場所はない笑
「ただいま〜!
なぎさちゃんきてるの?久しぶりだねぇ〜!」
母が帰ってきて、女3人で仲良く夕飯作りが始まる
「今日、お手伝いしてくれる人がたくさんいると思って!晩御飯餃子にしましたー!みんなで包んでくださーい!
航もよー!」
4人で餃子を包んでいく
「望くん帰ってきたらホットプレートで焼こうね!」
「え!お父さん帰ってくるまで待つの?」
「そうよー?望くんの大好物だから!」
「じゃあ3人でゲームしようよ」
俺の提案でなぎささんと姉ちゃんとマリオカートで
対戦することになった
「っし!!!」
俺が1位、なぎささん2位、姉ちゃんが4位になった
「えー、私弱い〜もうやらない〜
2人でやって〜」
「なぎささん上手いんですね」
「ゴール直前で攻撃しようか迷ったんですけど
航さんなので少し遠慮しました……笑」
「えー、本気じゃなかったってことですか?」
「いや、そんなことはないんですけど」
「ちょ、次ガチで行きましょう」
2人で対戦することに
意外と白熱したレースになり最終的にまた
俺が勝ってしまう
「航さん、もう一回しません?」
さすがテコンドー全国1位、その辺の人とは
闘争心が違うな笑
「負けず嫌いなんですね笑」
「次は負けません」
「ははっ!」
大人しそうに見えるけどメンタル強そうだし
色んなギャップが見れて不覚にもかわいいと思ってしまった
「ただいまー」
お父さんが帰ってきて
みんなで餃子を焼いて食べる
「なぎささんはお酒飲まないの?」
ビールを飲みながらお父さんが聞く
くそ、俺も飲みてぇ……
「私、そのあんまり酔うほど飲んだことなくて……
飲み会とかもないですし」
「今日航が送るんだろ?飲んでみたら?」
「望くん、そんな無理して飲ませることないでしょっ」
「いいなー、俺も飲みたい」
「私、自分で帰るので大丈夫ですよ?」
「泊まって行けばぁ?私の部屋で一緒に寝ようよ」
「え?じゃあ飲んでいい?俺」
プシュッと、ビールを開ける
「ちょっと待って、航!!まだなぎさちゃんが
泊まれるかどうかわからないから」
「大丈夫だと思うんですが、着替えとかないので……」
「私が貸すからいいよー!下着はサイズ合うかわからないけど笑」
「それは私が新品のやつもってるから大丈夫よ〜
ブラトップだから、どうかな?」
「え?いいんですか?」
「うちは全然いいけど、親御さんに連絡入れといてね?」
「それじゃあ飲もうー!」
結局みんなで飲むことに笑笑
「餃子にビールって最強」
「本当最高ー!りこちゃんの餃子!!」
「望くん、どれが私のかわかる?笑」
「これと、これ!」
「え〜?なんでわかるの〜?」
「え?合ってんの?笑笑」
みんないい感じに酔って楽しくなってきた
なぎささんはビール2本飲んでもケロッとしている
「なぎささん、お酒も強いんですね」
「ん〜?ふふ」
え?酔ってるじゃん笑笑
顔に全く出ないタイプ?
しかもビール2本で……笑笑
「今まで、こんな飲んだことなくて、えへへ」
「……早く風呂入って寝たほうがいいんじゃないですか?笑」
「航さんっ」
「なんですか?」
手を取られてにぎにぎと握られる
「お母さん、なぎささん酔っ払ってる」
「あら、なに〜?2人そういう仲なの?!笑」
「いや、寝ぼけてるだけだから」
みんなが見てるから恥ずかしいっての!!
「姉ちゃんお風呂に連れてって」
「え〜?もう眠い……」
役に立たない姉だなぁ!!
お父さんも寝てるし!!
「なぎささん、お風呂入って?
お母さんなぎささんの着替えある?」
「あるよー!ちょっとまってね?」
バタバタとお母さんが着替えを取りに行く
酔っ払ったなぎささんから手をぎゅっと握られる
「っも〜、なんなんだよ、」
酔っ払って積極的ななぎささんにドキドキしてしまう
「あった!あった!なぎさちゃんおいでー!」
脱衣所からお母さんに呼ばれて
なぎささんをそのまま連れていく
「溺れないか見てやってね笑」
「わかった!ふふ、酔っ払っちゃったの?
かわいいわねぇ〜」
顔には出てないけど気持ち瞬きが多くてゆっくりだ
もうあんまりお酒は勧めないでおこう笑
「お先にお風呂入らせてもらってすみません!」
お風呂から上がったら酔いが覚めたのか
いつも通りの様子だった
「次、あおい起こして、!」
「姉ちゃん!風呂」
「ん〜、」
「なぎささん来てるからちゃんとして」
「わかった〜……ふぁ〜、」
姉ちゃんがお風呂に入りにいく
「酔い覚めました?笑」
「酔ってないです笑」
「ふっ笑」
「もう一回マリオカートしません?」
「いいよ」
ゴソゴソと準備していると肩をトントンと叩かれる
振り向くとほっぺに人差し指が当たる
「ふふっこれやってみたかったんです笑」
「よかったですねー笑」
酔っ払ったなぎささんにマリオカートで負けてしまった
なぎささんが楽しそうで俺も楽しい夜だった




