手助け
土曜日の朝、何の予定もなく
今日はなぎささんからも連絡はない
LINEは気持ちが伝わりづらいので苦手らしく
LINE自体をしてないそうで……
基本的に電話しか連絡手段がない
あとは会った時に次の予定を決めたり……
久しぶりに何もすることがない休日
洗濯機を回して掃除機をかける
――ピンポーン
来客を知らせる音がする
「久しぶりにお宅訪問しにきてやったよー」
姉のあおいだった
「家にくるの久しぶり〜」
「まじでいつも急だな」
「もう、人呼べるくらいの部屋になってきたね笑」
「前からこんな感じだし笑
友達はたまにくるけど」
「女の子も呼べるくらいの、ってこと!笑」
「なんかお昼頼む?」
「え?いいの?」
「いーけど」
「やったー!」
2人でピザを頼んで食べることになった
「今日家は誰もいない?」
「うん、お父さんもお母さんも仕事ー」
「いいよな〜姉ちゃんは」
「は!?なに?!こっちはあんたの方が羨ましいんだけど」
「毎日帰ったらご飯あってさー」
「ちゃんと生活費入れてるしっ」
「お金も溜まるだろうし」
「私も1人暮らししたかったのにお父さんがダメだって」
「一回言われたくらいで諦めたのかよ笑」
「言っとくけど、私より航の方が可愛がられてるんだからね?!来るたび喜ばれて!!」
「嫉妬かよ!親にまで笑」
「私だって可愛がってあげてますー!」
「はいはい笑」
「姉ちゃんさー、女性経験少ない男ってどう思う?」
「え?いいじゃん、今の彼氏もそうだったし
私が全部初めてだよ?」
「え!……そうなんだ」
「そうだよ?私しか知らないし、私がずっと1番であり続けなきゃいけないから忙しいんだよ笑」
「なんだそれ笑笑」
「なぎさちゃんとのこと?あんた達会ったりしてるの?」
「うん……まぁ」
「そうなの?すごいじゃん!今までそんなことなかったでしょ?彼女候補みたいな……」
「……うん」
「え、普通に嬉しいかも!!
妹だったらなぎさちゃんがいい!
なぎさちゃん以外だと私仲良くできないからね!笑」
……なんだそれ笑
「今度またショッピングに誘おう〜っと!
航みたいなタイプはさ、なかなか付き合うまでに時間がかかるんじゃない?私が手助けしてあげようか?!ね?」
「……うん、??いや、なくていいよ笑」
「そう?なぎさちゃんも初めて男の人と付き合うんじゃない?」
「……多分」
「好きな人からしてもらえることだったら何だって嬉しいと思うよ!変に力み過ぎないでそのままの航で勝負したらいいじゃん!」
「難しいこと言うなよ笑」
「頭で考え過ぎだって!笑」
「そのままの俺なんて知られたら退屈するだろ」
「それはなぎさちゃんが決めること!」
「……なるほどね、」
ちょうど良くピザが届き、
食べながらまた話す
「連絡は頻繁に取ったりしてるの?」
「いつもあっちからかかってくる」
「いつも?!あんたからもかけなさいよ!!!!」
急に怒るから
持っていたピザのチーズが落ちる
「キレるタイミングがわかんねーよ!笑
チーズ!チーズ!!」
「なぎさちゃん可哀想〜!いつも勇気出して連絡してるのに相手からはかかってこないなんて!!」
「そんなこと気にするタイプじゃないでしょ」
「考えるより先に行動!!!!
今すぐにかけて!!!」
「もー、姉ちゃんうるせぇ……」
なぎささんに電話をかけることに
プルルルル――プルルルル――
――只今、電話に出ることができません……
「出ない」
「何かあったのかも!!!」
「いや、電話に出れなかっただけだろ笑」
「そんなのわかんないよ?笑」
「もー食べたら送って行くから早く帰って笑笑」
「えー、暇だから航も一緒に帰ろー」
どっちが歳上かわかんね〜笑
「じゃあお母さんに連絡して」
「へーい!送ったよー」
「じゃあ帰るべー」
「ほーい」
2人でふざけながら準備をして車に乗る
「ちょ、航、電話!!」
運転中に俺の携帯が鳴る
「なぎっちょから!!!」
誰だよ、それ笑
「俺、運転中だから」
「私でるねー!
もしもしー!航今運転してるから私が出た!
久しぶりだねー!そうそう!航の家に遊びに来ててー!
えー!そうだったのー?
今から何もない?それじゃあ迎えに行くから!笑
あはは!じゃーねー」
……こいつ、強引過ぎてすげーな笑
「迎えに行こ〜!」
もう少しで家につきそうだったけど、来た道をまたUターンすることに、、
このパターン何回目?泊まる予定にしたのに……
「今日おばあちゃんのお見舞い行ってたんだってー!
退院したけどまた具合悪くなってまた入院してるらしい」
「へぇ……」
「大変だよね〜偉いよね〜」
「そうだね」
「その上可愛いしね〜スタイルもいいし〜」
「…………」
「おい!!聞いてんのかぁ!!」
「姉ちゃん彼氏の前でもそんな感じ出してんの?」
「バカ!!私は1番であり続けなきゃいけないの!!笑」
「キャラ偽ってるってこと?笑」
「いや、今は特別ふざけてるだけで普通だよ笑」
「見られたらドン引きだよな笑」
「そんなことないもんねー!愛されてるから!!!」
「すっげー自信、笑笑」
「あのね、航に言っておくけど、
ピュアな人からしか得られない栄養みたいなのあるから!!笑」
「まじで意味わからん笑笑」
姉ちゃんの話に付き合ってたら
なぎささん家に着く
「なぎさちゃーん!」
姉ちゃんが車から大声で手を振って呼ぶ
「こんにちは、あおいさん久しぶりです」
「久しぶり〜!!今日もかわいい〜!!!」
「航さん、お願いします」
「はーい」
車に乗って家に向かう
「メイク少し変えた?」
「……あ、お休みの日だけ少し変えたりしてます
あおいさんに教えてもらったのを色違いで買ってみたりして」
「ほんとかわいい〜、また一緒にお買い物行こう?」
「いいんですか?すっごく楽しみです!」
「下着とかも見にいこうね!」
「え!下着ですか??」
「そう!私が新しいの欲しいからさ〜!」
女子トーク丸聞こえなの気まずいな……




