そのままの自分
次の日の朝、掃除して待っていたら
――ピンポーン――――
なぎささんがきた!!
「おはよう」
「おはようございます」
「えっと……中入る?」
「はい、お邪魔します」
ソファーに座ってなにやら気まずい空気が流れる
「この前はごめん!本当に、反省してる」
「私の方こそ、帰ってしまってすみませんでした
その……ドキドキしすぎて死にそうだったんです」
「……なにそれ笑笑」
「あの甘い空気に耐えられませんでした笑」
「いや、俺も全然、その……したかったことには変わりはないんだけど……
なぎささんの嫌なことはもう無理矢理したりしないから!」
「私もびっくりしてしまって、決して嫌な訳じゃないんです、ほんとに」
「俺もちょっと自重します」
「すみません、気を遣わせてしまって……」
「いいえ!俺はなぎささんと一緒にいれればそれでいいんです……」
なんか恥ずかしいこと言ってるな……笑
また語尾が弱くなってしまう
「私も、少しずつ慣れて行きたいです」
「そうですね笑」
「今日どこか出かけませんか?」
「いいですね」
「ドライブデートしましょうか」
「はいっ!」
車に乗って少し離れた町の海を見に行こう
近くの海鮮の美味しいところでお昼を食べて
色んな場所に寄って帰ってこよう
「あ、今日外に出るから帽子とかあった方がいいかも
俺のキャップでよかったら……」
キャップのサイズを小さくして被せてみる
「あ、似合う笑」
めっちゃかわいいじゃん笑
「あ、私もあります」
あ、自分のあったんだ笑
「こっちが似合うよ笑」
そのまま俺のキャップを被せて行くことに
車に乗って海まで行く
「なぎささんと付き合ってること
姉ちゃんには話しました」
「あ、そうなんですね、
私も父と弟にも話しました」
「えっ、まじで?」
「ふふ、はい笑」
「どんな反応だった?笑」
「2人ともいつも無口なので
ふーん、という感じです笑」
「お父さんとか自分より強いやつ連れてこいとか言わない?笑」
「そんなこと言われませんよ笑」
色んな話をしたり、曲を聴いたり
なぎささんはあんまり歌を聞かないらしく、
ゲームの曲やアニメの歌には詳しかった笑
「着いた着いた!」
道中、海が見えた時からテンションが上がっていた
「海だー!綺麗だなぁ」
「わぁっ、!!」
少し風が強いけど天気が良くていい感じ
「寒くない?大丈夫?」
「はい!楽しいです!!」
にこにこしててかわいい……
「足つけてみる?笑」
「え、つけたいです笑」
2人で子供のようにはしゃいでしまう笑
「気持ちいいね、冷たくて」
「ね〜」
えっ……かわいっ笑
また心臓のあたりがムズムズしてくる
抱きしめたくなる衝動に駆られる
「足あっちで洗おう!」
砂浜は熱くなっていて、あち、あちっと2人で走る
「お腹空いてきた」
「入ります?お店に」
「また車で少し行ったとこにランチできるとこが何軒か並んでるとこあるんだけどそこに行く?」
「すごい、詳しいんですね!」
「昔きたことあって、うろ覚えだけどね笑」
また車に乗って向かうことに
「ごめんね?なんかバタバタ移動させて、笑」
「え?全然!楽しいです!」
「海鮮丼とかあるお店か、おしゃれな洋食系のお店か
どっちがいい?笑」
「おしゃれな方に行ってもいいですか?」
「いいよー」
「写真撮ろうっ、」
携帯でお店の写真を撮っている
「海も撮ればよかったね」
「またこの後行ってもいいですか?」
「いいよ、せっかく来たし笑」
「……航さんも撮っていいですか?」
「一緒に撮る?なんか1人だと恥ずかしいし笑」
2人で写真を撮った
うわ、恥ずいな……これ……
「航さん、笑ってくださいよ笑」
「まじで、無理。笑」
おしゃれな場所のおしゃれなランチは並ばないと食べれないらしい
「こんなとこ入ったことない」
「私もです」
「1人じゃ絶対無理だな笑」
「私も今まで無縁の空間です笑」
「2人だと行ける?笑」
「はい、航さんといれば何でもできますね笑」
「そう?よかった」
待ち時間が長くて用意してある椅子に座って待つ
待つ間なぎささんが俺の手をにぎにぎしてて
俺もなぎささんに寄りかかる
いい匂いがする……
「香水つけてる?」
「はい、少し」
「香水なんてつけるんだ笑」
「つけたりつけなかったり、気分です」
「仕事の時も?」
「仕事の時はつけません、メガネですし笑
服装も決まってますし」
「仕事の時は可愛い姿見せないでね笑」
「仕事の時は化粧もあんまりしませんし
可愛い姿ではありませんから」
「メガネで顔も隠しておいて笑」
「ふふ、なんですか?さっきから笑」
「笑顔も見せたらダメだし香水もダメでしょ?
それに隙も与えてもダメだしー、笑笑」
「隙なんてありません笑」
俺って結構付き合ったら重くなるタイプだったのかな
束縛とか無縁の話だと思ってたけど
そういうふうに思ってしまうものだったんだな
順番がきて席に案内される
珍しいものばかりでなぎささんは
写真を撮りまくっていた
「全部オシャレだなー笑」
「ほんとですね!」
「女子向きって感じ笑」
「付き合っていただいてありがとうございます笑」
「喜んでるとこ可愛いからいいよ」
ボンッとなぎささんの顔が赤くなった笑笑
「はは!真っ赤!笑」
「可愛いなんて、言われ慣れてないんです!!
それに、航さんだってあんまり言わないから……」
言われてみれば、ほんとに、可愛いなんて人にあんまり言ったことがない
「……確かに今まで言ったことあんまないわ」
なぎささんと付き合って
色んな自分の新しい一面が見えてくる
お店を出て、またビーチに戻り、写真を撮る
なぎささんと海の写真も撮れた
「写真は後で送ってください
やっぱりLINEとかあったほうが便利ですよ?」
「そうですよね、始めてみようかな……」
「はい、俺とだけしましょう笑」
「ふふ、今日キャラがなんかいつもと違いますよ笑」
「束縛キャラ?笑」
「ふふ、でも嬉しいです笑」
「うん、俺もびっくりしてる笑」
なぎささんのことになると独り占めしたいみたいだ
帰り道に姉ちゃんから着信があり、
運転中なのでなぎささんに出てもらうことにした
「……もしもし、……はい、……そうです、今運転中で
…………えっ!……はい!
嬉しいです!!……はい!もちろん、!!
ありがとうございます!伝えておきますね、
はい、また。……失礼します」
なぎささんが電話を切る
「姉ちゃんなんて?」
「夏祭り、あおいさんの彼氏とダブルデートで
行きましょうってことになりました笑」
えええ!!!
「姉ちゃんの彼氏と?!」
「浴衣もみんなでレンタルしようって言われました」
おえー……まじか……
なぎささんの浴衣姿は見たいけど
俺はいいのに……
なぎささんはすごいノリノリで
圧に負けてしまった
そんなこんなで1週間後に迫った夏祭りを
姉ちゃんと姉ちゃんの彼氏と一緒に過ごすことになった




