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テロリスト編 4/5

明日の午前中に最終話を投稿しようと思います。

どうぞよろしくお願いします

放送室にはテロリストが2人いた。

リッチーの妄想のテリトリーじゃなかったんだろう。助かった。

一人目の顔面には裏拳を、もう一人には腹に膝蹴りをお見舞いしてやった。二人とも静かに倒れこみ、床でピクピクしている。

あと、山下先生も床の上で死んでいた。



リッチーとの約束通り俺は屋上に向かった。

まだリッチーは来ていなかったので、先に着いた屋上のデザインは俺のイメージが採用されていた。うちの学校は屋上を解放していないので屋上のデザインがよくわからなかったのだ。映画とかで見る高層ビルの屋上ヘリポートをイメージした。


屋上にはヘリコプターがホバリングしており、そこからハシゴが降りていた。そこにテロリストのボスが一人いたが、ハシゴを持つわけでもなくただ屋上のど真ん中に突っ立っている。これ、完全にリッチー待ちだよな?まぁ、ボスとは言えモブだもんなぁ。



そうこうしているとリッチーがズタボロの姿で現れた。左腕はダラリと力なく下がっており、肩から血が出ている。壁に寄りかかりながらでないと歩くのがしんどそうだ。無論顔も血塗れで片目が開いていない。


「どどどどうしたよ?」


「へへ、ちょっとしくじっちまったぜ…なぁに大丈夫、かすり傷だ。」


「いや、それもうかすり傷の域をはるかに越えてるぞ!」


リッチーの考える重傷は首がもげたりでもしてるのだろうか?


「テロリストがロケットランチャーをぶっ放しやがってな。テロリストの仲間諸共吹き飛ばしやがったんだ。俺はテロリスト共を盾にしたから無事だったがな!」


「無事…だったのか…そっか……無事なら、いいかな。妄想だしな!」


「安心しろ、全然痛くない。こういうポーズの方がカッコいいだろ?」


「…うん。思うよ…」


無理矢理自分を納得させて考えない事にした。


「そういやリッチー、あそこにテロリストのボスがいるぞ」


リッチーはテロリストのボスを見て怒り出した。


「貴様だけは許さねぇ!!卓やんの仇は俺が打つ!!! 」


卓やんとは俺とリッチーといつも一緒につるんでいるもう一人の親友だ。

どうやら卓やんは学校に来て無い設定だったのに俺とリッチーが二手に別れていた間に何故か俺の知らないところで殺されていたようだ。

ここが俺の妄想の一部でもあるから俺は今回死なずに済んだが、リッチーの別の妄想内では既に死んでいるかもしれないな。


「龍昇想波流…最終奥義……」



リッチーの体から赤いオーラが湧き上がり出した。ちょっとカッコいい。


なんだか俺も羨ましくなってきた。俺もリッチーを真似してみた。


「龍昇想波流…最終奥義……」


俺の体からも赤いオーラが湧き出した。そういうものなのか?竜族うぬんぬはどうしたんだろうな。



「龍昇想波流最終奥義は、身体中を駆け巡る龍血を一時的に爆発させて練り上げた気を拳に集めて放出するのだ」


なんか説明が始まった。


「その力の代償で使用者は全身から血を噴き出して死ぬ」


とんでもない事をサラリと言いやがった。

俺は、そんなのごめんだと奥義を止めようとした。


「ちなみに一度発動した奥義はキャンセル不能」


うぜぇ!こいつ絶対今後出し設定したろ!!



そもそもなんであそこにいるテロリストのボスごときにリッチーはこの技を使おうとしているのか?どうみてもオーバーキル過ぎる。

しかも俺まで発動させちまってる。これじゃあ無駄死にが玉突き事故を起こしるんだよなぁ。



リッチーが無言でこちらを見て、コクリと頷いた。


いや、わからん。何の合図だ。確かにそれっぽかったけども。そんな合図されてもそもそも技名まだ聞いてないぞ。


「龍殺爆炎弾!!」


リッチーは右腕をボスめがけて突き出した。俺も慌てて突き出した。すると二人の体を包んでいたオーラが腕から放出され、ボスに直撃した。


正確にいうとボスはオーラに触れたか触れてないかくらいの時点で一瞬で霧散した。だろうよ。


ヘリコプターもついでに破壊され、そこから無駄に5秒くらい俺達のオーラは放出され続けてから止んだ。


俺はすぐさま体を見たが無傷だった。リッチーの方を見ると、滝のように血が噴き出していたがやはり辛うじて生きていた。これは多分軽傷の類で済んだんだろう。


リッチーは床に仰向けに倒れこみ、大の字になって息を荒げていた。


「ハァ、ハァ……やったか?!」


それは爆煙があがって生死の判断がつかない敵に向けて言う時の死亡フラグだ。使いどころを間違ってるぞ。


「あぁ、倒したぞ」


「ハァ、ハァ…ハハハ、そうか。ついに倒したか。俺はちょっと血を流し過ぎて貧血で動けねぇ。しばらく休んだら行くからよ、ソーシは先に行けよ。待たせんなよ、彼女の事」


リッチーはバカなんだ。貧血がどの程度のものかがわかってない。相変わらず設定がガバガバだな。

しかし、リッチーにしては無駄に気が利くな。

どうせこれは妄想だ、リッチーを無慈悲に置いて行ったところで問題はないだろう。


「あぁ、そうさせてもらうぜ。城島が待ってるからな!」


俺はガキの時によく遊んでいた子供用のビニールプールが満たされるくらいの血の海で、天に向けてサムズアップをしながら満足そうな顔をしているリッチーを置いて教室に向かった。




おかげさまで処女作がホラー部門で「1位」になりました!


ありがとうございます!




いずれもブックマークや感想などいただけると嬉しいです!




「殺人鬼の方、挙手願います」


https://ncode.syosetu.com/n0984gh/

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