表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
裏切られた俺だけが覚醒した 《契約支配(ドミネーション・コントラクト)》 ――奪われたすべてを、奪い返す 〜今さら謝ってももう遅い〜  作者: 竜太郎


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
356/444

第356話「絨毯の音」

城の東棟、かつて高官たちが頻繁に行き来していた重厚な廊下を、一人の近衛兵が通り過ぎていった。

彼の足音は、床に敷き詰められた最高級の絨毯に深く吸い込まれ、全く響かない。

並ぶ扉の一つがわずかに開いており、その隙間から室内の様子が覗けた。


そこは大きな会議室だった。

数日前まで、カインをはじめとする王国の重要人物たちが座って権謀術数を巡らせていた木製の椅子が、当時の形のまま静かに並んでいる。

長机の上には、主を失ったまま乾燥して固まったインク瓶が置かれたままだ。

彼らがどこへ連れて行かれたのか、近衛兵は知っていた。だが、それを口に出す者は城内のどこにもいない。

その事実を認めることは、自分たちが守っている王城がすでに中身のない張り子であることを認めるのと同じだったからだ。


会議室の奥は日の光が届かず、ひどく暗かった。

かつて巨大な国家の意思を決定していた空間は、いまや誰も立ち入ることのない、ただの冷え切った空洞へと変わっていた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ