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第336話「積み重なるもの」
翌朝。
王城内の会議室に四人が集まった。
以前なら十人いた部屋だ。
誰もそれを言わない。
報告が始まる。
「近衛、現員数——」
数字が読み上げられる。
誰も驚かない。
もう驚けない。
「市場価格——」
また数字。
「地方行政、独自処理件数——」
また数字。
四人は黙って聞いている。
会議というより、確認だ。
悪化しているという事実の確認。
誰も解決策を出さない。
出せないのではない。
出す気力が、少しずつ削られていた。
会議が終わる。
四人が部屋を出る。
廊下ですれ違う文官が、目を伏せる。
誰も声をかけない。
王城の中は静かだ。
だがその静けさは、以前の静けさとは違う。
何かが積み重なった先の静けさだった。




