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裏切られた俺だけが覚醒した 《契約支配(ドミネーション・コントラクト)》 ――奪われたすべてを、奪い返す 〜今さら謝ってももう遅い〜  作者: 竜太郎


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333/444

第333話「リリアが数えるもの」

 リリアは数を数えている。


 退役した近衛の数ではない。


 残っている者の数だ。


 残っている者の顔を、一人ずつ覚えている。


 なぜそうするのか、自分でも分からない。


 ただ、必要な気がした。


 百二十一日目。


 城門の警備、東西合わせて十七人。


 以前の半分以下だ。


 記録する。


 ゼルに報告する。


 ゼルは頷く。


「……予定通りだ」


「はい」


「西門は」


「あと十日で限界かと」


「五日だ」


 リリアは少し考える。


「……そうかもしれません」


 ゼルは空を見る。


 リリアも見る。


 雲が流れている。


「……残った者たちは」


 ゼルが珍しく続ける。


「……罪はない」


 短い言葉だった。


 リリアは何も言わない。


 ただ頷いた。


 それで十分だった。

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