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第301話「空白の当番表」
朝。
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北門警備隊詰所。
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壁に貼られた当番表。
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以前は。
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隙間なく名前が並んでいた。
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今は違う。
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空白がある。
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一つ。
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二つ。
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また一つ。
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補充予定。
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未定。
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そんな文字が増えていた。
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一人の隊員が。
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当番表を見上げる。
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黙ったまま。
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視線を落とした。
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夜勤。
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夜勤。
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そしてまた夜勤。
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人が足りない。
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それだけだった。
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「……今月何回目だ」
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小さな呟き。
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誰も数えていない。
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数えたくもなかった。
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空白は。
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数字よりも分かりやすかった。
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