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第199話「王都の子供たち」
下層区。
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夕方。
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子供たちが小さく話していた。
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「……まだいるんだって」
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「……王城の前」
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無邪気な声。
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だが。
周囲の大人たちは顔色を変える。
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「……その話はするな」
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母親が慌てて止める。
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だが。
子供たちは止まらない。
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「……でも」
「……子供には何もしないんでしょ?」
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空気が止まる。
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大人たちは返事ができない。
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知っているからだ。
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それは。
もう王都全体へ広がっている。
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“十五歳以下には手を出さない”。
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その絶対。
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一方。
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ルークは遠くからその様子を見ていた。
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胸が苦しい。
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あの時。
自分も利用された。
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だが。
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ゼルは本当に手を出さなかった。
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その事実だけが。
今も頭から離れなかった。




