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第130話 逃げ場のない順番

―王都・上層区・貴族会館―

(貴族視点)


「……次は誰だ」


 誰かが呟く。


 もう。


 隠さない。


―沈黙―


 誰も否定しない。


 否定できない。


―事実―


 順番に。


 消えている。


 確実に。


―貴族A―


「……リストだ……」


 震える声。


―貴族B―


「……何?」


―貴族A―


「……順番があるなら……」


「……並んでる……」


 顔が青ざめる。


―理解―


 無作為じゃない。


 選ばれている。


 並べられている。


―貴族C―


「……じゃあ……」


 言葉が止まる。


―全員の思考―


 “自分の位置”。


 それを考えてしまう。


―崩壊の始まり―


 誰もが。


 内側から壊れ始める。


―別視点:屋敷内(中堅貴族)―


「……違う……違う……」


 机を叩く。


 何度も。


―中堅貴族―


「……俺は……そこまで関わってない……!」


 叫ぶ。


 意味はない。


―事実―


 “関わった時点で同じ”。


―理解―


 軽い。


 重い。


 関係ない。


 “対象”。


―気配―


 静かに。


 背後。


―中堅貴族―


「……来るな……」


 振り向けない。


 分かっているから。


―場面転換―

―貴族会館―


 ざわつきが止まらない。


 誰も座っていない。


 全員。


 落ち着かない。


―貴族B―


「……逃げるぞ」


 突然言う。


―貴族A―


「……どこへだ」


 即座に返される。


―沈黙―


 答えがない。


―現実―


 どこにもない。


 逃げ場が。


―貴族C―


「……国外に……」


 小さく言う。


―貴族A―


「……同じだ」


 即答。


―確定―


 距離ではない。


 場所でもない。


 “対象かどうか”。


―締め―


 逃げ場はない。


 順番は変わらない。


 その時点で。


 すでに。


 終わりは決まっていた。



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