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第122話 残されたもの

―王都・上層区・屋敷外―

(リリア視点)


「……っ……」


 息を止める。


 扉の向こう。


 何かが。


 “終わった”。


―感覚―


 音はない。


 衝撃もない。


 だが。


 分かる。


―リリア―


「……終わった……」


 小さく呟く。


 確信として。


―時間―


 数秒。


 誰も動かない。


―騎士たち―


「……今の……」


「……何も……」


 言葉が続かない。


 何も起きていない。


 だが。


 “終わっている”。


―扉―


 ゆっくりと。


 開く。


―ゼル―


 出てくる。


 何も変わらない。


 表情も。


 動きも。


―リリア―


「……」


 言葉が出ない。


 聞かなくても分かる。


―ゼル―


「……終わった」


 それだけ。


 短く。


 変わらず。


―沈黙―


 誰も何も言わない。


 言えない。


―意味―


 一人消えた。


 それだけ。


 だが。


 その“それだけ”が重い。


―騎士視点―


「……確認を――」


 言いかける。


 だが。


 止まる。


―理由―


 近づいてはいけない。


 直感で分かる。


―本質―


 終わった。


 だが。


 触れてはいけない領域。


―リリア―


「……次は……」


 小さく聞く。


 震えながら。


―ゼル―


「……ああ」


 短く返す。


 それだけ。


―理解―


 終わりではない。


 まだ続く。


―締め―


 一つ終わった。


 だが。


 物語は止まらない。


 残されたものは。


 “次へ進むための静寂”だった。



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