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Blackstorm Ship's log  作者: ノアール
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第17話:手がかりを求めて

 アラストルと共に大蜘蛛を撃退したシンはブラック捜索の為に来た道を引き返して別の場所を探す事に決めたのだった。

 シンとアラストルが廊下を進むと背後から轟音が鳴り響く。

二人が振り返ると大蜘蛛が雄叫びをあげながら追いかけて来ていた。

「え!?あいつ死んだんじゃないの!?」

「とりあえず俺らを追える位には元気なんだな」

「呑気に言ってる場合じゃないでしょ!?」

二人は叫ぶ様に会話しながら逃げるが、辿り着いた扉の鍵は閉まっていた。

「そんな!?どうすれば良いの!?」

アラストルが狼狽えるとシンは追ってきている大蜘蛛の方へと振り返る。

「もう逃げられないなら戦うだけだろ」

シンはそう言うと右手を拳銃に変えるが大蜘蛛の前顎で打ち上げられてしまう。

大蜘蛛は落ちて来たシンを前顎で叩き伏せると蹲るシンを叩き潰す様に前顎を振り下ろす。

大蜘蛛は動かないシンに前顎を突き刺そうと伸ばすが、シンは四肢に力を込めて大蜘蛛の前顎を回避すると背中の大剣を抜き、大蜘蛛に斬りかかる。

それを合図としたかの様にアラストルも大蜘蛛に斬りかかり、二人は同時に大蜘蛛を斬り上げる。

大蜘蛛の身体が浮き上がるとシンは剣を背中に収めると右手をハンドマシンガンに変えて落ちてくる大蜘蛛に魔弾を浴びせる。

大蜘蛛の身体が落ちて廊下に激震が走るとシンは両腕をショットガンに変えて動かない大蜘蛛を吹き飛ばす。

「零距離(ゼロポイント)射撃(ショット)!ダブルショットガン!!」

大蜘蛛の身体が吹き飛ぶとシンは両腕を元に戻して背中の剣を抜くが、吹き飛んだ大蜘蛛が全ての脚に力を込めて壁を蹴って跳躍したかと思うとシンの元に戻って来てそのまま突進をしてシンを巻き込んで壁に激突する。

しばらくして漆黒の光が大蜘蛛の身体から発せられたかと思うと、次の瞬間には大蜘蛛の身体はまたしても吹き飛ぶ。

大蜘蛛が吹き飛んで現れたシンの両腕はショットガンになっていた。

「重いんだよ!このクモが!!」

シンは叫ぶと腕を元に戻してから飛び上がり、吹き飛んでいる大蜘蛛に飛び蹴りを食らわせる。

シンは着地すると右手を拳銃に変えるが、戦闘の振動で落ちて来た壁材が頭にクリーンヒットして倒れてしまう。

倒れて動かなくなったシンの元に大蜘蛛が戻ってくると大蜘蛛はシンに糸を吹きつけて壁材ごとシンを糸で包んでしまう。

「ふははは。呆気無いな?せいぜい地獄で苦しめ」

大蜘蛛はそう言うとシンを踏み潰そうとするが、糸の繭の中から漆黒の閃光が出たかと思うと大蜘蛛の足を弾く。

その瞬間に糸の繭が漆黒の炎で焼けて中からシンが現れる。

「あ?寝こみしか襲えねえ臆病者が何か言ったか?」

シンはそう言うと大蜘蛛に殴りかかるが、前顎で打ち上げられた直後に打ち落とされて床に叩きつけられてしまう。

大蜘蛛が叩き落としたシンに糸を吹きつけるとシンの身体は糸に包まれてしまう。

大蜘蛛は糸に包まれたシンを前顎で打ち上げるが、その瞬間いアラストルが蒼剣で大蜘蛛に突きを打ち込む。

大蜘蛛はアラストルを標的として捉えると前顎を振り上げるが、アラストルは大蜘蛛の攻撃を避けるが瓦礫に躓いて転んでしまう。

そのチャンスを逃すまいと大蜘蛛が再び前顎を振り上げると、アラストルは歯を食い縛り、目を瞑ってしまう。

だが、アラストルが覚悟した攻撃は行われる事は無かった。

恐る恐るアラストルが目を開けるとそこには巨大な漆黒の刃で前顎を弾かれる大蜘蛛と漆黒の巨大な刃を手に大蜘蛛とアラストルの間に立ちはだかるシンの姿が有った。

「大丈夫か?アラストル」

シンの問いかけに頷くとアラストルは立ち上がる。

「こっちのセリフよ!……ありがとう…。シン」

シンは頷くと大蜘蛛の方を向き、魔力で作った漆黒の刃を大蜘蛛に振り下ろす。

アラストルは蒼剣に祈りを込めて剣を振り下ろして大蜘蛛の身体に雷を落とす。

二人の攻撃を受けた大蜘蛛が悲鳴の様な雄叫びをあげながら蒼炎に包まれる。

シンは剣の刀身を元に戻すと背中に収めてから右腕をライフルに変えて蒼炎の中の大蜘蛛に魔弾を撃つが、大蜘蛛の身体には傷はつかなかった。

大蜘蛛の身体を包んでいた蒼炎が消えるとアラストルは大蜘蛛に袈裟斬りを打ち込んでから斬り払う。

大蜘蛛がアラストルの方を向くとシンは独楽の様に回って大蜘蛛の腹に何発も回し蹴りを浴びせて蹴り飛ばす。

シンは背中の剣を抜くとアラストルと共に大蜘蛛を斬り上げようとするが、大蜘蛛の前顎で防がれてしまう。

だが、シンとアラストルの攻撃で防御の体勢を崩した大蜘蛛に二人が再び剣撃を打ち込むと大蜘蛛の身体は打ち上がる。シンはジャンプすると打ち上げられた大蜘蛛に再び剣撃を打ち込んで大蜘蛛を床に叩き落とす。廊下に激震が走ると城の壁材や粉塵と共にシンが舞い降りてくる。

シンは剣を背中に収めると右手を拳銃に変えるが大蜘蛛の脚で蹴り飛ばされて吹き飛んでしまう。

大蜘蛛は近くに居たアラストルを前顎で打ち据えようとするが、アラストルは後方に飛び退いて大蜘蛛の攻撃を避ける。

大蜘蛛はアラストルを追って前顎を振り下ろしていたが、その瞬間に駆け寄って来たシンのショットガンに変わった右腕から放たれた魔弾を喰らって吹き飛んでしまう。

シンは腕を元に戻すと吹き飛んだ大蜘蛛を追いかけて殴りかかるが、前顎で打ち据えられてから脚で蹴り飛ばされてしまう。

大蜘蛛が蹴り飛ばしたシンを追いかけるとアラストルは蒼剣に祈りを込めて大蜘蛛に雷を落とす。

大蜘蛛の悲鳴が響き渡ると瓦礫の中から立ち上がったシンも背中から剣を抜いて魔力を込めて刀身を伸ばし、蒼炎に包まれた大蜘蛛に剣を振り下ろす。

シンの剣撃で蒼炎が消えるとアラストルは再び蒼剣に祈りを込めて大蜘蛛に雷を落とし、シンは再び巨大な漆黒の刃を大蜘蛛に振り下ろす。

シンの剣撃で蒼炎が消えるとシンとアラストルは大蜘蛛に駆け寄るが、大蜘蛛は咆哮と共に糸を二人に噴射してくる。

シンとアラストルが糸に絡め取られて動けずに居ると大蜘蛛はじっと動かずにその場に居た。

しばらくすると大蜘蛛の傷口が黒く光り、傷が癒えていく。

シンは魔力で糸を吹き飛ばすと剣を床に突き刺して独楽の様に回り、動かずにその場に居る大蜘蛛の身体に回し蹴りを何発も叩き込んでからトドメに蹴り飛ばす。

シンはトドメと言わんばかりに大蜘蛛に殴りかかるが、大蜘蛛は前顎でシンを叩き伏せる。

シンは即座に立ち上がろうとするが、大蜘蛛はシンを前顎で突き倒して妨害してくる。

大蜘蛛が再びシンに前顎を突き刺そうと振り下ろすとアラストルが躍り出て、大蜘蛛の前顎を打ち払う。

その隙にシンは起き上がり、大蜘蛛の顔面にハイキックを浴びせる。

大蜘蛛が怯むとシンは腕をロケットランチャーに変えて大蜘蛛に撃ち放つが、大蜘蛛は糸を噴射してロケット弾を撃墜する。

爆発が起きて廊下が激しく揺れるとシンは右腕を元に戻してから床に刺さっている剣を抜いて大蜘蛛に斬りかかるが、大蜘蛛に糸を噴射されて絡め取られて倒れてしまう。

大蜘蛛は倒れたシンに前顎を深々と突き刺す。

「ぐぁぁぁぁぁぁ!!」

シンの悲鳴が響くと大蜘蛛の笑い声が響き渡る。

「ハハハハハ。無様だな。このまま突き殺してくれるわ!!」

大蜘蛛が叫ぶと更に前顎が深く刺さる。

だが、その瞬間に糸の繭の中から漆黒の刃が飛び出して来たかと思うと大蜘蛛の腹を突き破る。

「無駄口叩いてるからそうなるんだ」

シンは魔力で糸を吹き飛ばすと、左腕をショットガンに変えて動かなくなった大蜘蛛に魔弾を撃って吹き飛ばす。

だが、乱雑に引き抜かれた傷口が大きく広がるとシンの悲鳴と大蜘蛛の身体が壁に激突する轟音が同時に響き渡る。

シンの悲鳴を聞いて瓦礫の山を乗り越えて駆け付けたアラストルが見たのは腹部から臓腑を露出させて気絶しているシンの姿だった。

「イヤぁぁぁぁぁぁ!!」

アラストルの悲鳴でシンは意識を取り戻すと起き上がろうとして腹部に走る激痛で傷口の状態を把握する。

「あー。なるほど。大体理解した。あのクソ蜘蛛め」

シンはそう言うと腹部に魔力を当てて身体を治す。

「内臓はもう少しかかりそうだけど、とりあえずは動けそうだな」

そう呟くとシンは剣を支えにして立ち上がると剣を背中に収めてから青ざめた顔で気絶しているアラストルを揺り起こす。

「おい。起きろ。行くぞ」

シンに揺り起こされたアラストルは目を覚ますとシンの腹部を凝視する。

シンはそれに気づくと笑う

「「見た目」は治ってるから安心しろ。行こう」

シンの言葉を聞いたアラストルは立ち上がるとシンについて行く。

「さて。何処行けば良いんだ?」

シンが呟きながら歩くと噴水のある中庭に続く扉に辿り着く。

「他に道が無いか探してみるか」

シンはそう言うと扉を開けて中庭に出る。

するとそこには漆黒の狼が居た。

「シン。狼が居るよ」

「おぅ。俺も見えてる」

シンとアラストルが囁く中、狼は姿勢を低くして唸るとシンに飛びかかって来る。

「アラストル下がってろ!おい!犬っころ!俺が相手だ!!」

シンが叫ぶと狼はシンの方を向いて唸る。

「やっぱり。狼を怒らせるには犬って呼ぶのが一番だな」

シンはそう言うと背中の剣を抜いて斬りかかるが、狼に飛びかかられて倒れてしまう。

狼はシンに噛みつくと鋭い牙で容易くシンの肉を剥ぎ取って喰い千切る。

激痛に襲われながらもシンは魔力で狼を吹き飛ばして起き上がると再びシンを押し倒そうとする狼に回し蹴りを叩き込んで蹴り飛ばす。

シンに蹴り飛ばされた狼の表皮が剥がれると肉の無い剥き出しの骨が現れる。

「そう言う事か。なら話が早い」

シンはそう言うと両手を拳銃に変えて剥き出しになった骨に魔弾を撃つ。

狼は一瞬怯むが、表皮が復活するとシンに襲いかかろうと駆け寄って来る。

シンは両手を元に戻して殴ろうとするが、拳を避けられた上に押し倒されてしまう。

狼はシンの急所を斬り裂こうと爪を振るうが、アラストルに蒼剣で突きを打ち込まれて吹き飛ぶ。

「シン!大丈夫!?」

アラストルが狼を睨みながら訊ねるとシンは咳き込みながら起き上がる。

「ゲホッゲホッ……。んぁあ。大丈夫だ」

シンが立ち上がると狼は再び飛びかかって来る。

シンはわざと左腕を狼に喰らいつかせるとそのまま左腕を振って狼を中庭の柱に叩き付ける。

狼が悲鳴をあげてシンの腕から離れるとシンは右腕をロケットランチャーに変えて狼に撃つが、狼は飛び上がってロケット弾を避けると狼はシン目がけて落ちてくる。

シンとアラストルが避けると狼の落ちて来た石造りの床が粉砕されていた。

「いやいや。マジかよ」

シンが驚いていると狼の表皮がまたしても剥がれて剥き出しの骨が現れる。

シンは右腕を元に戻すと落ちている己の剣を拾い上げてアラストルと共に骨に何発も突きを打ち込む。

シンが突きを辞めて剣を背中に収めるとアラストルは狼の骨を斬り上げる。

シンは右腕をガトリングガンに変えると落ちてくる狼の骨に向かって魔弾を浴びせる。

シンの魔弾で骨が砕け散ると狼は断末魔の様な遠吠えを響かせて霧散する。

「……何だったの?普通の狼じゃないよね?」

アラストルが不思議そうにシンに訊ねる。

「さぁな。俺もよくわかんねぇ。俺がわかるのはあいつは骨が本体だった。って位だな」

シンはそう言うとロケット弾の爆発で砕けた壁の先に通路が有るのを見つける。

「お?行ってみるか」

シンは壁だった残骸を蹴散らして通路を進む。

しばらく進むと広い空間に出た。そこは階段の踊り場の様な場所で上を見上げれば天井は高く、シンたちの居る場所から階下を見ても一番下までは相当距離が有る事が窺えた。

「塔の中なのかな?」

アラストルが呟くとシンは頷き

「多分そうなんだろうな。さて、下に行こうか。上に行こうか」

シンが悩んでいると剣士人形が現れる。

「考え事してるんだから邪魔するなよ」

剣士人形はシンの言葉に聞く耳など持たずに剣を振り被って来る。

シンは右手を拳銃に変えるが、剣士人形に斬り伏せられてから剣を突き刺されてしまう。

剣を通してシンの血を吸った剣士人形の身体が紅く染まるとアラストルが斬りかかるが、剣士人形はアラストルを蹴り飛ばすと更にシンから血を吸い上げる。

剣士人形が剣を抜くとシンは起き上がり、剣士人形を蹴り飛ばしてから背中の剣を抜いて剣士人形を斬り上げる。

シンは落ちて来た剣士人形を斬り伏せようとするが、剣で弾かれて着地した剣士人形に斬り上げられてしまう。

剣士人形は落ちて来たシンを斬り伏せようと構えるが、シンも剣士人形の剣撃を弾くと他y口してから剣士人形を斬り上げる。

シンは落ちて来た剣士人形に突きを打ち込んで再び、剣士人形を宙へと打ち上げる。

シンは剣を背中に収めると飛び上がり、空中で剣士人形に蹴りを打ち込んだまま着地する。

着地してから剣士人形が起き上がるとシンは背中の剣を抜いて何度も突きを打ち込んで剣士人形を吹き飛ばす。

剣士人形が雄叫びを上げると宙に魔法陣が現れて道化師人形が召喚される。

シンは剣を背中に収めて人形たちに殴りかかるが、剣士人形に突きを打ち込まれて倒れた隙に道化師人形にナイフで斬り上げられてしまう。

落ちて来たシンを剣士人形が斬り伏せると道化師人形は黒板を引っかいた様な声をあげてシンに糸を突き刺す。

糸からシンの血を吸った道化師人形が剣士人形に姿を変えると二体の剣士人形は倒れて動かないシンに何度も剣を振り下ろす。

剣士人形たちはシンに剣を突き刺して血を吸い上げると傷が直っていく。

剣士人形たちは血を吸って満足したのか、剣を引き抜くとシンを斬り上げた直後に剣を振り下ろしてシンを床に叩き付ける。

剣士人形たちが動かないシンを足で蹴るとシンは握っていた剣を支えに起き上がると人形たちの剣撃を己の剣で弾くと袈裟斬りにする。

シンは再度剣士人形たちを袈斬りにしようと斬りかかるが、突きを打ち込まれて倒れてしまう。

剣士人形たちはシンを蹴ろうとするが、シンは起き上がると回し蹴りを叩き込んで人形たちを蹴り飛ばす。

シンは右腕をライフルに変えるが剣士人形たちに斬り上げられてしまう。

剣士人形たちは落ちてきたシンを斬り伏せるが、シンは落ちた場所に有った己の剣を握ると起き上がると同時に近くの剣士人形に突きを打ち込む。

シンは倒れた剣士人形を袈裟斬りにしようとするが、もう一体の剣士人形に斬り上げられてしまう。

剣士人形たちが雄叫びを上げると宙に魔法陣が現れて道化師人形が召喚される。

シンが落下してくるとアラストルが駆け寄る。

「シン!!大丈夫!?」

シンは駆け寄って来たアラストルを見て頷くと口を開く。

「お前は無事なのか?」

アラストルも頷き

「うん。蹴られて気を失ってたけど大丈夫」

笑いながら言うアラストルの鼻から血が垂れるのを見たシンの中で昏い怒りが燻るとアラストルがシンの目を見て口を開く。

「あれ?シン。何で目、赤いの?怪我したの?」

シンは首を横に振って立ち上がる。

「大丈夫だ」

シンはそう言うと剣を背中に収めてから独楽の様に回って人形たちに何発も回し蹴りを叩き込んで蹴り飛ばす。

シンに蹴られた道化師人形の悲鳴で新たな道化師人形が召喚されるとシンは右手を拳銃に変えて剣士人形に魔弾を撃つが、新たに召喚された道化師人形に斬り上げられてしまう。

人形たちが落ちて来たシンに攻撃しようと構える中、アラストルが蒼剣に祈りを捧げると蒼剣がアラストルの元を離れて雷と共に人形たちの元へと落ちてからアラストルの元へと戻る。

シンは着地すると背中の剣を抜いて魔力を込めて刀身を伸ばしてから何度も剣を振り下ろして雷に打たれた人形たちを斬り刻んでから剣を真横に振り払って人形たちを吹き飛ばす。

シンの剣撃で道化師人形たちが砕け散ると残ったのは剣士人形一体だけとなった。

シンは剣の刀身を元に戻してから背中に収めると右手を拳銃に変えて魔弾を撃つが、剣士人形に弾かれて斬り上げられた直後に斬り伏せられてしまう。

シンは右腕をロケットランチャーに変えると剣士人形に向かって撃つ。

発射直後に爆発を起こしたロケット弾の爆風はシンも吹き飛ばしたが、剣士人形を粉砕するには十分な威力だった様で爆炎が消えた後に剣士人形の姿は無かった。

シンが起き上がるとそこにはアラストルが居た。

「もう!無茶しすぎ!!私も吹き飛ぶ所だったじゃない!!」

アラストルが起こるとシンは苦笑いする・

「いやぁ、悪ぃ。確かに無茶したな。今度からは気をつけるよ」

シンの言葉を聞いたアラストルは首を傾げる。

「どうしたんだ?」

シンが訊ねるとアラストルは口を開く。

「やっぱり、シンの瞳は黒いよね。何でさっきは赤く見えたんだろ?」

アラストルが不思議そうにしているとシンは立ち上がる。

「さぁな。鼻血でも目に入ったんじゃないのか?今も出てるし」

シンはそう言うとコートの袖でアラストルの鼻血を拭う。

「じゃあ、行こうか」

シンはそう言うと階段を登り始める。

二人が階段を登り続けると道化師人形が踊り場で文字通り踊っていた。

シンとアラストルを見つけた道化師人形が襲い掛かって来るとシンは背中の剣を抜いて斬りかかるが、ナイフで斬り裂かれてしまう。

シンは左手を拳銃に変えるが、ナイフで斬り上げられてしまう。

シンは空中で体勢を立て直すと左腕をロケットランチャーに変えて真下に居る道化師人形に向かって撃ち放つ。

激しい爆発が起きると踊り場は爆炎に包まれる。

シンは爆炎の中に着地すると剣を背中に収めてから左腕を元に戻し、右手を拳銃に変えて魔弾を撃つが道化師人形に避けられてしまう。

シンは右腕をロケットランチャーに変えて道化師人形に撃つが、道化師人形はナイフでロケット弾を誤爆させる。

シンは右腕を元に戻すと正拳突きを打ち、拳から魔力を放って道化師人形を吹き飛ばす。

シンの魔力を食らった道化師人形が砕け散ると断末魔で新たな道化師人形が召喚される。

爆煙の中で新たに召喚された道化師人形の笑い声のみが響く中、シンは右手を拳銃に変えるが背後から近づいてきた道化師人形にナイフで斬り裂かれてしまう。

シンが膝をつくと道化師人形はシンの尻を蹴り上げて宙へと打ち上げる。

道化師人形が落ちてきたシンに攻撃しようとするとアラストルが飛び出して来て蒼剣で道化師人形のナイフを止める。

シンが着地すると道化師人形が黒板を引っかいた様な声を出してシンに糸を突き刺す。

糸からシンの血を吸った道化師人形が剣士人形へと姿を変えるとアラストルは蹴り飛ばされてしまう。

更に剣士人形は糸が刺さって動けないシンに何度も突きを打ち込んでから蹴り飛ばす。

剣士人形は壁にぶつかって倒れたシンにゆっくりと近づくと剣を振り上げてシンを斬り上げる。

剣士人形は落ちてくるシンに剣を突き刺そうと待ち構えるが、アラストルが斬りかかったのを防御した隙にシンが落ちてくる。

剣士人形はイラついた様にアラストルを蹴り飛ばすと雄叫びをあげて道化師人形を召喚する。

シンは立ち上がると紅い瞳で剣士人形を睨みつけながら背中の剣を抜き、何発も突きを打ち込んでから斬り払う。

シンは剣を背中に収めると投げられたナイフを避けながら近づき、道化師人形を何発も殴って打ち砕くが剣士人形に斬り上げられてしまう。

剣士人形は落ちて来たシンを斬りつけてから倒れたシンを斬り払って吹き飛ばす。

シンは立ち上がると右腕をロケットランチャーに変えて近づいて来る剣士人形に向かって撃ち放つ。

激しい爆発が起きると爆炎に向かって雷が落ちる。

剣士人形の悲鳴の様な雄叫びが響く中、シンは背中の剣を抜いて爆炎の中の剣士人形に突きを打ち込もうとするが蒼炎に包まれながらも剣士人形はシンの突きを全て防いでしまう。

シンは柄で剣士人形を殴ろうとするが、逆に斬られてしまう。

炎が消えて爆煙が広がる中、剣士人形はシンを斬り上げる。

剣撃の風圧で煙が晴れると剣士人形は再度剣を振り上げてシンを斬り上げるが、その直後に剣を振り下ろしてシンを床に叩きつける。

シンが立ち上がろうとすると剣士人形は再び剣を振り上げてシンを斬り上げる。

剣士人形が落ちてくるシンを待ち構えようとするとアラストルが剣士人形に斬りかかる。

「まだ負けてないわ!私が相手よ!」

アラストルの攻撃を防いでいる間にシンが落ちてくると剣士人形は唸る。

その隙にアラストルは剣士人形を袈裟斬りにした後に剣を振り払って剣士人形を斬り飛ばす。

その直後にシンが物凄い勢いで走って行くとアラストルに斬られた剣士人形が着地する前に両腕のショットガンから魔弾を浴びせる。

「零距離(ゼロポイント)射撃(ショット)!ダブルショットガン!!」

シンの魔弾を浴びた剣士人形が砕け散る中、剣士人形の断末魔で道化師人形が召喚される。

シンは右腕をロケットランチャーに変えると道化師人形に向かって撃つ。

激しい爆発が起きると道化師人形の断末魔が響き渡る。

シンは右腕を元に戻すと落ちている自分の剣を拾い上げて背中に収めるとアラストルを探す。

「ここよ。ねぇ。さっきの約束忘れたの?」

階段を登って来たアラストルの言葉を聞いてシンは首を横に振る。

「どうしてそんなに無茶するの?私が傍に居て足手纏いなの?」

シンは再び首を横に振る。

「じゃあ、どうして無茶したり、瞳が赤いのを嘘ついて隠したりするの?全部教えてなんて言う気は無いけど嘘や隠し事されるのは嫌」

アラストルの言葉を聞いたシンは少し考えてから口を開く。

「俺は悪魔と人間のハーフなんだ。怒ると眼が赤くなる。この島に来た理由は仲間が一人攫われてこの島に連れて行かれたって聞いたからだ」

「そう。それで焦って無茶してるの?」

アラストルの問いにシンは首を横に振る。

「確かに急いでるのはある。何されてるかもわからねえからな。でも、今のは理由が違う。お前が死んだと思ったんだ。アラストルはもうわかってると思うが、俺は不死身だ。だから何をされても大丈夫だ。でも、お前や探してる奴は違う。俺はこの島に来る前に仲間をほとんど死なせちまったし、一人はこの手で殺した。もう大切に思う奴は誰にも死んで欲しく無いんだ」

アラストルは少し照れた様に俯くとシンを見上げて口を開く。

「わかった。じゃあ約束する。襲われない様に気を付けるし、死なない様に頑張る。シンが探してる人が見つかる様に協力してあげる。だから…シンは私を信じて?」

シンは無言で頷くと数回瞬きして瞳の色が黒に戻る。

「あ。黒に戻った。私、黒い瞳のシンの方が好きだな」

アラストルの言葉を聞いたシンは微笑む。

「そうか?まぁ、俺はもっと大人な女の方が好きだな」

シンの言葉を聞いたアラストルがむくれるとシンは笑いながら先に進む。

シンが階段を登り続けると扉が現れる。

シンが扉を開いて中に入るとそこは部屋だった。

業かなか家具や華やかな調度品が並べられたこの部屋はどうやら身分の高い者の部屋だった様だ。

シンが部屋の中を調べているとアラストルが悲鳴をあげる・

「どうした!?」

シンが駆け寄るとアラストルは首を横に振って指さす。

アラストルの指さした方向を見ると天井迄届く程の大きさの姿見が有った。

その姿見にはアラストルの姿は無い上にシンは動いていないにも関わらず、鏡に映ったシンはゆっくりと歩み寄って来る。

鏡の中のシンが鏡から完全に出てくるとその姿は漆黒の甲冑を着た騎士へと変わる。

漆黒の騎士は背中に背負った剣を抜くとシンに切っ先を向けてくる。

その後ゆっくりと部屋を歩き、窓を開けるとバルコニーから下へ飛び降りていく。

アラストルは泣きそうな顔でシンを見つめる。

「どうする?ここで待つか?」

アラストルが首を横に振るとシンは頷き、窓を開けてバルコニーに立つとアラストルを抱き抱えたかと思うと飛び降りて広場の様な場所に着地する。

シンがアラストルを下ろすとアラストルはシンを殴り飛ばす。

「ビックリしたじゃない!!次したら斬るからね!!」

倒れたシンとアラストルを交互に見た黒騎士はアラストルに剣を向ける。

それを見たアラストルは狼狽える。

「え?……わ、私!?え!?……ちょっ…!?どうしよう!?」

アラストルが助けを求める様にシンの方を見るとシンはゆっくりと立ち上がる。

「おいおい。確かに情けない所は見せたけどよ?俺に決闘申し込んでおいて、すぐに別の奴に決闘申し込むのは流石に酷いだろ。まずは俺ときっちり決着つけてからにしてもらおうか」

シンはそう言ってアラストルと黒騎士の間に立ちはだかる。

黒騎士が頷くとシンも頷いて背中の剣を抜くが、黒騎士が剣を振った瞬間に剣自体が触れていないのにシンは斬られて倒れてしまう。

黒騎士はシンに歩み寄ると蹴ろうとしてくるが、シンは避けて起き上がるとハイキックを打ち込んで黒騎士を蹴り飛ばす。

シンは飛び上がると倒れている黒騎士目がけて落下して立ち上がった黒騎士を蹴り倒す。

シンは着地すると黒騎士に殴りかかるが、立ち上がった黒騎士が剣を振って突きを打ち込むと剣が当たっていないのにまたしてもシンは吹き飛んでしまう。

黒騎士はその場から動かずにシンに向かって突きを繰り出す。

それを見たシンが転がって避けるとシンの背後に有った壁に穴が開く。

黒騎士が剣を振るとシンは飛び上がって避ける。

シンの背後に有った壁に斬撃が命中して深々と抉られる中、シンは黒騎士目がけて落ちていくが黒騎士は剣で防いでしまう。

シンは着地すると

「そっちだけ飛び道具使うなんて不公平だよな?」

そう言うと右腕をロケットランチャーに変えて黒騎士に向かって撃ち放つ。

激しい爆発が起きると黒騎士は爆炎に包まれる。

シンは右腕を元に戻すと落ちている己の剣を拾いに向かうが、爆炎の中から黒騎士が飛び上がったかと思うとシン目がけて落ちてきて飛び蹴りを食らわせる。

飛び蹴りを食らったシンが倒れると黒騎士はシンに踵落としを打ち込もうとするが、シンは避けて立ち上がると右手をハンドマシンガンに変えると黒騎士に魔弾を撃ち放つ。

黒騎士が怯むとシンは右手を元に戻してから正拳突きで黒騎士を殴り、拳から魔力を撃ち出して黒騎士を吹き飛ばす。

シンは黒騎士が吹き飛んでいる内に。と、落ちている己の剣を拾いに向かうが壁を蹴って戻って来た黒騎士に回し蹴りを打ち込まれて吹き飛んでしまう。

シンが吹き飛んだのを見たアラストルは追撃を打ち込ませないと言う様に蒼剣を構えて黒騎士の前に立ちはだかる。

だが、黒騎士はアラストルに攻撃をせずにゆっくりとシンの元へと向かうと蹴りを入れようとするが、シンは蹴りを避けて起き上がるとアラストルが剣を抜いてシンの援護をしようとしているのを見つける。

「アラストル!これは決闘だ!!乱入するな!わかったな!?」

アラストルは不服そうな表情をしながらも頷くと剣を鞘に収める。

シンは頷くと自分の剣の位置を目視で確認すると黒騎士の突きを回避しながら剣に駆け寄って拾い上げる。

シンが剣を拾い上げると黒騎士は斬りかかるが、シンは剣を振り上げて黒騎士を斬り上げる。

シンは剣を背中に収めると落ちて来た黒騎士を殴ろうと構えるが、空中で体勢を立て直した黒騎士は落下しながらシンを斬り伏せてしまう。

文字通り叩き斬られたシンが倒れると黒騎士はシンに踵落としを打ち込んでから蹴り飛ばす。

壁にぶつかって止まったシンが起き上がるのを待つかの様に黒騎士はその場から微動だにせず、剣を振る事も無かった。

シンは起き上がると動かずにこちらを眺めている黒騎士を見てニヤリと笑う。

「随分余裕じゃねーか。後悔しても知らねーぞ?」

シンはそう言うと右腕を大砲に変えて魔力の閃光を黒騎士に向かって撃ち放つ。

漆黒の閃光が消えるとそこには先程と同じ姿の黒騎士が居た。

黒騎士は構えを取って踏み込むと一瞬で詰め寄ると剣で斬り払ってシンを吹き飛ばす。

吹き飛んだシンは壁にぶつかって倒れてしまう。

黒騎士はその場から動かずに倒れて動かないシンに向かって突きを何発も打ち込む。

すると、身体に何発も突きが撃ち込まれてシンは更に吹き飛んでまた壁にぶつかって倒れる。

黒騎士はシンが起き上がるのを待つかのようにその場から動かなかった。

シンは起き上がるとまたしても動かずにこちらを眺めてくる黒騎士を見て

「随分な騎士道精神だな。感心したよ」

そう言うとシンは右腕をライフルに変えてから飛び上がると黒騎士の頭部を狙撃する。

「裁(トール)きの銃弾(バレット)!!」

シンの魔弾を真正面から受けた黒騎士は倒れるが、即座に起き上がって着地したシンに蹴りを打ち込もうとする。

シンは蹴りを避けると右腕を元に戻して黒騎士を殴ると同時に拳から魔力を撃ち出して黒騎士を吹き飛ばす。

シンは右手をハンドマシンガンに変えると吹き飛んだ黒騎士に魔弾を撃つ。

シンの魔弾を受けて甲冑に亀裂が入ると黒騎士は苦しみ出したかと思うと雄叫びをあげながら何処かへと飛んで行く。

シンがそれを見送るとアラストルが駆け寄ってくる。

「もう。心配したじゃない!「決闘だ!手を出すな!」って言うならさっさと勝ってよね!でも、逃がして良いの?また襲ってくるかもしれないよ?」

アラストルが訊ねるとシンは頷き

「悪かったな。思ったより強かったんだよ。んまぁ、平気だと思うぜ。また襲ってきたら、その時はまた戦えば良いだけだ」

シンはそう言うと右手を元に戻すのだった。

 17話読了感謝です。

お久しぶりです。

台風休暇に書く予定が急遽仕事になり、執筆、投稿が遅くなってしまいました。

申し訳ないです。

出来る限り投稿頻度を増やしていきたいとは思っているので今後もお付き合いくださると嬉しいです。

では、また次回のお話でお会いしましょう。

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