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043 UK2'

イギリスおじさん4人の「過激な要求」解説




◇◇◇◇◇


◆1. スコットランド:ドゥーガルの要求


【要求】

スコットランドの完全独立と、北海油田の利権。


【背景】

スコットランドは、歴史的にイングランド(イギリス政府)に対する独立志向が強い地域である。2014年9月18日には、イギリスからの分離独立の是非を問う住民投票が実施されたが、反対多数(反対約55.3%、賛成約44.7%)により否決された。ただし、現在に至るまで独立を求める政治的機運は根強く残っている。


「北海油田の利権」もスコットランド近海にあるため、「It's Scotland's oil(それはスコットランドの石油だ)」という政治的な主張を、イギリス政府にぶつけた。




◇◇◇◇◇


◆2. ウェールズ:ダイの要求


【要求】

ウェールズ語のイングランドでの必修化と、王室領での羊の放牧。


【背景】

ウェールズは独自の言語と文化に誇りを持っていますが、過去にイングランドから強烈な文化弾圧をされた歴史があります。ウェールズ語のイングランドでの必修化は、非常に難解で発音しにくいウェールズ語をイングランドの子供たちに強制的に教えるという復讐です。


「王室領での羊の放牧」は、王室がウェールズに広大な土地を所有していることへの皮肉。

なお、羊はウェールズを象徴する動物です。




◇◇◇◇◇


◆3. 北アイルランド:コナーの要求


【要求】

アイルランド島統一、およびギネスビールのパイプライン。


【背景】

イギリス政府の統治下にある北アイルランドが同国から離脱し、南のアイルランド共和国と統合して全島で一つの独立国家を形成することを目指す政治理念、および運動。主に北アイルランドのナショナリストやアイルランド共和国によって支持されている。過去には非合法武装組織による激しい闘争を伴ったが、1998年の和平合意(ベルファスト合意)以降は、南北双方の住民投票という平和的手段による実現が目指されている。


ギネスビールはアイルランド発祥のビールです。


※ディフェンダーの要求

ミスリルの対価としては、激安なので『お前たちには、これくらいのものしか用意できないだろう』という皮肉が込められている。




◇◇◇◇◇


◆4. イングランド:アーサーの要求


【要求】

高級アフタヌーンティーの免税と、最高級茶葉の一生涯無料配送。


【アフタヌーンティーの税金免除】

イングランド出身のアーサーが英国政府に突きつけた、一見優雅だが最もタチの悪い要求。この裏には、イギリスの階級社会や税制に対する皮肉、そして彼自身の立ち位置が隠されている。


★暴動必至の「金持ち優遇」

ロンドンの高級ティーサロンにおけるアフタヌーンティーは、現在では数万円を下らないこともザラな贅沢品である。もし本当にこれだけを免税(付加価値税20%の対象外)にした場合、露骨な「金持ち優遇」として一般市民が激怒し、間違いなくロンドン市内でデモ(暴動)が起きる。


★飲食店による「メニューの偽装」

イギリスの税制は「テイクアウトする食事の温度によって課税が変わる」「ケーキかビスケットかで課税が変わる」など、非常にややこしいことで有名である。もしアフタヌーンティーが免税になれば、街中のパブやレストランが「フィッシュ・アンド・チップス」や「ハンバーガー」を三段のケーキスタンドに乗せ、紅茶を添えて「これはアフタヌーンティーである」と言い張って税金逃れを試みるカオスな事態が容易に想像できる。


★アーサーの自虐

アーサーは、大貴族や大富豪というわけではない。紅茶をこよなく愛する小金持ちのおじさんであり、高級サロンでのアフタヌーンティーは、彼にとっても『ごくたまの贅沢』である。

つまりこの要求は、たまに行く高級サロンの税金(数十ポンド)をケチりたくなる、自分のみみっちさをあえてネタにした自虐ジョークである。


【最高級茶葉の一生涯無料配送】

アーサーがMI6に対して言い放った「最高品質の茶葉を一生涯ガレージに運搬させる」という一連の要求は、イギリスにおける「お約束トロープ」ギャグである。


★紅茶への異常な執着(A nice cup of tea)

イギリスのコメディにおいて、「いかなる世界的危機や命の危険が迫ろうとも、まずは一杯の紅茶を優先する」というのは鉄板のギャグである。英国SF小説の金字塔の主人公が、地球滅亡後も宇宙で紅茶の不味さに文句を言い続ける姿がその代表例。「国家存亡に関わる超金属」の対価が「日々のティータイム」というスケールの小ささが、イギリスの伝統的ギャグである。


★MI6への痛烈な皮肉

交渉相手であるMI6といえば、スパイ映画でお馴染みの組織である。作中でMI6が主人公に国家予算で超高級車や最新時計を与えていることを逆手に取り、「政府の予算なんて、どうせ下らないことに使われているんだから、私の朝のお茶代に化けたって誰も困らないだろ?」という政府や権力に対する冷めた皮肉サティアである。


スコットランド、ウェールズ、北アイルランドの3人が「国家を揺るがす重い政治的要求」を突きつける横で、イングランド出身のアーサーだけが「紅茶」という個人的かつ極めて英国的な趣味の世界に引きこもり、「国家予算」をたかろうとする。これは、イングランド人特有の「偏屈さ」「紅茶への愛」「階級社会への皮肉」が込められている。




◇◇◇◇◇


【結論】

ただ、からかっているだけ


連合王国(UK)は、イングランド、スコットランド、ウェールズ、北アイルランドの4つの国で構成されていますが、歴史的な経緯もあって「日頃から互いに強烈な皮肉や自虐ジョークを言い合い、特にロンドン(中央政府/イングランド)の権力者を小馬鹿にする」というお約束のジョーク文化 (ブリティッシュ・ユーモア)があります。


政府が「ミスリル」を喉から手が出るほど欲しがっているという弱みにつけ込み、「絶対に叶うわけがない国家崩壊レベルの要求」や「アホらしい要求」をわざと突きつけて、ロンドンのエリート官僚がパニックに陥る様子をニヤニヤしながら楽しんでいるだけです。

国家権力や政治など「酒のツマミ」(暇つぶし)でしかありません。




お読み頂きありがとうございます。

ブックマーク、★ボタン、できたらよろしくお願いします。


次話明日7:00に公開予定。


◆メモ

大金貨(100万)あまり使われない。

 金貨(10万)金貨2枚で家族が1ヶ月暮らせる。

大銀貨(1万)

 銀貨(1000)

大銅貨(100)

 銅貨(10)

 鉄貨(1)田舎の村でよく使われる


ミスリル10g=大金貨1枚

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