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完璧淑女の公爵令嬢、普通に卒業しただけなのに“あの令嬢”扱いされ、気づけば“星剣”と呼ばれていました  作者: 翡翠


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第30話 広い方がよろしいと思いましたの



 王都アルヴェイン――アストレア公爵邸。


 広大な庭園と整えられた芝生。本来であれば、静寂と格式が支配する場所だった。


「……報告します」


 執事が静かに口を開く。


「庭園中央部に、巨大生物の着地を確認」


「……巨大生物?」


 公爵がゆっくりと顔を上げる。


「はい。一拍。古竜です」


 沈黙が落ちる。長い沈黙。


「……誰が連れてきた」


「お嬢様です」


「……そうか」


 それ以上の説明は不要だった。


「ただいま戻りました」


 セリアがいつも通りに言う。


「おかえりなさいませ、お嬢様」


 執事が完璧に応じる。


 だが、その背後。庭園が埋まっている。完全に埋まっている。


「少し広い場所が必要でしたので、こちらに」


 セリアは穏やかに続ける。


「……広い場所」


 公爵が窓の外を見る。古竜がいる。完全にいる。庭園の大半を占拠している。


「……これは」


 一拍。


「飼うのか」


「はい」


 即答だった。


「まあ」


 母が楽しそうに微笑む。


「素敵ですこと」


 完全に受け入れている。


 兄は黙って外を見る。目を細める。そして。


「危なくないのか?」


「大丈夫ですわ」


 セリアは頷く。


「とても大人しいですもの」


 その時、古竜がゆっくりと動く。庭がわずかに揺れる。だが、威圧はない。


 兄は少し考える。そして。


「そうか」


 納得した。


「……お待ちください」


 執事が口を挟む。


「餌は、どうされますか」


「そうですわね」


 セリアは少し考える。


「無理に用意する必要はないと思いますわ」


「……不要

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