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「悪魔の子」って何ですか?〜まさかの溺愛?!  作者: 緑子


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5.国王カイアル

現国王カイアルの婚約者が決まったのは、8歳の時であった。

お相手は、2つ下、ハンプトン侯爵家令嬢マリベル嬢。

筆頭侯爵家のハンプトンは、大きな鉱山を保有しており、資産も豊富。王族が降嫁した過去もある、そうそうたる名家であり、これ以上ない相手であった。

マリベルが8歳になった頃より、王宮での王太子妃教育が始まったが、いつしかマリベルは、従姉妹の伯爵令嬢を供にするようになっていた。

それが、コルデナー伯爵令嬢セレーヌ嬢であった。

マリベルは、母方の従姉妹であるセレーヌをまるで本当の妹のように、それはもう大層可愛がっていた。

次第にカイアルも、ソレーヌに対して同じような気持ちを抱くようになっていった。


日々の王太子教育での過度の期待やプレッシャー、これからこの国を背負っていくという重責。

そんな中、セレーヌの素直で従順な愛らしさは、2人にとって大きな癒やしであったのだ。


マリベルとの結婚まで、あと1年を切った頃、カイアルは、庭園でのいつものお茶会で2人に切り出した。


「ソレーヌの婚約者を、陛下と相談して決めてきたぞ。キンバル伯爵だ。」


キンバル伯爵は、28歳とやや年上であるが、

若くして伯爵家を継ぎ、しっかりとした領地経営を行っている、堅実で穏やかな青年である。

伯爵位で家格も釣り合っており、セレーヌが嫁いでも、幸せに暮らしていけるであろう相手であった。


「まぁ!キンバル伯爵領なら、王都にも近いですわね。良いご縁だと思いますわ。」


これには、マリベルも賛成し、我々が結婚してからも、これでソレーヌは心配要らない、幸せに暮らしていくであろうと、あの頃は、紛れもなくそう信じていたのだ。

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