七. 勇者の伝説
街を歩きながら、姫は言う。
「この国には伝説があります。
国の危機に姫の声を聞き現れる異世界の勇者様が、国を救と……今が、きっとそのときなのです……」
「う、うーん……。正直実感湧かないねぇ。平和な街を見てると」
二人は白い石畳の広い公園を歩いている。そばでヒューマンやバードピープルの子どもらが楽しげに追いかけっこをしている。
「うーん……国の危援ねぇ……。まさか、本当に戦争が起こるとか……」
「かもしれませんわね」
「うーん。力ありし者ってのは、時に理不尽な理由で虐殺を行うからね……。
なら……本当に、起こるのか、戦争…………?」
「ラフが姫を見つけだせば、ことなきを得られますわ。
巫女として、感じるのです……。何か大変なことが起こる。何者かの陰謀のような……」
「ああ、それを危慣して、君はボクを召還したんだよね……。
でも、一体、ボクに何ができるっていうんだろう……」
──受験さえ失敗したボクに。
いや、違う、今度は成功する……!
「勇者様?」
「あ、うん?」
「着きましたわ」
姫は笑う。
「ここです、ここが、わたくしの巫女の力で水晶球に映し出された場所。
ここに、きっと、ラフガ姫の手がかりがあります」
そこは、公園の端の、青バラ畑──……




