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BLUE ROSE  作者: うさぎさん⭐︎
第三章 青いバラが咲いている世界に

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七. 鳥は一羽だけ


「な、言ったろ?」

 ラフガは得意そうに笑った。

「アイツは、来た」

 ヒビキは青バラに囲まれて微笑む獏を映した空中窓を見ながら、バカにしたように笑う。

「違うね。

 あいつには、最初から選択肢なんてなかった。

 青バラ畑に現れなかったら、その時点で、ぼくは奴を殺してた。

 きっと、本能的に奴はそれを察知したのさ。

 挑む・逃げるのツーアクションのうち、逃げることはできなくなったから、自動的に挑む──青バラ畑に来るしか、道はなかった。

 ……それだけだ」

 呆れたように、ラフガは檻の中で笑った。

「オマエってさぁ……オレがいうのもアレだけど、もっとスナ……」

 ヒビキは無言でラフガのほうを見た。

「な、なんだよ……」

 浅くしか開いていない目で、ヒビキはどうでももよさげに笑う。

「ぼくの目は、やがて、見えなくなる……。

 だけど、この世界でなら──幻を見ていられる。

 ぬくもりのある、幻を……」

 ラフガの隣にもう一つ、檻がある。

「シエル──あいつのつけた、名前……」

 シエルは檻の中に倒れ、気を失っている。

 いや、違う。眠っているのだ。

「幸せな、夢を──幻を。アンキ……」

 眠りの幻術に囚われたシエルの見る夢は……

「鳥になって、自由に大空を。君好みの幻だろう?」

 だけど、シエルの寝顔は、どこか寂しげだ……

 ヒビキは溜め息をつく。

「何が、気に入らない?」

 シェ

 シエルは夢の中、たった一羽で空を飛び続ける──……

 ラフガはそんな二人を微妙な表情で見つめている。


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