11/35
十. 悪夢
いつものように悪夢を見ている。
人々が罵りながら押し寄せる。
「災いの子」「闇姫」「おまえなぞ滅びよ」
イヤ、イヤー、コナイデ!コナイデ!
「どうして生きてるんだ」「なぜ産まれてきた」
シラナイ、シラナイ、スキデコウナッタンジャナイ──‼︎
ブルーローズナンテ、ダイッキライ──‼︎
「波びろ」「おまえが滅びろ」
イヤ、イヤ、タスケテ、ダレカ、《《ヒビ》》……バク──‼︎
『悪い夢を食べ、人を助ける──』
現れる温かな光。消える人々。
だけど姫は手を伸ばし──ためらう、光に触れることを。
ふと、自分を顧みると、自分は闇に包まれていて、再び人々が押し寄せてくる。
イヤダ──、コイツラモ、マブシスギルアノヒカリモ──、ミンナ、イヤダ──!
「嫌だ……ッ‼︎」
叫んで、姫はベッドの上で目覚める。
上体を起こし、膝を抱くようにする。
「……っふ……」
声を押し殺し、彼女は泣く……。




