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ちょっと天然の女子はきらきらでピカピカになる  作者: ついざきまさひろ
第六章 世界は、あなたが考えているより、ずっと広い

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第1話 かっわいい!

 ***

 

 家に戻ると、水着は洗濯され、陰干しされていました。お母さんが、洗濯してくれたようです。

 

 フグちゃんが、こちらを見ています。


 かっわいい! 


 私が、まだ乾いていない、ひんやり水着に着替えていると、


「アユなの?」

 

 裏庭からお母さんの声がしました。


 私は、水着姿で、裏の部屋の掃き出し窓の所に立ちました。


「そうよ。また、泳いでくるから」


 お母さんは、麦わら帽子をかぶって、裏の畑の手入れをしていました。


「コウも一緒なの?」


「うん。お姉ちゃんの友だちも、リクちゃんもいる」


 私はそう言ってから、ドン・ジョンソンでおにぎりをいただいたこと、自分が倒れたことを、さらりと話しました。

 お姉ちゃんがカッパーさんに相撲しようと誘われたことは、夕飯の時に、ゆっくり面白く話そうと思って、黙っておきました。


「倒れたんなら、泳いだりしないで、おとなしく、コウと一緒に日陰にいなさい」


「うん! わかった!」


 全然、わかっていなかったけど、私は元気に返事しておきました。

 泳ぐし、お姉ちゃんと日陰にいるつもりもありません。


「ドン・ジョンソンには、お礼に、野菜を持っていくわ」

 

 お母さんの足下のカゴには、ほどよく熟したトマトやピーマン、ナスがいくつも入っていました。

 

 私は、水着の上から、黒のTシャツを着て、黒の短パンを穿きました。

 重ね着というか、カモフラージュというか。

 

 ビーチサンダルに足をつっかけようとしたら、そこにアゲハチョウがとまっていて、私はドキリとしました。


 見ようによっては花飾りにも見えます。

 

 でも、私にはちょっと……。


「アゲハさん、お願いです、私、それを履いて、川に行きたいの」

 

 私は、そっと言いました。


 すると、アゲハチョウは、そっと飛び立ってくれました。


「ありがとう」

 

 私は小さな声で言いました。

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