Lost in space. 少年達の思い 1
ソフィア
人の脳と兵器とを完全融合させる事の出来るシステムが搭載された人形兵器。フレーム全てをGandB好物で仕上げているため電気信号の電達率が上がっている。
左肩のマークは先陣の百合海賊団のマーク。
白光の光…。
第一艦橋の宇宙を強烈な光が包み込んだ。その直後第一艦橋が揺れた。ギュネルのコーヒーカップが、マギーナのティーカップがカタリと音を立てた。
ゾクリと背筋が凍る。予期せぬ揺れ…。そして、誰もが焦った。身体中の毛穴から冷や汗が吹き出す。
何が起こったのか ?
その揺れで皆が悟った。
そう、
そうなのだ。
決して第一艦橋は揺れない。
CICルームも、操舵室も揺れない。
耐衝撃吸収構造で作られている第一艦橋、CICルーム、操舵室は戦艦の外壁を攻撃されてもその作戦に起請を来さぬ構造になっている。だから、ある程度の攻撃なら揺れないのだ。
それが揺れた…。
GMBミサイルの威力。
予想を遥かに上回る力が彼らを襲った。
「オペレーター ! 直ぐに状況を確認。ヴィヴィアーネ、ウォームの状況を報告。」
ギュネルが言った。各員が直ぐ様行動に移る。
「な、何これ…。予想外。」
マギーナが呟き宇宙を見やる。GMBミサイルの影響か映像が乱れている。
「穴所の騒ぎじゃないわね。ウォームごと吹き飛ばしたんじゃない ?」
花蓮が言った。
「ええ…。付近10キロにはないわ。」
ヴィヴィアーネが答えた。
「ヴィヴィアーネの精神集中は無意味に終わったわね。」
マギーナが悪態を吐く。
「そんな事より佐々木女子。自動機銃の調整は ?」
ギュネルが問う。
「後20秒ほどでインストールが終わります。」
「20秒 ? 長いな…。」
「いえ、その後再起動に1分程…。」
「艦長、艦首ほぼ壊滅。第一、第二ブロック被害甚大。」
「第10、第15ブロックにウォームがめり込ん出ます。」
「グリッド砲破損率75%。破損甚大の為使用不能です。」
「使用不能だと !! クソッタレがぁ何してくれとんじゃぁ。」
ガタリと艦長席から立ち上がりギュネルが吠える。
「うわ、だめだこれ。艦首から10メートル後方まで外壁なくなってる。」
「え、マジで…。え、じゃぁ、レーザー機銃とレールガンの3分の1は潰れたってことね。」
オペレーターがボソボソと話している。それを小耳を立てて聞いていたマギーナがため息をつく。
「何これ…。一撃でボロボロじゃない。」
ため息まじりの言葉を吐きながらマギーナは各部の状況を映し出す。
「流石1発30億。」
花蓮が言った。
「何それ…。」
「GMBミサイルよ。核ミサイルから数えて5番目の威力を誇るミサイル。ウォームが無ければ消滅していたわね。」
「それ言いすぎでしょ。」
「うん。ちょっと大げさに言った。」
「で、ウォームは戻せるの ?」
マギーナがヴィヴィアーネに問う。
「通信圏外…。」
ヴィヴィアーネが答える。
「圏外… ? 何それ。スマホじゃあるまいし。」
「まぁ…。何にしてもいきなりピンチですね。」
バニングが言った。
「その様だ。こうなったらとことんミサイルを撃ちまくるしかない。」
「ええ、粗品のミサイルをバンバン打てください。」
花蓮が言った。
「もぅ、やらしい言い方ね。」
そう言ってマギーナは乱れた映像の先にいる敵を見やった。心なしか敵の動きが鈍っている様に見える。本来ならここぞとばかりに攻め込んでくるのが定石だ。だが、敵は攻めてこない。”まさか…。’ボソリト呟き敵を見やる。
”相手も予想外だったってこと ?”
マギーナはムラームの兵器をジッと睨めつける。
ムラームも又ボーンバルドルを睨めつけている。
穴が…。
…空いた。
技術長の言った通りGMBミサイルの爆風でプラズマに穴が空いた…。ムラームはグッとガッツポーズを取りたい気分だったが、状況はそんなに良いものでは無い。出し惜しみなく打ち放たれるミサイルに追い討ちを掛けてくるレーザー機銃とレールガンのシャワーは、汚れた兵器を綺麗に洗い流してくれる何て気の利いたものじゃ無い。まぁ、今は打ったミサイルのおかげか追撃は無い。
だが、GMBミサイルを12発打つのにファイター8機、人形1機を犠牲にした。此れで穴が開かなければあいつを殺している所だ…。と、ムラームはボーンバルドルをさらに強く睨めつける。そして奇妙な違和感に取り憑かれた。
確かに穴は空いた…。
そう、確かに穴は空いている。その証拠にボーンバルドルの船首が剥き出しになっている。だがこれは…。そう自分が想像していたのとは違う。ムラームが想像していたのはウォームが作り出すプラズマの壁をミサイルの爆風で乱れさせ僅かばかりにできた穴。そんな穴を想像していた。真逆船首が剥き出しになる程の大きな穴ができるなどとは思ってもいなかった…。
否…。
感じた違和感はその部分じゃない。其れは結果オーライで片がつく。と、ムラームはミサイルを破壊しながらキョロキョロと周りを見やる。
何だこの変な違和感は ?
「ムラーム隊長…。」
そんな中、隊員の一人が通信を入れてきた。
「どうした ?」
「どでかい穴が空きましたよ。」
得意げな口調で隊員が言った。
「あぁぁ…。」
「序でにウォームも破壊してくれたみたいで一石二鳥ですね。」
「ウォーム ?」
それだ…。
違和感はウォームだ。艦首の前面に配置していた30機のウォームが無い。GMBミサイルが破壊したのか ? 確かにプラズマを拡散させるだけの威力を持つミサイルだ。可能性はある。だが、奴らの作戦という事もある。
「誰か…。ウォームが破壊された映像を持っている奴はいるか ?」
ムラームは人形部隊、ファイター部隊の両方に通信を入れた。が、帰ってきた答えはノーだった。「誰も持って無いってのか ?」
そもそもウォーム自体そんなに大きなものじゃない。ウォーム1機で中型戦艦の艦首を全てカバーする事など不可能。最低でも4機、確実を求めるなら5機は必要になる。其れに前衛に配置していたウォームは5機なんてものじゃなかった。間違いなく10機はあったはずだ。
否、大きいのが1機だろうと小さいのが10機だろうとも関係はないのかもしれない。それだけGMBミサイルの威力が大きかったという事なのか…。
否、ウォームが何処に行こうとそもそもこれは好機ではないか。ウォームが無ければ態々ウォームを破壊してからボーンバルドルに攻め込むという面倒を省ける。
「ムラーム隊長 !! 敵中型戦艦周囲23キロにウォームを確認。」
「ウォームを ?」
と、ムラームはボーンバルドルを睨めつける。よく見ると艦首が潰れているようにも見える。否、あれは潰れているのだ。
”なる程、これは予想外の恩恵だ。”
と、ムラームが支持を出す前に通信が入った。
「ムラーム隊長、ウォームから傘が出ていないのを確認。一気に破壊します。」
「よし、全弾撃ちつく…。いや、違う。待て待て撃つな !!」
「撃つな ? 何故です ?」
「何故もクソもあるか ! 戦艦が剥き出しだろうが !! 狙うなら戦艦を狙え !!」
「なる程、了解しました。敵戦艦に全弾打ち込みます。」
「おうよ。派手に行こうぜ !!」
…。
…。
…。
「いや、待て。全弾も撃つな…。」
そう言ったムラームの支持虚しく既にムラーム以外の兵器から全弾のGMBミサイルが発射された。
「何て、バカな真似を…。」
ムラームはがっくりと項垂れる。ウォームで守られていても尚、艦首前面を破壊したGMBミサイルの威力。ウォームもなく今は守りも薄い戦艦に全弾撃ち込めば自ずと結果は見えている。
俺逹の任務はrx3000の奪取。
GMBミサイル1発撃てばそれで片がついたものを…。
それを全弾残り20数発…。
「消滅したな…。」
「ええ、これで海賊どもは一網打尽です。」
「はぁぁ、一網打尽に消滅した戦艦からどうやってrx3000を回収する気なんだ ?」
「え…。あ !」
「あ、じゃねぇよ。何景気良く全弾打ってんだ !! ミサイルのバーゲンセールやってんじゃないぞコラ ァァァ !!」
と、ムラーム達がやいのやいの言っている間にもミサイルはボーンバルドルめがけて飛んでいく。そしてその映像はボーンバルドルの第一艦橋にも映し出されている。
「じょ、冗談 !! あのミサイルを撃ってきたぁ。」
花蓮が言った。
「バニング司令 !」
ギュネルが言う。
「分かってますよ。落としますよ。落とさせますよ。」
「何言ってんのよ ! 間に合うわけないじゃない。分かってるの1発でも当たったら死んじゃうのよ。はぁぁ、嫌だぁ、処女のままはイヤァ。あぁぁぁ、私は処女のまま死ぬの。はぁぁ、せめて一回ぐらい、したかった…。」
「あら、姫様。処女を認めました ?」
ヴィヴィアーネが言った。
「何よ、そうよ。処女よ。処女ですよ。処女で何が悪い。」
「ふっ…。可哀想。」
「本当。女の絶頂を知ら無いなんて。」
花蓮が言った。
「本当、可哀想よね。」
チロリト見やりヴィヴィアーネが追い討ちをかける。
「何なのよ、その知った風な口は…。」
「知った風じゃなくて、知っているのよ。姫様。」
「ムキィィィ !! 悔しい !!」
と、マギーナ達がぎゃあぎゃあ言っている間にミサイルは海賊逹の目前にまで近づいた。離れているとさほど大きく無いミサイル。目前で見ればやたらと大きい。その大きなミサイルを見やりマギーナは人生最後の言葉を発する。
”あれがコックだったら…。”
その最後の言葉。全くもってどうでも言い言葉だがGMBミサイルには通じた様である。ボーンバルドル目前にまで迫ったミサイルが突如軌道を変えた。
「うむ、真逆な。ミサイルにまで嫌われるとは姫様もなかなかのものだ。」
ギュネルが言った。マギーナは悔しすぎて言葉が出無い。
「しかし、姫様の一言でミサイルが軌道を変えるとはねぇ。そんなに魅力が無いか。」
バニングが言う。
「ぷっ…。あはははは…。」
ヴィヴィアーネが笑った。
「まったく、タイミング悪すぎよ。」
そう言って花蓮が笑った。
危機的状況は変わらぬのに第一艦橋のクルー達はゲラゲラと笑った。何にしても絶体絶命の消滅は免れた。だが何故 ? 疑問は残る。が、花蓮は意外と冷静である。
「艦長…。再起動終了しました。」
「そうか。なら、これで少しは足掻けるな。」
「ええ、それよりミサイルはどこに飛んで行ったんでしょうね。」
バニングが言う。
「ウォームでしょうね…。」
花蓮が答える。
「ウォームに ? この状況で今更ですか。」
「多分強制ロックがかかる様になってたのよ。」
そう言い乍花蓮はマギーナを見やる。マギーナは悔しすぎて俯いている。もう少しからかってやろうかとも思うが可哀想なので止めた。
「ヴィヴィアーネ…。ミサイルは ?」
花蓮が問う。
「全弾ウォームに命中しました。」
「そう、それは良かった。」
そう言って花蓮はPCを閉じる。それと同時に大きな光の塊が第一艦橋を包み込んだ。パッと広がる爆風と強烈な光。その光景を見やりムラームもほっと肩をなで下ろした。
何にせよ当初の目的は果たせたのだ。そして、予想外の威力のおかげで敵中型戦艦は風前の灯…。
これでリミリッタに…。
不純な思いが脳裏をよぎる。ムラームは頭を振り不純な思いを振り払った。
「何なんだ一体 ? 何故ミサイルが逸れたんだ ?」
ムラームが言った。
「分かりません…。何にしても助かりましたね。」
「あぁぁ、此れでrx3000を奪えるってもんだ。」
「はい。」
「よし、一気に攻め込むぞ。」
そう言ってムラームはフェネックをボーンバルドルに向かって一気に加速させた。そしてその状況をムラームよりも後方に当たる最前線のさらに後ろに控えている巡洋戦艦鳳と他2隻の巡洋艦もその様子を見ていた。
「全く…。危うく消滅させるところだったな。」
鳳艦長漠が言った。
「ええ、強制ロックシステムをかけておいて正解でした。」
技術長が答える。
「無駄にウォームを潰すことになったがな」
「まぁ、それは…。ねぇ。」
と、技術長はCIC司令官を見やる。
「一瞬で600億…。否、全部で2500億近い金が消え失せたな。」
CIC司令官の言葉に技術長はすっと視線を逸らす。誰もかばってくれ無い…。何とも世知辛いと思いながら宇宙を見やった。
「まぁ、何にせよ此れで作戦は万事終了でしょう。」
CIC司令官が言った。
「そうだな…。たかだかrx3000如きに2500億と多くの兵士を失ったがな。」
「まぁ、良いではないですか。rx3000は1本で1000億。5本手に入れれば御の字です。それに万が一無駄足に終わっても責任を取るのはリミリッタです。」
「マリク家の娘か…。」
「ええ、素晴らしきは中華国本来の血。君臨すべきは我らが血統。インド系の血筋では有りません。」
そう言ってCIC司令官はタバコに火をつけた。
漠はCIC司令官の発言には同調できないでいた。中華連合帝国が世界の八割を手中に収めて凡そ100年。未だにそんな考えを持つ者がいることに不思議を感じる。確かに女性指揮官の下で仕事をするのは気分が良いものではない。男は腐っても男だ。古い考え方だと言われるかもしれないが漠はそう考えている。だが、CIC司令官のように中華国の血が至高のもであると言う考えは無い。どちらかと言うと後者の方が新しい考え方なのだろうがどうも腑に落ち無いのだ。
「君は中華人に生まれて良かったかね ?」
「ええ、当然です。長い歴史の中で荒んだ時代が長く続きましたがね。ですが、歴史を読み返せば今日の歴史を作り上げてきたのは他の誰でも無い。我々中華人なんです。」
CIC司令官が言った。漠はどの歴史書を読めばそう言った考えに至るのか不思議になったが面倒臭いのであえてそれ以上踏み込むのを止めた。
「艦長は誇りに思っておられ無いので ?」
CIC司令官が言った。
「誇り… ? 私はただ偶然、偶々中華人として生を受けた。それだけだ。それよりも技術長。」
漠は話題を変えるため技術長を呼んだ。
「はい…。」
「彼等が出撃の前に申し出てきたアレだが…。」
「アレ ? あ、あぁぁ、あれですか。」
「あぁぁ、そうだ。どうやら使わなくて済みそうだな。」
「さぁ、それはまだ分かりません。何せ金色の兵器は未だ出てきていませんから。」
「ふむ…。君は今更それが出てくるとでも ?」
「恐らく…。出てくるかと。」
「そうか…。そう簡単には行かぬと言う事か。」
「さて、それは分かりません。が、前線の海賊兵器はファイターに翻弄され最早ボロボロの状態です。敵戦艦に攻め込めるのも時間の問題でしょう。ですが、此処にきて敵戦艦の自動照準システムが今さっき復旧しました。これはたかだが海賊風情にどうこう出来るシステムではありません。」
「それで ?」
「恐らくあの船には技術者が同行していると思われます。技術者がいる以上あの兵器に乗っていたパイロットを搭乗できる状態に回復させている可能性があります。だとすれば、どのタイミングかは分かりませんが投入してくる可能性は否めません。」
「成る程…。」
そう言って漠は前線を見やる。
ファイターの数はあからさまに減った。それは海賊部隊が陣形を変更したからだが、それでもこちらの圧倒的有利に違いはない。そうだ、陣形を変更してもファイターの数が多すぎる。一気に10機、20機と撃破できるのなら未だしも、1機、1機チマチマと破壊していたのなら結局その全てを破壊する前に彼等は全滅しているだろう。
そしてそのさらに奥…。
襲撃を掛けるムラームの部隊。それに応戦する敵中型戦艦。最早ウォームは無い。ありったけのミサイルを撃ち、レーザー機銃とレールガンで応戦していてもたかだか知れている。
そうなのだ…。ムラーム達は無理に攻め込む必要は無い。前線の部隊が攻め込んでくるまで戦艦を足止めすればそれでいいのだ…。
それで全てにケリがつく。
そう、ケリがつくのだと漠は考える。だが、此れは兵士としての考えだ。兵士として半壊状態の戦艦。全滅しかけの部隊。この状況で考える事は一つ。
いかにこの場から逃げ切るかだ。
だが、彼等は違う。彼等は兵士では無い。逃げると言う選択肢は無い。だから如何な状態であっても攻める。艦首前方が破壊されても尚微速前進は止めない。
ミサイルを撃ちまくり、レザー機銃で敵を狙い。レールガンで徐々に相手の兵器を損傷させながら前へ、前へと進む。
「このままミサイルの射程圏内まで微速前進を保て。」
ギュネルが指示を出す。
「ふぅ…。処女の何が悪いのよ。」
マギーナがブツブツ言っている。
「花蓮…。慰めてあげたら ?」
ヴィヴィアーネが言った。
「嫌よ。面倒臭い。」
「は、誰が処女臭いって !」
マギーナが絡んできた。
「ほら、言わんこっちゃ無い。」
と、花蓮がタバコに火をつける。
「姫様…。姫が処女なのは皆んな知ってますよ。それよりちゃんと前を見て下さい。」
ギュネルが言った。
「は ? 何それ。何 ? なんで私が処女だって知ってんのよ。何 ? あんた達ストーカー ?」
さらにマギーナが絡む。
「あらぁぁ、超機嫌悪いね。」
と、ヴィヴィアーネが言った所でマギーナの生体認証カーだが鳴った。着信である。マギーナはブスッと拗ねた表情でカードを見やる。
”雌豚ギルフィッテ 着信”と出ている。
「はいはい、処女臭いマギーナです。ご用件は何ですか ?」
面倒臭い応答でマギーナが出た。
「ゆ、悠那そっちに行ってる !!」
その面倒臭い応答には触れず、慌てた声でギルフィッテが言ってきた。
「はぁ…。悠那 ? 悠那はそっちで治療中でしょうが。」
「そ、そうだったんだけど。さっきの衝撃で私転げちゃって、それで気が付いたら悠那がいなくて。」
「いないって…。なにーー。」
そう言ってマギーナは慌てて電話を切ると、生体認証カードのコンテンツから悠那に送った艦内マップと同じものを広げた。思った通りarchⅡのマップからボーンバルドルの艦内マップに変更されている。
「どうしたの ?」
花蓮が聞いてきた。
「悠那がいなくなったって…。」
「いなくなったって。あの子治療中でしょ。」
「そうよ。」
そう言ってマギーナが姫席から腰を上げた。
「姫様…。」
「ギュネル…。ごめん司令官ごっこは終わり。私出るよ。」
そしてマギーナは第一艦橋から出て行った。




