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2-1 水辺の真実、そして現れた悪人面の乱入者たち

GM:午前中に湖畔へ到着いたしました。山の上から川沿いに水が流れ込んでいて、それが湖になってる。どこかにあるであろう下流では、何本かの川に分かれて流れていっている。いまいる場所から湖畔を見て、左前方に桟橋が見えるね。元はもっと長い橋だったようだけれど、途中でプツッと切れてなくなっているので、桟橋となっている。


ベラ:橋は湖畔の真ん中まで伸びてるの?


GM:そう。中央付近まで橋は続いている。途中で破損したのか、プッツリと橋が終わってしまっている、不思議な光景だね。まあ、この場所について街で一切情報収集しない君たちはそれ以上わかりません。


ヴロン:エイラ様がここにお祈りに来てるのが気になる。


ベラ:確かに。恋人、ここで失ったとか?


ヴロン:いや、個人的な祈りではないと思うが…。


GM:というところで、湖畔の方に近づいていこうとするんだけれども、君たちは冒険者レベル+知力ボーナスを振ってみてください。


ベラ:(ころころ)15。


シター:(ころころ)14。


ヴロン:(ころころ)13


GM:全員が気付く。湖畔の水辺のあたりに結構な数の動物の死体が転がってる。


シター:どんな死に方というか、死因は分かります?


GM:君たちの達成値が高いから、すごく遠くで死体に気付いている。なので、もっと近付かないと死因は判別できないね。


シター:ちょっと近づいて…何かが出てきそうだったら下がる、っていう方針でいいっすか?


ベラ:誰か反射神経がいい人いない?


シター:その聞かれ方をするとあっしになるんですがね(笑)


GM:リナさんは「私が前回来た時には、死体なんてなかったです」って言っているよ。


ヴロン:どんな動物の死体が転がってるんだ?


GM:鹿とか猪とかウサギとか。いろいろな種類の動物の死体で、遠目に見て手がない、足がないみたいな欠損はない。


ベラ:聞き耳で、他の生物の鳴き声が聞こえるか判定できます?


GM:はい、どうぞ。


ベラ:「静かに」って耳をスッと澄まして…(ころころ)12! なんか湖から物音聞こえました?


GM:いや、静かだね。


ベラ:静かか。


シター:何も聞こえないなら、あっしが動物の死骸を見に行ってみましょうかね。


ヴロン:外傷の無い死骸…あれか? 南の村の病気と関連ありそうか?


シター:ともかく調べないとわからないっすね。忍び足で…(ころころ)13!


挿絵(By みてみん)


GM:状況の説明をします。森の木陰に馬車を置いて、シター以外の全員がその周りで待機している。リナさんがいるのも、馬車の周り。シターは忍び足でコソコソと湖畔の方に向かって行き、動物の死骸のそばまで来ることができた。外傷は一切ない。近くで見る事が出来たので追加情報として、死骸は溺死なんじゃないかなと思った。


シター:水中に引きずり込まれたとか、そういう話なのか。


ベラ:カッパがやったのかなぁ?? 私も見に行く。


GM:湖畔に近づいて行ったベラには湖畔の方からおかしな水の精霊力を感じる。音を出して近づいてしまったからなのか、そのおかしな精霊力がこっちに近づいてくる気配を感じるね。


ベラ:「シター、なにか危ないから戻って!」


シター:うーん、逃げて、と言われても。まあ湖からちょっと離れるぐらいかな。


GM:湖から離れたのであれば、何も変化ない。シターにとっては一切、今までと何も変化がない。ただ、ベラに言わせると何か危険だったらしい。


ヴロン:いや、これは単純に分かってしまった。


ベラ:何!?


ヴロン:これは狂った精霊だな。ウンディーネが狂ってるんだろう。


GM:リナさんは話が呑み込めず、ポカーンとしている。意見を求められれば「カッパさんを探さなきゃ!」って言ってくる。カッパさんは橋の近くのところにいるって言うね。


ヴロン:リナに湖畔には近づかないように言う。


シター:水辺に石を放り投げたらどうなる? 


GM:それでは何も起こらない。


シター:起こんないか。じゃあ…誰かロープ持ってる?


ベラ:3つ持ってるよ!


シター:3つ? …あ、30mか。そのロープを、自分に結びつけてもらって湖畔に近づこうかと思う。引きずり込まれた場合、ロープで対抗できないとおしまいだからさ。


ベラ:あ、うち、水中呼吸できるようになる魔法使えるよ?


シター:【ウォーターブリージング】か。一応保険でかけといた方がよいか?


ヴロン:持続1時間だから、やっといた方がいいな。


シター:1時間ずっと水中に引きずり込まれたままにならないようにしないと(笑)


ヴロン:ロープで結んで、水中から狂ったウンディーネが出てきたらどうすりゃいい?


シター:頑張ってロープを引っ張ってくれ。


ベラ:うちは精霊語で会話できるけれど、ウンディーネに話しかけるのはダメ?


ヴロン:まだ本当にウンディーネかどうかもわかっていないから、目視してから考えよう。


ベラ:じゃあ、【ウォーターブリージング】を使うね。(ころころ)え、あ!! 出目が3だ……達成値、8です。


GM:シターには達成値8のウォーターブリージングがかかったね。


ヴロン:達成値、大丈夫だろう。こんな場所にソーサラーなんていないって。いきなり【ディスペルマジック】されるような展開なんて…ないよな? このGMだからな…。


シター:はは…頑張るでやんす。


ベラ:マジでごめん。


GM:【ウォーターブリージング】をかけてロープに結ばれたシターが湖畔に近づいて行くと、いきなりザパーッと水の中から何かが現れてシターに襲いかかってくる。


シター:問答無用か!?


GM:まず怪物知識判定を振ってください。

。

シター:(ころころ)あ、こんな時に低いな。えーと…10。


GM:10だと分からない。半透明な水の姿をした女がふわーっと襲いかかってきた。少女のような姿をしているのだが、ベラは必ず知っている。あれは「狂ったウンディーネ」だ。


ベラ:狂っちゃった。


挿絵(By みてみん)


GM:狂っちゃったウンディーネは、近くにいる生き物…シターの口の中に入って溺死させようとしてくる。敏捷度は10なので、シターの方が先に動ける。不意打ちじゃないので。


シター: えーと……口の中に入られても息を止めてればいいのか。って、今は【ウォーターブリージング】がかかってるから、口の中に入られても大丈夫そうだな。


ベラ:でも【ディスペルマジック】される可能性があるかな?


ヴロン:ない。大丈夫だろう。


シター:GMに聞きたいんだけど、ウンディーネ本体がちょうど10リットルぐらいの量ですってルールブックに書いてあるんだけど、10リットル全部が口の中に入ってくるの?


GM:量的に半分ぐらいじゃない? 下半身だけ入ってきて、上半身は口から出ていて、ケラケラ笑ってるんじゃないかな。


シター:【ウォーターブリージング】がかかっているから、口に入られても大丈夫。なら、水辺から引き離すチャンスだ…バッチ来いや!!


GM:本当? じゃあ、えーと…ウンディーネはシターの口の中に入ってくよ。で、呼吸的には全然平気なんだけれども、生命力抵抗を振ってください。なんせ毒性を帯びてるウンディーネなので。


シター:ぇ…毒!? (ころころ)15!


GM:じゃあ毒の効果は大丈夫だった。このウンディーネ、今、目の前にいるのでわかるのだけれど、無色透明ではなくて、紫色によどんでいるね。


シター:くそ、危ない。今んところは大丈夫だが…なんか、このままこいつが身体の中にいるとヤバそうな気がしてきた。


ヴロン:無茶しやがって。


GM:シターは、水中へ引きずり込もうとするウンディーネに逆らい、ヴロンにロープを引っ張ってもらって陸地の方までこれたよ。口の中にウンディーネを入れたまま(笑)


ヴロン:気持ち悪い! シターがウンディーネに操られてるみたいな動きしてるぞ(笑)


GM:リナさんがシターを見て「うぇー」っていう顔で馬車の陰に隠れた。じゃあ、戦闘ラウンドに入ろう。敏捷度、早い人からどうぞ。


シター:敏捷度18のあっしから行動しますぜ。ウンディーネが二人の方へ移動しない程度の距離を保って、体育座りします。上向いてウンディーネの上半身を口から吐き出して……。


GM: 次の行動はウンディーネか…シターの口の中にいても効果がないのがだんだんと分かってきたから、次のターンで離れようとするかな。今は『溺死…しない?』って、困惑している。


ベラ: 次はあたしだー。銀の矢を買ったから、弓でウンディーネを狙ってみるね。あ、そうだ、ウンディーネと会話できそう?


GM:狂った精霊とまともな会話は無理そうだね。


ベラ: じゃあ、弓で攻撃する! (ころころ)命中、(ころころ)ダメージは…5点。ごめん、ダメージ与えられていないみたい。


GM: ベラが放った矢はウンディーネにシュパンと当たるけれど、水である身体の端っこをかすめただけでダメージを与えているようには見えないね。


ベラ: うー、残念。次はヴロン?


ヴロン: じゃあ、神聖魔法の【フォース】撃つわ。(ころころ)7。精神抵抗されて、0レーティングで…ダメージは(ころころ)5。4レベルモンスターだから、1点だけダメージ与えた。


GM: ヴロンの放った衝撃波がフシューンと飛んでくんだけれども、ウンディーネの体に当たる寸前に精霊力の障壁によってシュッと弾かれた。


ヴロン: …強いぞ、ウンディーネ。


GM: 次はウンディーネの行動だね。ケタケタケタケタと笑いながらズリズリと体を動かして、シターの肺の中に入った水をグチャッと動かして、窒息させようとしてるけれども。「おや?おや?」と思って、効果が無いのかと怪しんでいる。


シター: やべ、息ができるのバレる。次のラウンドから苦しそうな演技をしよう(笑)


GM:毒が体の中に入りっぱなしなんで、シターは生命抵抗してください。


シター:(ころころ)17! 全然平気、余裕。


GM:全然苦しそうじゃないじゃん。


シター:いや、だから次! 次のラウンドになったら苦しそうな演技をする。「あ、死ぬ。死ぬ」(笑)


ベラ:次はあたしか…【ストーンブラスト】って使っていい?


GM:土の精霊がいるから、問題なく使えるよ。


ベラ:(ころころ)6ゾロ。達成値17。精神抵抗は抜いていて…えーと…20レートでダメージ(ころころ)あれ? クリティカル? えっと…20点ダメージ?


GM:石つぶてがありえないほどの勢いで飛んできて、ウンディーネはシターの頭上で爆散した。


ヴロン:うぉ、恐っ!!


GM:ケタケタケタケタと笑っていたウンディーネが、殺気を感じてベラの方を向いた瞬間、石がシュオーンと浮き上がってきて、ズゴゴゴゴ!! と、飛んできて、ウンディーネの頭がスパーンと、弾け飛んだ。


シター:怖! いや、ちょっと。「お前何してんの」っていう顔でベラを見る。今ので俺も死んだんじゃねえの? 下手したら、みたいな顔。


ヴロン:当たったら死ぬよな、今の。いや、まあ魔法だから【ストーンブラスト】は誤射しないけれど。


シター:鼻からドロドロこぼれたウンディーネを見るけど、もう動かないよね?


GM:はい、戦闘は終わりました。


シター:戦闘終了ならウンディーネがどんな毒物だったのか、セージ技能の薬品学で調べるよ。


GM:難易度は高いけれど、挑戦はできるよ。達成値を出してみて。


シター:なんだったんだこれはと思いながら(ころころ)お、頑張った! 14!!


GM:かなり詳しく分かった。毒薬ではあるけれど即効性のあるものではなくて、これを飲み続けて生命抵抗に失敗すると、下痢・嘔吐・発熱が起こる事がわかった。


シター:ああ! これか!!


ヴロン:えー! これ、繋がってるの!? あの村の病気の症状だよな。


ベラ:えっと、じゃあ、わたしはカッパさんが気になるから桟橋側に行きたいかな。ウンディーネを倒しちゃったから、カッパさんがどんな反応するかちょっと気になる。


GM:ベラが桟橋に近付いていくと、水の中から何かが出てくる気配を感じる。


ヴロン:緑色っぽいか?


GM:そうだね、緑色っぽい生物がスルスルーと泳いできて。「あんたらがやってくれたんだカッパ?」って、東方語で言ってくるよ。


ベラ:え、わたし東方語しゃべれないよ?


ヴロン:俺もしゃべれないな。


シター:え、東方語しゃべれるの俺だけ? あとリナさん。


ヴロン:東方語じゃなくても、精霊使い同士で精霊語は喋れるはずだぞ。だがまぁ、話せる人数的には東方語で話してくれていいんじゃないか?


マーシュマン(GM):あの女の子はこんなに強い人たちを連れてきてくれたんだカッパー!って、東方語で言ってる。


ベラ:あの女の子…リナさん?


GM:リナさんは馬車の近くからカッパに対してペコッと頭を下げてる。


シター:あの紫色したエルフが強いやつだカッパー。あの女に近づく時は気をつけるカッパー。すごく強いんだ、あいつカッパー。


ベラ:カッパ語になってる(笑)


マーシュマン(GM):確かに強いカッパねー。こっちが言う前に理解してウンディーネを解放してくれたとは本当に素晴らしいカッパ。


ヴロン:ウンディーネを倒したことを解放したとか言ってるぞ。これでよかったのか?


マーシュマン(GM):あんたたち、あの女の子の言う通り、あの指輪が欲しいんカッパ?


ベラ:うん! 欲しい!!


シター:まあ渡してくれるならそれに越したことはないカッパー。


マーシュマン(GM):わかったカッパー! えーと、聖杯の方はいるカッパー?


ベラ:聖杯? 聖杯って?


マーシュマン(GM):すべての元凶だカッパー。見つけて保管してあるカッパー。


シター:おおー! 毒の元だろ、これ。ついでにそいつも持ってきて!


ヴロン:この毒が川下に流れて行って南の村まで届いていただろ。魔術師ギルド側の依頼も解決したかもしれないぞ。1万ガメル!!


シター:せっかくだからマーシュマンの情報を詳しく聞いておこう。


GM:カッパーってずっと言うのも大変だから、要約するよ。マーシュマンの家に毒が流れてきた。沼地に流れ込む水の上流を探索した所、この場所に到着して毒が出続けている聖杯を見つけた。毒のせいでウンディーネが狂ってしまった。聖杯は毒が水に流れ込まない場所に移動させたけれど、ウンディーネを消滅させて精霊界へ返してあげたかった。そしたら指輪を探している女の子(リナ)を見かけた。指輪は水中で見つけていたので、ウンディーネを倒せる人間を連れてくる代わりに指輪を返す約束をした…というわけだ。一通り説明が終わったので、マーシュマンは指輪と聖杯を取りに湖畔へ潜っていったよ。


ヴロン:一気に情報が出たな。


GM:ほどなくしてマーシュマンが戻ってきたよ。指輪と聖杯をリナに手渡してくれるね。


ベラ:やったね、リナさん! 


挿絵(By みてみん)


リナ(GM):はい、ありがとうございます。カッパさんも、みなさんも…


GM:という所で、急に「あんたら、そいつをもらおうか」みたいなことを言ってくる奴が木陰から出てくる人がいる。


ベラ:誰! 誰だあんた!


ヴロン:知らない人でしょ、どう考えても。


シター:じゃあその声の主、確認しようか。


ベラ:うん。うちも確認したい。


GM:えーと冒険者3人組なんだけれど。えーと、ガルフネットとガストンとルカだね。


ヴロン:知り合いじゃねーか!!!


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