表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
42/103

武将 古田織部 第42話 代官任命の朝

(1571年・春/京)

朝の光が障子の紙を薄く明るくしている。

部屋の中の形が、ゆっくり浮かび上がった。

仙が火鉢の炭を動かした。

赤い部分が広がり、空気が少し温かくなる。

玄関の外で足音が止まった。

仙が戸を開けると、古田家の郎党が立っていた。


「重然様。

 織田家の宿所、東福寺まで、

お越しくだされとのことです。」


重然は外套の紐を結び、刀の位置を確かめた。

町の道はすでに明るくなっていた。


信長の宿所の東福寺の門前に、

奉行衆のひとりが立っていた。


「お呼びにより、参上仕りました」


「こちらへ。」


奥の部屋に入ると、机の上に文書が置かれていた。

奉行は文書に手を添え、重然を見た。

「信長様の命により、

 上久世荘の代官をおおせつける。」

言葉が落ちると、部屋の空気が静かに止まった。


奉行は続けた。

「東善寺の住職様より、

あなたの働きについて聞き及んでおります。

住職様の期待にそむことの無いよう、

お勤めください。」

重然は文書を受け取った。

折り目の深さを指でなぞる。

墨の黒が光を受けて浮かんだ。

重然は東善寺の方角を見た。

その日、重然は新しい役目につくことになった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ