八話
「あっ!タルスさん!」
「無事だったか」
砦を登っていた俺たちは、ミトとコルネイアと合流した。
「タルスさん、その方は…?」
「おい罪人、貴様仲間を連れてきたのではないか…?」
「私はただのトレジャーハンターですよー。このタルスさんに助けてもらってるんです」
「…まあいい。とにかくすぐに宮殿に戻るぞ。王子。いきましょう」
「…ククク」
「…王子?」
「アッハッハッハ!騙されやがったな!てめえらが一箇所に固まるのを待ってたんだよ!」
王子…いや、王子の姿をした何者かがスイッチを押すと、ズゴゴゴゴと周りの床から槍が出て、天井に突き刺さる。
「っ!?」
「貴様、王子ではないのか!?王子をどこへやった!」
「それをお前らに教える俺様ではない!さらばだ!」
そう言うと、偽王子はその体をデーモンへと変え、空へ飛んでいった。
「クーっケッケッケ!」
「待ちやがれ!…ックソ!」
「…嵌められたってわけか…」
目の前には、無数の槍と頑丈な壁。どうするか…。
「クッソ!まさか…!?いや、しかし…!」
「ど、どうしましたコルネイアさん!?」
「…とにかくここを出ないことにはなんともできん!」
「…三人とも、少し壁から離れてくれ」
「…え?」
三人は、戸惑いながらも俺の言う通り内側に下がった。
「お前ら、そこから動くなよ」
「ー封魔の鉄壁、ここにありー!」
障壁を、俺の背に張る。ちょうど、俺と三人を分断するように。
「…これで準備完了。ぶっ放すか」
そして俺は、魔術の詠唱を始める。
「ー破壊の化身よ、今蘇り、眼前の全てを薙ぎ払えー!」
唱えた瞬間、視界が白く染まり…再び目を開くと、眼前には…何も存在しなかった。
「」
「」
「…え?」
「よし、お前ら…行くぞ」
絶句している三人の方へ振り返…ろうとした時、地面に叩きつけられる。
「…あっちゃあ、魔力使いすぎたか…」
そして俺は、突然襲いかかってきた脱力感に抵抗できず、そのまま目を閉じた。




