六話
夜、コルネイアの先行で俺たちはある洞窟を進んでいた。
「コルネイアさん…なんでこんな洞窟を進むんですか?」
「理由はもうすぐわかる。ほら、着いたぞ」
浅い洞窟の最深部、重そうな岩が道を塞ぐその先には、綺麗に舗装された道があった…。
「これ、もしかして…」
「そう、砦の緊急脱出用通路だ。念のために作っておいて正解だったな」
「そうか、脱出用通路か…って、え?今作っておいて正解って…」
「…」
「…まあ隠すことでもないか。この砦は元々サンブラ王国が作ったものなんだよ。しかし完成する直前に魔物たちに襲撃され、奪われてしまってな…」
「ええ…」
「まあこの通路のことはわからないだろう、というわけで突撃だあ!」
俺たちは重そうな引き扉を開けて、砦に突撃する…!その先には、数匹のデーモンがいた…。
「クケッ!?敵襲!敵襲!」
「おまえら、戦闘準備!」
「普通に警戒されてるじゃあねえかあー!」
「なぜこの通路に気づいた!?」
「そんなことはどうでもいいです!行きますよ!」
敵はデーモン三体。なら…!
「二人は先に王子を見つけてくれ!俺はここでこいつらを足止めする!」
「何を言ってるんですか!?あなた一人でなんて…!」
「…いや、行くぞミト。今は時間が惜しい…!」
「でも…!」
迷いがあるミトに対し、俺は叫ぶ。
「速く行け!」
「っ…!」
ミトは、すぐに階段を駆け上がる。続いてコルネイアも階段へと走る。
「ククク…追いかける必要もない」
「そうだな…クケ」
「こいつを倒してからでいいもんな」
「…随分と舐めてくれるな」
俺は剣を抜き、構える。
「クケケ…ぶっ殺してやる!」
無事にあいつらは上に行ったのだろう。なら…遠慮は必要ないな。
「ー紅蓮の魔獣よ、輩を喰らえー!」
炎の塊が、デーモンを目指して飛んで行く。
「キケケ、こんな単調な攻撃避ければ…」
「させると思うか?」
「何っ!?」
俺がデーモンの方向へ手をかざすと、炎はその方向に向かった。
「く…しかしただの剣士の魔術など…」
「クッ…!?グギャアアアアアっ!!」
炎をまともに食らったデーモンは、黒く焦げ、塵となって消える。
「よし、まずは一体…」
「このやろう!行くぜ相棒!」
「おう!」
「ー紫電よ、敵を砕けー」
「ー火球よ、敵を焼けー」
こちらに飛んでくる、火の球と紫電。俺は大きく横に飛び、その二つを躱して…。
「拳技…烈空撃!」
大きく飛び上がり、左腕でアッパーを敵にかます攻撃。
「ガッ…!」
「剣技…クロスブレイド!」
続け様に、右手の剣でx字にぶった斬る。
「あ、相棒ー!貴様、相棒をよくも!」
「あと一匹…!」
「貴様ァッ!見せてやる、俺の必殺魔術を!」
「ー爆炎よ、焼き尽くせー!」
小さな赤い球が指先から放たれ、部屋の中心に向かう。そして…その球が、突然爆発した。
「クケケゥ!死ねー!」
激しい爆発音、その煙の中から、俺は無傷で出てきた。
「…!?お、おま…なんで…!?」
「結界魔術。あんた、やっぱ俺を舐めてたな」
「そんな…馬鹿な…馬鹿なああああ!」
「剣技…ソニックブレイド!」
逃げようとするデーモンの首を両断。塵になるまで確認して、ようやく息を吐く。
「…終わったか」
さて、早いとこあいつらと合流するか…。




