二十五話
ベルレに手伝ってもらいながら、海賊狩猟の登録を終わらせる。…とはいえ、この島にもある程度海賊狩猟許可を持っている人間はいるらしい。早めに船を手に入れないと、一生ここにいることになるかも知れねえ…。
「…!タルス、海賊船が来てる。すぐに用意して」
「おう、わかった。すぐに行く!」
ベルレに呼ばれ、俺は茜雲を手に港へ向かう…。
「オラオラァ!金と酒置いてけぇ!」
「金ぇ!」
「酒ぇ!」
「あと食料ぅ!」
港では、四人組の海賊…というよりチンピラみたいな奴が、わかりやすい略奪を行っていた。
「…これが普通なのか。ここは」
「あれでも一般人よりは強いからね。油断しないように」
「はいはい…」
刀を抜くと、海賊達が俺に気づきこちらを向く。
「なんでぇ!来たのは弱っちそうなガキと人魚かい!」
「いいじゃねえすかアニキ。あいつ飾りもんとして良さそうな剣持ってますぜ」
「ヒョロっちい剣だなあ!折っちまわねえように気を付けろよ!」
「おう!」
「…来い」
「言われなくても行ってやるぜぇ!やっちまえええええええ!」
「「「うおおおお!」」」
敵は四体。武器は…斧、カトラス、銃、オールか…。四人目はもうちょいまともな武器なかったのか?
「…さて、銃持ちは任せる」
「ほーい。他三人よろー」
「無茶言うなあんた…」
「うおりゃあっ!」
「よっと…どりゃっ!」
振り下ろされた斧を横に避け、そのまま鳩尾に一撃。
「ぐっ…」
「てめえ!くらいやがれ!」
「させないよ。そらっ」
銃口を俺に向ける直前、ベルレが飛ばした水弾が銃を弾いた。
「ぐっ…!?俺の銃が…!」
「へっ」
「この野郎!」
盾を構えながらカトラス持ちが俺に突進してくるが…。
「おらよっ!」
バッサリと盾を一閃。
「な…なに…?」
「誰の剣がヒョロっちいって?」
「ほら気ぃ抜かなーい。そいやっと」
「ぐきゃんっ!」
ベルレの水弾がオールを飛ばし、そのまま次の弾丸をリーダーの眉間に向ける。
「ヒィッ!」
俺もカトラス持ちの背後に行き、首に刀を当てる。
「うわあああっ!」
「わかりました!降参します降参!」
「「「すいやせんでしたぁ!」」」
狩人の拠点に戻った俺たちは、早速今回の事件と結果、そして四人の身柄を引き渡し、報酬を貰った。
「…それでは、こちらが二人の取り分です。船と…600エル、それと銃を」
「はいよ」
「すくなーい」
「文句言わないでください。これも決まりです」
「…はーい」
そして外を出て、6.7人くらいが乗れそうな手漕ぎの船をもらう。
「…さて。それじゃ行くぞ、次の島に!」
「おー」
「…あれ、付いてくのか?」
「そりゃねー。あんな程度の分け前でウチが満足するとでも?」
「…そうかい。なら道案内頼む」
「ほいほーい。まずは全速ぜんしーん」
「はいよー!」
…そして、俺たち二人は最初の島を出て、次の島へと向かう…。




