二十四話
…漣の音が聞こえる。
ざざん、ざざんと言う音と共に、俺の足が水に浸かっては戻る。
「…ん、ゴホッゴホッ…」
口に入った砂を吐き出す。まだ残ってるな…めちゃくちゃ不快だ。
とりあえず水でも探すか…。
「…そういえば、ここはどこだ…?」
「ここは海神の島、クトールよ。漂流者さん」
声のする方に振り向くと、鱗の生えた半魚半人…人魚がいた。
「…まずは自己紹介しましょ。ウチはクトールの案内人魚、ベルレよ。漂流者さんの名前は?」
「俺は…タルスだ。よろしくな、ベルレ」
「おけー。それじゃ…まずは水のある場所連れてったげる。ついてきて」
「ああ…助かる」
ベルレに連れて行かれた場所は、海にほど近い温泉だった。
俺はそこで武器防具と体を洗い、乾かしている服の代わりを買ってから外に出た。
「おかえりー。それじゃ街でも行く?あんたの仲間も見つかるかもしれないし」
「そうするよ。…ベルレは俺以外の奴が漂流したのを見てないか?」
「うーん…見てないなあ」
「そうか…。なら、街に居るかも怪しいのか…」
「…なら、船買ってこの周りの島巡るのもいいかもね」
「ん…?どういうことだ?近くにも島があるのか?」
「たくさんあるよー。この辺の地図見せたげるから、おいで」
ベルレが浅瀬を泳ぎ、俺はそれについていく。
ついて行った先に洞窟があり、地図はその奥に飾られていた。
「ここがウチらがいる島、そして周りにもたくさんあるでしょ?それらを全部まとめてウチらはクトールって呼んでんの」
「…俺らがいる島は結構小さいな」
「そだねー。一番おっきいのは…これかな。これを目指すように進めばいいと思うよ」
「そうか…ありがとう。それじゃあ行くことにするよ。船はどこにある?」
「え…?ないよ?」
「…え?」
「ここに船なんてないよ。作るしかない」
「…えええええ!?作れねえよ船なんて!」
「それじゃ船が流れてくるか定期船まで待つしかないねえ…」
「そんな…」
「…落ち込まないの。都合よくその辺の海賊がこの辺で暴れてくれるかもしれないでしょ?」
「そんな都合のいい展開ねえって…」
「それが意外とあるんだなー」
「あるのか…?」
「そそ。海賊ってこの地域意外といてねー、しょっちゅう略奪起こるの。気をつけてねー」
「…そ、そうか…。でもそれを退治すれは船が手に入るってことか!」
「そうそう。がんば」
「…手伝ってくれないか?」
「そんなつごーよくウチが手伝うと思ってるの?いいよ。やったげる」
「いいのか?」
「そのかわり…報酬は山分けね?」
「…ああ、いいぜ。それじゃ行くか」
「その前に…海賊狩猟の許可書貰わなきゃ、海賊とやってること同じだよ?」
「…やっぱそういうのもあるよな。ちなみにベルレは持ってるのか?」
「あるよー。やることは教えたげるから、行こ行こ」
「了解…」
そうして、人魚のベルレと一緒に俺は海賊狩猟に邁進することになったのだった…。
めちゃくちゃサボってました




