十八話
戦闘後、合流してアリスと共に村に向かうと、昔と変わらない門番が出迎えてくれた。
「…あれ?あんた、もしかしてタルスかい?」
「まだ門番やってんのか。…久しぶりだな」
「…!タルスだ!みんなー!英雄のお帰りだー!」
「…全く、勇者の凱旋でもねえのに大袈裟だなアイツは」
「…すまない、少しいいだろうか?」
「あんたその鎧…サンブラのとこから来たのかい?」
「…あ、ああ。そうだが…」
「すっげえなあ!?そんなとこから来たんかい!?」
「いやあの…ここの村長と話を…」
「おいおい!?サンブラから騎士が来たって!?」
「ないと!?ないと!?」
「おー!すっげえ!大きな弓だー!」
気付いたら、コルネイアが鍛冶屋のおっちゃんと子供たちに囲まれていた。
「アリスさーん!少し来てくださーい!」
「はーい!」
懐かしい声が聞こえる。
村を去るあの時、勇者になって再会することを約束した幼馴染み。
「…ラシャ、久しぶり」
「あっ…た、タルス…!?」
そうして、現状の把握のために俺はなんとかしてみんなを村長の家に集めた。
そして、俺たちがまだここに来た理由を話した。
「…なるほど。エイゲスの塔に王子が捕われている。そして、サンブラを襲撃したデーモンの親玉もそこにいる…」
「…そして、タルスさん達はそこに向かうんですね」
「そうだ」
「というわけで…一日、宿泊することを許して頂きたい」
「構わんよ。ゆっくりしていってくれ」
「あの、タルスさん…私も、一緒に連れていってくれませんか?」
「…アリスも、一緒に戦ってくれるか?」
「はい。この村の人には、ずっと前にお世話になりましたから。…だから、恩返しがしたいんです」
「そうか。…コルネイア、いいか?」
「いいぞ。…頼りにしてる」
「ありがとうございます!」
そして、俺たちは明日に備えて寝ることにした。
夜。目が覚めてしまった俺は、祭壇近くの芝生に寝転がっていた。
「…まだ、起きてたんだ」
「ラシャか。…なんでここに?」
「タルスなら、ここにくるかなって思ったから」
「…そうか。いつまで経っても俺は変わらねえな」
「そんなこと、ない。そんなことないよ」
そう言って、ラシャは俺の横に座る。
「勇者になれなかった。それでも…私たちを助けに来てくれた。タルスは、私たちの英雄だよ」
「…もう一回、約束するよ。俺たちは明日、デーモンの親玉をぶっ倒してくる。…今度こそ、約束は破らない」
「ついでにもう一個約束。無事に帰ってきてね。みんなで、一緒に」
「約束だ。…それじゃあ、俺はそろそろ寝るよ。おやすみ」
「おやすみ。…また明日」
「ああ、また明日」




