十四話
俺たちは、日が昇りきる前にトリムの隣町、ノードに向け出発した。
道中幾らかの戦闘があったが、完全復活したサギリがパパッと蹴散らしてくれたので問題はなかった。
「さーて。これでおしまいかな?」
「そろそろ日が沈み始める頃だな。少し急ぐか」
「そうですね…あっ、コルネイアさん!あそこあそこ!もうすぐトリム町じゃないですか?」
ミトが指差した先には、「トリム町へようこそ」と書かれた看板があった。
「もうすぐ…か。急ぐ必要もなさそうだな。ゆっくり行こう」
俺たちは、無事トリム町へ日没前につくことができた。
とりあえずサギリとミトにこの町で聞き込みを行わせ、オリュシオンとタルスには、これからの旅のための保存食の買い足しを頼んだ。
そして俺、コルネイアは宿を予約するために町外れの宿に向かった。
「いらっしゃい」
「一人部屋を5つ頼む」
「はい。でもこんな時期にここに来るなんて珍しい方もいるもんだねえ」
「ほう。何故珍しいのか、少し聞いても?」
…こう言うところからの情報は、案外必要になる。
「それがねえ。この町の東にセラフっていう村があるのよ。その村はちょいと変わった村でね…女神なんてもんを信じてるし、二年前くらいにここを訪れた剣士なんてもう死んだような目をしてて…おお怖い」
「…ふむ。その言い方だと…もしや、東の村に魔物でも?」
「おっ!あんたよく分かってるね。予想はついてたのかい?それがびっくり仰天!セラフの村にデーモンの大群が押し寄せてきたって話」
「おい待て!今デーモンの大群と言ったか!?」
「あ、ああ…あたしゃたしかにデーモンって言ったが…」
デーモンが、セラフという村に?何故だ…?
「とりあえずその話、じっくり聴かせてくれ」
…まずいことになるかもしれない。
「…集まったな」
買い物と情報収集を終わらせて帰ってきた俺たちを、有無を言わさずコルネイアは部屋に集まらせた。
「あの…コルネイアさん。何かありましたか…?」
「…ああ、俺の考えすぎであって欲しい。そんな事態が起こった」
「…何があったんだ、コルネイア」
「タルス。お前の故郷の名を…言ってくれ」
…?いきなり何を言い出すんだ?
「故郷って…セラフ村だが?」
「やっぱりか…クソッ!」
「コルネイア、落ち着いてくれ。話がさっぱり見えてこないぞ」
「…タルス。冷静に聞いてくれ。…セラフ村が、デーモンに襲撃された」




