表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
お釜大戦  作者: @FRON
第八章 ゼロの決死圏!!
366/367

∥008-G 閑話休題・歴史探訪――暗躍するトリックスター

#前回のあらすじ:人呼んで・・・アーカム計画!




 暗い髪の毛、くびれた身体の、黒いお方――いつもガラスと金属の不思議な器具を頼りにしては、それをもっと不思議な道具にくっつけて。あの方の話には、科学のことが多く――電気学とか心理学とか――そのあとに力を見せつけられるのです。それで目の当たりにした人はみな言葉をなくして、たちまちその名がとどろくようになりました。


              ―――H.P.ラヴクラフト ナイアルラトホテップ




  ・  ◆  ■  ◇  ・



[マル視点]



「『()()()()()()()()()()()()?』」


()()。第二次世界大戦末期のアメリカにて、『アーカム計画』の推進を影ながら後押しした集団。それがナイアルラト(Nyarlat)ホテップ(hotep)、そして彼奴の()()()()です」



・・・初めて耳にする名前だ。


ぼくは思わず小首を傾げ、その名前をオウム返しに繰り返した。

昼前の喫茶店、ぼくと真調(ましら)は引き続き歴史のおさらい中だ。


先程のやり取りが交わされたのは、合衆国(ステイツ)の命運に終止符を打った『()()』について、声を潜めて言及された後のことである。



「なにしろ彼等には、自身を示す定まった名称がありませんですからねぇ。『星の智(スターリー・)慧派(ウィズダム)』等と呼ばれる事もありましたが・・・。まぁ、便宜上ここは、『()()』と呼ぶこととしましょう。ナイラルアトホテップは、エジプト出身のファラオの末裔を名乗る、瘦身の男でした。それが北米大陸に姿を現して以降、急速に信徒と勢力を拡大し件の『()()』を推し進め始めたのです」


()()()()()()()()じゃん・・・。それっていわゆる、カルト教団的な?」


「ま、そんな理解で良いと思いますよぉ?()()()()()()・・・、世が乱れる時には決まって、そういう素性のわからない怪しげな輩が()()()()()生えて出るモノですからねぇ~。ロシア帝国に巣食う()()、王侯貴族を手玉に取った()()()()エトセトラ(etc)エトセトラ(etc)・・・」



―――ナイアルラトホテップとやらも、()()()()()()()()の一人だという事であろう。


世に人を惑わす種の尽きる事なし。

世相に後押しされる形で、合衆国政府は益々迷走を強めていく事となる。


それを背後から操っていたのが、()()()()()という訳だ。



「・・・問題は、件の人物が力ある者―――まごうことなき『()』であった事ですねぇ」


「えぇっ!?でも、そいつはエジプト王の末裔だって・・・」


「それもまあ、()()()()()()()()のでしょう。時には人々に智慧を与え、時にはその本性を表し、災いを振りまく。長いヒトの歴史の中で、気まぐれに玉座に就いた事もあったのでしょう。ナイアルラトホテップとは、そういう性質の存在だとご理解くださぁい。ですが・・・その本質は()()。人類発祥より遥かな昔、宇宙開闢後の遠い遠い星の果てで発生した―――()()なんです」


「神様・・・それも()()、ってコト!?」


「えぇ。つまりはそもそもの価値基準が、我々の()()とは程遠い存在だった訳ですねぇ」



第二次大戦末期、混迷のアメリカにて暗躍したトリックスター。

その正体は、星の彼方より飛来した『()()()()()()』なのだという。


驚くべき話だが、ぼくはこの時、()()()()()()を覚えていた。



(それって、【学園】にいるあの『()()』と同じ・・・?)



【夢世界】(ドリームランド)に位置する【神候補】の本拠地、【イデア学園】。

その根幹であり、無限の豊穣を齎す神器【()()()()()()】。


その本来の持ち主であり、今は【学園】でのんきに(ポリッジ)を貪る神―――『()()()』。

彼もまた、()()()()()()()()()()()()()()であった。


()()()()()()()()()()と、()()()()()()()()()()()()

両者の持つ共通点は、如何なる()()()()()()に基づくものであろうか?


一瞬、考え込んだぼくは老人の声に我に返ると、慌てて会話の内容に耳をそば立てるのだった。



「・・・何れにせよ、米国政府が取った奇妙に見える行動の裏には、必ずその背後に潜む『()()』の影がありました。そして―――そもそもの元凶である、『死者の(Necro)軍勢(Force)』。彼奴等もまた、『教団』の手引きによって()()()()()()()()()()()()、という訳ですねぇ」


()()()()()()()()()()じゃん・・・!西から自分の手下に攻めさせておいて、東では人々の不安を煽って。そんで、その妙ちきりんな『計画』を進めさせた・・・って訳でしょ?」


()()()()()!仰る通りでして・・・はい。現在に於いても、密かに各国は『()()』とその()()を明確な『()』と認定し、警戒を強めているのです。知られざる世界の裏側、という奴ですねぇ」


「なるほど・・・」



外宇宙より飛来せし審神、()()()()()()()()()()

その下僕にして手足である、『()()』。


彼等の思惑通り、『アーカム計画』は実行まで秒読みの段階にあった。

しかし、全ては()()()()()()()であり、ナイアルラトホテップの筋書き通りの展開であった。


要は壮大な()()()()()()であるが、何も知らぬ人々に取れる選択肢など、端緒(ハナ)から存在し無かったのだ。


かくして、アメリカの栄光は地に堕ちる事となる。

どれだけ馬鹿げた選択であったとしても、大衆がそれを望むのであれば選ばざるをえない。


民主主義が持つ最大の()()、それを突かれる形で民衆は運命の日を迎える事となった。



「無論、()()()()は居ました。『計画』のキーとなる『死霊(ネクロ)秘法』(ノミコン)、それを蔵するミスカトニック大学はその()()()を再三忠告し、どうあっても聞き入れられないと見るや、決死隊を編成して『計画』の()()()()()()のです」


()()!・・・あ、でも。結局『アーカム計画』が実行されたって事は、その人たちは・・・?」


「お察しの通り、一手及ばず。唯一の成果を残し、彼らの運命は潰えてしまった訳ですねぇ・・・()()()()()!」


「えーと。()()()()()・・・って?」


「それについては、また()()。・・・何にせよ、『計画』は実行されてしまいました。()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()。その光景は全世界へと中継され、世界はようやく()()を認識しました。黙示録の時は(アポカリプス)来たれり(・ナウ)―――()()()()()()()()の到来です」



合衆国万歳(USA)合衆国万歳(USA)


口々に叫び、熱狂する民衆たち。

高揚する民とは対照的に、奇妙な緊張に支配されまま、銃を手に直立する兵士たち。


そして壇上に立つのは痩身で、浅黒い長身の()()()

堀の深い顔立ちに笑みを張り付け、アラブの狂える詩人が記した秘法を解き放つのだ。


()

そして―――中空に穿たれる、()


()()()()()()()()()()()()()()()()()()ようなそこから、無数の()()()()()()()が溢れだし―――


現代に生きる人間であれば、()()()()()()()()()()()()()()

1945年の()()()()()()()()()()()0()()0()()0()()()()()()()()()


世界に終わりを齎した『アーカム計画』―――その顛末である。


今週はここまで。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ