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Found Number  作者: 寝火
新参
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第五話 いざ、ギルドへ



無事に宿を取ることができ、俺たちは王都で初めての朝を迎えた。


目を覚ますと、窓から差し込む朝日が部屋を優しく照らしている。


隣のベッドを見ると、そこにカイの姿はなかった。


「もう起きてるのか?」


視線を部屋の奥へ向けると、窓際に置かれた椅子へ腰掛け、一冊の古びた本を読んでいるカイがいた。


「おはよう、カイ。」


「おう、おはよう。」


本から目を離し、軽く手を挙げる。


「ところで、それ何読んでるんだ?」


「これか?」


カイは本の表紙をこちらへ向けた。


革張りの古い本だった。


「俺の村じゃちょっと有名な逸話集だ。」


「へぇ。」


「面白いのか?」


「面白いなら、あとで俺にも貸してくれよ。」


するとカイは吹き出した。


「お前、文字読めるのかよ。」


「読めるわ!」


思わずツッコミを入れる。


「なんだその反応!」


カイはケラケラ笑いながら本を軽く叩いた。


「安心しろ。」


「俺も読めねぇ。」


「……は?」


「これ、古代文字で書かれてるからな。」


「じゃあ何で持ってんだよ!」


俺が叫ぶと、カイは悪びれる様子もなく答えた。


「これ持ってると頭良さそうに見えるだろ?」


「実際、俺の村じゃ読めもしない男どもが好きな女に知的アピールするためによく持ち歩いてたぞ。」


「最低だなお前の村。」


「だろ?」


二人で顔を見合わせ、思わず笑ってしまった。


(そんな使い方をする本だったのか。)


少しだけ納得してしまう自分がいた。


「……で?」


「今日はギルドへ行くんだろ?」


「準備しなくていいのか?」


「あっ。」


カイはようやく思い出したように立ち上がる。


「そうだった!」


急いで本を荷物へしまい、慌ただしく支度を始めた。


俺も荷物をまとめ、身支度を整える。


しばらくして二人は宿を後にした。


王都の朝は早い。


商人たちはすでに店を開き始め、職人たちは忙しそうに通りを歩いている。


昨日見た景色とはまた違った活気があった。


「ここを曲がればギルドだ。」


カイが指を差す。


俺は思わず息を呑んだ。


そこには巨大な建物が堂々とそびえ立っていた。


剣と炎を象った大きな紋章。


出入りする無数の冒険者たち。


ここが――。


王都ギルシアン冒険者ギルド。


「着いたな。」


カイは目を輝かせて笑う。


「早く登録して、パーティー申請しようぜ!」


「ああ。」


俺も胸が高鳴っていた。


子どもの頃から憧れてきた場所。


今日から俺も、この世界の冒険者になる。


大きく息を吸い込み、ギルドの扉を押し開けた。


中へ入ると、酒場のような賑わいが広がっていた。


依頼書で埋め尽くされた巨大なクエストボード。


鎧姿の冒険者。


魔導士らしきローブの男女。


豪快に笑う者。


仲間と作戦を立てる者。


そして、整然と並ぶ受付。


「すげぇ……。」


思わず声が漏れる。


「ほら、ぼーっとするな。」


カイに肩を叩かれ、俺たちは受付へ向かった。


「なんか緊張するな。」


カイが小声で言う。


「そうだな。」


「でも俺、早くあのクエストボード見てみたい。」


「俺もだ。」


受付へ着くと、一人の受付嬢が笑顔で迎えてくれた。


「当ギルドをご利用いただき、ありがとうございます。」


「本日はどのようなご用件でしょうか?」


カイが一歩前へ出る。


「俺たち、地方の村から王都へ来たんだ。」


「ギルドへ加入したい。」


「承知いたしました。」


受付嬢は二枚の書類と、一つの透明な水晶を机へ置いた。


「こちらへお名前をご記入いただき、この水晶へ手を触れてください。」


「それだけで加入手続きは完了いたします。」


俺は首をかしげる。


「水晶に触れるだけで?」


受付嬢は優しく微笑んだ。


「はい。」


「この水晶は、触れた方の魔力量、身体能力、加護の有無、得意属性、そしてスキルツリーを解析します。」


「その情報を基に、総合評価をAからZまでのランクで判定いたします。」


「なお、Zへ近づくほど高い評価となります。」


「へぇ……。」


思わず感心する。


カイは興奮した様子で水晶を見つめていた。


「おいセプト!」


「俺、もしかしてZとか出ちゃうんじゃねぇか?」


受付嬢は思わず小さく笑う。


「申し訳ありません。」


「当ギルドは設立から二千年の歴史があります。」


「その間、加入した冒険者は約二千万人。」


「その中で、総合評価Zを記録した方は、わずか二名だけです。」


「え。」


「二人だけ……?」


カイの表情がみるみる曇っていく。


「そ、そうっすよね……。」


俺は苦笑した。


「そんな落ち込むなって。」


「総合評価なんだろ?」


「今後の努力次第で変わるかもしれないじゃないか。」


受付嬢もうなずく。


「その通りです。」


「総合評価は現在の能力を示すものです。」


「今後の成長によって変化する可能性もございます。」


「よし!」


「じゃあ俺からいく!」


カイは勢いよく水晶へ手を伸ばした。


淡い光が水晶の中を駆け巡る。


『解析を開始します。』


機械のような声が静かに響いた。


なんか、異世界系で良い測定方法とかないんですかね?正直、ありきたりになってしまうのが少し好きではないんですけど。あと、今まで出してこなかったような魔法だのなんだのが出てきましたね。私にとっては、どんな魔法を作るかという今後の心配が出てきました。『瞬間的暗算-フラッシュ暗算-』的な奴を考えなきゃいけないんですよね....頑張ります。

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