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第九章 全面抗争
抗争当日。
夜。
港の倉庫街。
浜崎組。
黒崎組。
両者合わせて五十人以上。
互いに拳銃を構える。
静寂。
海風だけが吹く。
そして。
パンッ!
誰が撃ったのかは誰にも分からない。
その一発が戦争を始めた。
銃声。
怒号。
硝煙。
倒れる男たち。
俺は仲間を庇いながら前へ進む。
その先には。
黒いコートを着た組長が立っていた。
組長もまた俺を見ていた。
「若いの。」
「来い。」
周囲の銃声が遠ざかる。
互いに道が開く。
誰も邪魔をしない。
これが最後だと。
全員が理解していた。
俺は拳銃を握り直した。
「決着を付けましょう。」
組長は笑った。
「ああ。」
「お前さんなら任せられる。」
その言葉の意味を、この時の俺はまだ知らなかった。




