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綺麗
甘い甘い声だった。
スッと伸びてきた細くて綺麗な手が私を持ち上げる。
こんなに軽々持ち上げるなんて筋肉すごいな。
「わあ、かわいい猫ちゃんだね。なんでこんなところに?」
いやそれが自分でもよくわからないのよ、と伝えようと顔をあげて驚いた。すごい。イケメンだ。イケメンと括ってしまうのももったいないほど整っている。
太陽の光を受けてきらきらと輝く金髪に翠色の目。本当に綺麗だ。
「猫ちゃん名前は?」
ああそうだ、さっきから質問されてたんだった。びっくりしてすっかり忘れてたよ。
「名前も、なんでここにいるのかも、自分でもわからない。それよりもとにかくお腹が空きすぎてどうにかなりそう。助けて」
「ははは、一生懸命説明してくれてるの?かわいい。全然何を言ってるのかわからないけど、かわいいね」
男はその綺麗な顔をふにゃっと崩してそう言った。かわいいのは、お前だよ。
いや待て。なんでか言葉が通じない?おかしい
「お腹が空いて死にそうなのよ、そこらにある木の実でもいいから持ってきてくれない?」
そう言葉にしているのに何かおかしい。耳から聞こえてくるのはなにやらミーミーというまるで子猫の鳴き声のような音だった。




