番外編 ドラゴンな俺の周囲が朝から可笑しいんだが
さて新学期です。
日差しは麗らか、天気は良好。
パソコンをリフレッシュするように再びこの小説にもリフレッシュ!
折角女の子が多い!というわけで今回から主人公はサヨからケテルに変えて舞台もぱぱっと学園へ!そんなギャルゲーム風にします!
可笑しい。
違和感とかそんなレベルじゃない、可笑しい出来事だ。
うん、たぶんこれは夢だ。そう思って頬を抓ってみたが変化はなかった。
「何やってるんだ?」
訝し気な顔でこちらに尋ねるその声は精霊ことザインで間違いない。間違いないが…。
違和感所じゃない点その一。ザインが人間の形をしている。
勿論前から輪郭は人型であったが、薄ぼんやりとした…なんというか影のような存在であったのに何故か今はどこからどう見ても立派な人間である。本能が何となく人間とかそうでないかとかそんな次元じゃないナニカであるとは告げているが見た目は完璧人間だ。
そして何気に格好いい。羨ましいぐらい格好いい。
美術品のような、とか傾国の、とかそういうイケメンではなくて、目鼻立ちが整っていて神秘的で男なのに色気がある男前…といえばいいのか。俺の理想の格好よさである。本当羨ましい。
「……そんなに見つめても何もやらんぞ。」
そう言いつつお菓子を差し出してくれた。ザインのくれるお菓子は美味しくて大好きだ。
もきゅもきゅ食べていたらザインがなんか微笑ましそうな顔で見てくる。なんだろう、もしかして今までもこんな感じで見守られていたのかと思うと妙に恥ずかしくなる。お前は俺のお母さんか!とも思う。
俺もいい年なんだからそんな目で見ないでほしい。割と切実に。
食べ終わったので貰ったお茶でさっぱりして仕切り直しすることにする。
「ところでさっきの話なんだが…。」
起きていきなりザインが沸くなんてことは稀によく或ることなので置いておくとして、そんな彼が言い放った聞き間違いとしか思えない話を聞き返すことにした。
ちなみに人間なザインを見た俺はテンパってお前ダレとかそんな話もあるが今はそんな重要な話ではないので割愛する。
「ん?」
首を傾げてザインは考える仕草をする。
仕草は影っぽい時から変わっていないのだけれど人の見た目をしていると全く前と違ってみえる。
目を伏せて右手を顎に当て、その右腕の肘を左手で支える。
俺がやっても「何格好付けてるんだw」とか言われそうな様が似合う男前。……なんだろう、この胸の奥底に募る劣等感のような何か。前はこんなこと思ったことないのに不思議である。
「あぁ。」
どうやら思い出したようである。
ザインは頷いて晴れやかな笑顔で顔を上げた。
「現在の好感度を確認するか?」
……何を言っているんだろうこの人。
いやザインが突拍子もないことを言うのはいつも通りなんだが今回はベクトルが違うというかなんというか。本当に意味がわからないことを言ってくるのだ。
好感度がなんたらとか。
ここでせーぶ?するか?とか。
このままじゃバッドえんど?とか。
…よくわからない。まぁそれも問題ない…かもしれない。
そんなことより気になるのは
「いや、そっちじゃなくて本当ここ何処?」
違和感(ry)その二。なんかよくわからない場所にいる。
自分の、もう慣れたサヨの厚意で住まわせてもらっている部屋で寝たはずなのに起きれば見慣れぬ部屋に見慣れぬ人物。起きた当初はテンパったが見慣れぬ人物がザインとわかって安心は出来た。
しかし相変わらず訳の分からない部屋である。
部屋についてザインに尋ねたが…
「ここは学校だ。」
しらねーよ。なんだよがっこうって。
木製の床…いや、これは木なのか?そして大量の机や椅子。議会などに使うには配置が可笑しい、そもそも使われている材料も訳が分からない。硝子の窓から差し込む西日が猛烈に鬱陶しい。
カーテンを閉めようか、と思ったとき。ザインが口を開いた。
「なんかこう…アイツもちょっと可笑しくなって…いや前から可笑しかったけど、なんか弾けちゃってさ、世界設定がぶっ壊れたというか改変されたとかそんなレベルじゃないけど…。」
ザインの目は遠く、なんか目から光を失っている。そっとしておこう。
ザインが振り回されて、こんな目にさせるのは前に会った、あの…変な女ぐらいか?
アイツがなんかしたのか?
「要するにあれだ、頑張れケテル。負けるなケテル。俺は草葉の蔭から応援してるよ。」
不吉!なに?俺に何か起こるの?
「正直一々好感度聞きに来る面倒だろ?ハイ、デデデン!好感度チェッカー♪」
そう言って紙を差し出してきた。
「この紙はリリカルでソリッドな不思議な力で攻略対象の好感度が記入される魔法の紙!勿論製作者である俺とケテル、そして一部の例外以外にはその情報は見えない優れモノ!耐久は煮ても焼いても万力で引っ張っても大丈夫の安心!情報は随時更新されるもう神器と言っていい最高級品!」
そう早口で言って紙を押し付けてくる。
というか色々説明を端折りすぎやしないか?何が何だかさっぱりわからないが…。
「巻いていかないといけない事情があるんだよ!修羅場は嫌なんだ、修羅場は!分からなかったら説明書見ろ、じゃあアディオス!」
……最後になんか説明書とか言うぶっとい本を渡してザインは何処か行ってしまった…。
割と余裕そうにしていたのに何なんだろう、最後のあの焦りよう。凄く嫌な予感がす…。
「ケテル。」
ガラリ。そんな音がして、聞きなれた声が俺をよんだ。
そちらを見れば、やはり見慣れた姿に見慣れぬ装束をつけた彼女がいた。
「サヨ……。」
赤い日の光に照らされて。仄かに笑みを浮かべる彼女は…すごくありきたりだが、とても綺麗だった。
鬱陶しい、小憎たらしく思っていた西日が演出した確かに特別と言えるいっsy
「お姉様ぁぁああああああ!」
台無しだよ。
脳無し娘がサヨにタックルした。かなりの勢いのタックルにもサヨは微動だにしないがあんなタックルをするとは相も変わらず脳無し娘の脳は味噌の代わりに雑草が詰め込まれているのかもしれない。
万が一サヨに危害があったらどうする気なんだ。
「サヨさんから離れなさい。」
脳無し娘がタックルしてサヨに頬ずりして間もなく音もなくアンジュ(だったか?)という女が現れてべりっとサヨから脳無し娘を引き離した。グッジョブ。前の監禁発言から敵認定してたけど素直に褒めよう、よくやったと。
「じゃぁうちがお持ち帰りしてええ?」
「「「良い訳ない!」」」
その後ろからさらにあのグロテスクな奴が…。
なんだか場が混沌としてきたな。
ふとザインから無理やり渡された紙に目を通した。
『サヨ 愛玩動物感覚。男とすら見られていません。頑張りましょう。
ラティ 恋のライバル。それも軽視している方。頑張ればワンチャンあるかも?
アンジュ 路傍の石。無関心に近いです。微粒子レベルの可能性はあります。
リグレッサ 可愛い弟分。恋愛対象外です。頑張りましょう。
■ ■ ■ 存在は認知。関わらない方がいいでしょう。
残り隠れキャラ:沢山。』
「訳わからねえよ!」
「……はっ!」
そこで、目が覚めた。
見慣れた天井。見慣れた部屋。ザインは…いない。
やはりあれは夢だったか。
ほっと息をついた。
……だけどなんだろう。あの好感度表が確かなら、俺はサヨに男とすら見られていない?
むしろさっき会ったばかりのグロテスクな奴が一番好感度が高い?
なんでだろう、目から汗が出てくるな…。よし、もう一回寝よう。
はい、もう最初の前書きからナンノチャバンダヨと思った人もいるでしょうがエイプリルフールオチです。夢オチです。すみません。ちなみに打ち切りVerと結構悩みましたどうでもいいですね。
しばらくしたら本編と全くこれっぽっちも…とまでは言いませんがあんまり関係ないので削除する予定です。
こんなアレな小説ですがこれからもドラかじを生暖かく見守って下さるとうれしいです。読んでいただきありがとうございました。
あと誤字報告はいつでも受け付けています。して頂けるとすごく、すごく助かります。




