表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
英雄なのか?  作者: よろず
アルディア騎士学校
13/40

夜襲


夕食を終えた生徒達は、それぞれ思い思いの時間を過ごしていた。

行軍の疲労は大きい。

焚き火の周りでは会話も少なく、早々に休む者も多かった。

ロイ達はすでに半分眠っている。

そんな中、アルベルトだけは拠点の外周を歩いていた。

見張りの配置を確認しているのだ。

その途中で足を止める。

森を見る。

何かがおかしい。

理由は分からないが胸の奥がざわつく。

魔物の気配は無い様に思う。言葉にはできない違和感があった。

「見張りを増やそう」

近くの生徒へそう告げる。

「何かあるのか?」

「分からない。だが念のためだ」

生徒は首を傾げつつも頷いた。


レインは焚き火から少し離れた場所へ座っていた。

視線は森へ向いている。

低級魔物の気配だな、距離はまだある。

しかし不自然だな普通なら群れはもっと散らばるはずだ。

だが今夜の魔物達は違う。

一つの方向へ集められていて誘導されている。

レインはすぐに気付いた。

誰かの幻影魔法だな。

おそらく夜間訓練だ。

気付くべきなのは自分ではなく生徒達だ。


さらに夜はさらに深まっていく。

その時だった。

見張りの一人が突然立ち上がる。

「あっちを見ろ……」

緊張した声。

周囲の生徒達が振り返り、見張達の視線は森へ向いていた。

暗闇の中何かが動いた。

赤い光が一つまた一つと数え切れないくらい増えていく。

それが目だと気付くまで時間は掛からなかった。

「魔物だ!!」

叫び声が野営地へ響いた。

休んでいた生徒達が一斉に立ち上がる。

「なっ!?」

「どこだ!?」

「本当に魔物か!?」

まだ魔物が襲ってきてないのに拠点内の混乱が広がっている。恐怖は確実に伝染していった。

森の奥赤い目は増え続けていた。

「おい……」ロイの顔が引きつる。

「俺たちだけで対処するには多すぎるだろ。」

誰もがそう思った。

その瞬間だった。

「落ち着け!」

アルベルトの声が響く。

混乱した空気を切り裂くような声だった。

「武器をとれ」「昼間作った護衛表を思い出せ!」「荷馬車の前集まれ!」「勝手に前へ出るな!」

矢継ぎ早に指示が飛び生徒達が動き始める。

混乱していても分かる。

今は誰かの指示が必要だった。

そしてその役目を果たしているのがアルベルトだった。

森の奥で魔物達が一斉に駆け出す。

地面が震える。

枝が折れる。

獣の咆哮が夜を揺らす。

次の瞬間。

魔物の群れが野営地へ雪崩れ込んできた。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ