第67話 新生活
数件の物件を見せて貰い俺は決めかねていた、メルとミラミが結局決めたのは、冒険者ギルドから近い物件だった。
家賃は1ヶ月で金貨1枚、2ベッドルームにリビングが付いた3階建ての3階の部屋である。
決めては、家具や調理器具など一通り揃っていたのと、明日から入居可能なところだった。
俺達は不動産屋に戻り契約書にサインして1月分の金貨と仲介手数料を払って明日からの家を確保した。
そして次の日、俺達は早速借りた部屋に行き新生活が始まったのだ。武器屋に行きメルの弓とミラミの鉄のナックルを買い、防具屋ではサカが鉄の盾、メルはブーツを買った。その後市場で生活に必用な物と食料を買って、一息付いた頃、俺は思い出した。
「パーティー名どうする!」
「あ、忘れてた」
俺達は互いに案を出したがどれも決めてに掛けた。
「普通はどう言う経緯で付けるんだよ」
「確かにそうだな、俺達が関連した事などを繋げればいいんじゃないか」
「うん…森だろ」
「宝石とか」
「分からん、森の宝石でどうだ」
「何かピンとこないわ」
結局俺達はどうでも良くなりパーティー名は取り敢えず森の宝石で暫く行くことになった。
次の日朝一番で冒険者ギルドに向かいパーティー登録をした後、Gランクの依頼を受けた、最初は薬草採取の仕事である、西の森に行き俺達は森で暮らしていただけに薬草採取はお手の物であっという間に終わった。それから俺達はGランクで出来る依頼を沢山受けた、薬草採取、どぶ掃除、スライム狩り、など金に成らない依頼ばかりを受けてギルドの信用を高めた。
そんな俺達、森の宝石にギルドから依頼が来たのだ。それはアケビ草と言って鎮痛剤として使用する薬草である。メルとミラミはアケビ草の事は知ってる見たいで場所さえ分かれば簡単だと言うのでギルドの職員にどの辺に生息しているのか聞いて出発した。
西の森を奧へと進んで行く俺達はまさに冒険者に成った実感を噛みしめながら依頼のアケビ草を探していた、ガサガサと獣の動く気配を感じて、俺達は警戒態勢に入り、俺がスキル忍び足を使い様子を伺えに行った。
ボアだ!
まだ俺に気付いていない、俺はサカにハンドサインで合図を送った。サカが俺の合図に気が付きメルとミラミに指示をした。
サカは盾を構え獲物のボアに近付き、後衛でメルが弓を構えた、その時殺気を感じたボアはサカの方に向かった。俺はボアの後ろを捕るため迂回して近付いて行くとミラミも後ろを捕るために回って来ていた。
俺はミラミに合図を送り、一気にボアの後ろ足目掛けて走った。
ドリャー!
シュー、シュー
後ろ足を切り付けられたボアは身体を前のめりに倒れた、サカが槍でボアの頭に一振!
バシーと決まりボアは口から泡を吹いている。
すかさずサカは槍で頭を貫いた。
「やったー!」
ミラミとメルが同時に叫んだ。
俺はサカにハイタッチ!
「今夜はボアのステーキだ!」
ボアの後処理をし木にぶら下げて目的のアケビ草を探す。
「結構、森の深くまで来たな」
「メル見つけられそうか」
「わからないよ」
「あ!あそこの花!」
「おお、結構沢山咲いてるな」
何とかアケビ草を見つけた、俺は手書きの地図にアケビ草の場所をマーキングした。
「ドン偉いな!」
そう俺はエルベルト隊長を見習って、地図を作って、自分が今何処にいてどう言った物が周りに在るのかを常に分かるよう心掛けている。
俺達はギルドに戻って依頼を完了させ、ギルドの買取りセンターへボアを持ち運んで、買い取って貰う。
「で、いくらで買取ってくれる」
「そうだな、今の相場なら魔石と合わせて金貨3枚てとこかな」
「ええ、それだけか」
「ま、春はそんなもんだ」
まあ、仕方がない、このボアのお陰で今月の収支はプラスなのだから。




