第65話 護衛 4
俺は攻撃を躱すのに必死になった。相手は俺の動きを読み連打してくる。俺は相手の動きに付いて行くので必死だった。
ハァーハァーハァー
焦れば殺られる、俺は必死に相手の動きを乱す事に集中した、相手の男は強いと言うか、場馴れした感じがある。
私服の衛兵が加勢しに来たてくれた。
「助かる!」
「ああ、良くやった、後はまかせろ」
ナイフを振り、男は間を開けた。
「何者だ!」
「何者も何も正義の味方だ」
「ふざけろ!」
男は私服の衛兵にターゲットを変えた。
俺は息が上がっていた。ハァーハァー!
サカは二人の男達と対峙している、場所が悪い、宿のフロントは狭いのだ。
俺はサカの方に加勢しに行くべきだろうかメルとミラミはトマスさんとマルガを守って動けない、俺はサカの方に向かった時だった。
宿の入り口かり衛兵達が雪崩来んできた。
「くっ、計ったな!」
私服の衛兵と対峙していた。
「観念しろ」
男は階段を登り上に逃げ様として、私服の衛兵に背中を切り付けられた。サカと対峙していた男達も衛兵に囲まれ捕まった。その後は現場検証が行われた。
翌朝、衛兵が俺達を迎えに宿を訪れ、俺達は衛兵の本部に向かった。捕まえた3人は、パッチ組に雇われた便利屋であり、彼らは古地図を奪う様に命じられたとの事だった。
衛兵はパッチ組のボスであるパッチを捕まえ、尋問した結果解った事は、パッチ組参加の金貸し業者に借金をしていた者が元領主が王朝時代の古地図を手に入れたがっていると人聞きに聞いたのだ、その者は借金で首が回らなく成っていた、咄嗟に付いた嘘が王朝時代の隠し財宝が書かれた地図と言う事のようだ。
この地へーべ領は西に山があり、その周辺には王朝時代の遺跡等が多く点在していた。また元領主は歴史学者でもあり、発掘や調査など昔から盛んに行われていた為、色々な伝説や財宝等の噂があったのだ。
パッチはその話を聞いて本当かどうか確かめたかった、人を雇って古地図が本当に財宝の書かれた地図かを確認したかったのだ、そこでトマスを襲って古地図を奪う様に命じたのである。
何とも人の欲望がもたらした呆気ない事件であった。
俺達は衛兵本部を出て、城の裏にある元領主の館へ向かった。事情を聞いていた元領主は、トマスに謝意した。古地図は衛兵隊長から元領主の元に届けられていた。
「この度は申し訳なかったね」
「とんでも御座いませんへーべ候」
「怪我の具合はどうなのかな」
「はい、幸いにも此処まで来られるぐらいで大した事は御座いません、それに彼らに助けて頂いたうえ、此処まで連れて来て貰いました」
「そうか、それは良かった君達のお陰と言っては何だが町のごろつき共を退治出来たのだ、何か礼をせねばな」
「有り難う御座います、でしたらお願いが御座います」
トマスは元領主に俺達の事を話して、この国で冒険者として登録出来るように身分保証を、お願いした。
「なんだ、そんな事で良いのか」
元領主は俺達に身分保証の書状を書いてくれ、トマスさんにも色を付けて依頼料を払ってくれた。俺達は元領主に礼を言って城を出た。次の朝トマスさん親子を駅まで送り。
「お世話に成ったね」
「いえ、此方こそ」
メルとミラミはすっかり仲良く成った、マルガさんと別れるのが惜しいみたいで3人は魔道汽車が出発するまで喋り続けていた。
魔道汽車がアブンダンティアに向けて出発し、俺達は魔道汽車が見えなくなるまで手を振っていた。




