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第58話 魔道汽車

リベリオは1人営業に行く事になり、俺達は朝から駅に向かい、魔道汽車の見学ツアーに参加した。魔道汽車は蒸気と魔石で動いていると説明されても全く構造は解らなかったのだが、時速30~40kmで走る魔道汽車はグランガーデンからジャ・フローの王都まで600kmを1日で走破出来ると説明を受けた、歩いて行くと1ヶ月は掛かる距離である。周りにいた人々はその説明を受け驚愕していたのだ。この世界の人々に取ってはまさに夢の乗り物といった具合だろう。


マーカスは宝石加工の職人である事から魔道汽車の技術を見て圧倒されていた。


「いやー、凄いっすね、この機械の塊がそんなに速く動くっすのか」


その後、俺達は車内に入り一等車の個室や食堂車等を見学した、その豪華さに圧倒されたのだ。見学ツアーを後にした俺達は駅の近くにあった飯屋に入り昼食を取った後、俺は皆と別れ1人でコーヒーを飲みに出たのだ。


「いらっしゃいませ、あ、また来てくれたんですね」


「ええ」


俺は大銅貨1枚をカウンターに起き、ブレンドコーヒーを頼んだ。


「うん、美味しい」


落ち着く、そして俺は今後の事を考えるのだ。どうやったらジャ・フローへ行って冒険者に馴れるのか。


「何か悩みでも在るんですか」


「いやー、冒険者に馴りたいんですよ」


「冒険者ですか、またどうしてですか」


俺は国を追われて今は商人の見習いと言う事を伝えた。


「いいじゃないですか、今は商人の方が人気が有りますよ」


成る程、今は危険かつ不安定な冒険者稼業より歳を取っても出来る商人の方が人気と言う訳か。確かに此れからは魔道汽車が在ると言う事を考えれば、工業などが発展するのは間違いないか。


「マスターは元冒険者だったんですよね」


「まあね、僕は弱かったから余り活躍出来なかたけど、確かに若い頃は冒険者は憧れだったな」


マスター若かった頃を思い浮かべてるのか遠い眼をしていた。


「あ、そうだ最近もジャ・フローの難民が此処に移り住みたいとボートで川を渡ってやって来たのが新聞に載ってたな、彼らは捕まって送り帰されたらしいが」


「ジャ・フローに難民が要るんですか」


「ああ、自分の国を追い出されたり、逃げ出して来た者が沢山いるよ」


俺達と同じ境遇の者がいるのか、待てよジャ・フローに行けば俺達も難民として冒険者に馴れるのでないか俺はそう思った。これは調べてみようと。


俺はマスターに礼を言って店を出た。


公園で新聞を読み、難民に関する記事がないか確かめたがそんなに都合よく載っているわけはない。新聞社に行って聞いてみようとても思ったが、急に行っても相手にしてくれないだろう。俺は考えるが情報を得る方法はやはり身近な人に聞くのが一番早いと思いA&Aに向かった。そうロッテに聞くかボスでも構わない。俺が会社に入ると、ボスがいた。


「ん?ドン今日は休みじゃなかったのか」


「ああ、そうなんだが、少し聞きたい事があったんで来たんだ」


「あ、そうだ丁度いい、オークションの話しなのだが、当日は昼過ぎに商人ギルドの本館に来てくれ正装してな」


「ああ、解った、そう言えばリベリオも行きたがっていたんだが、どうだろう」


「…ん、そうだな構わんが、分かった。で聞きたい事ってなんだ」


俺はボスに難民の事に付いて聞いた。


「難民か確かにジャ・フローには昔から大勢いたな、難民申請して冒険者に成った奴もいような?うん、忘れたは!」


「そこが大事なんだよ」


「なんだ、お前難民に成って、冒険者になるつもりか」


「ああ、そうだよ」


「ハッハッハッ面白いな!普通の奴はアブンダンティアに来るのに憧れるもんなのにな」


聞く相手を間違えたみたいだ。

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