第55話 相談
次の日の午前中には事務所の掃除と家具の配置を行う事になり家具はアマンダの家の倉庫にある物を選んで運び込む事に成った。
アマンダはこの辺の不動産を幾つか所有する大家で、夜逃げや家賃の滞納で家具を置いて行った物が倉庫に沢山あるので自由に使っていいと言ってくれた、俺達はリアカーを借り倉庫に向かった。
「リベリオこの後、大事な商談だろ、力仕事は俺とサカに任せて指示だけ出してくれ」
「ああ、すまんな、そうさせて貰うよ」
俺とサカはリベリオが選んだ家具をリアカーに積み込み事務所まで運んだ。
午後に成りリベリオ達を見送った後も、俺とサカは事務所の整理を続けた。
「何とか形に成ったな」
「ああ」
事務所に入って直ぐに応接セットを置いて、パーティションである程度囲って落ち着いた商談室を作った、俺達は一息付いていると、ロッテがやって来た。
「あ、会社らしく、成ったじゃない。お茶でもどうかな」
ロッテはお茶とお菓子を持って来てくれた。俺達はソファに座り休憩する事にした。
「ロッテはオレアス王国の革命隊がどう成ったか知ってるか」
「いいえ、私は君達と別れた後、此方に戻って来たから解らないわ、それにオレアス王国の情報は余り入って来ないのよ」
「そうか」
「気に成るわね」
「ああ」
俺達が国を追い出された後の事は解らないと言う事か。
「なあロッテ、俺とサカは冒険者に成りたいと思ってる、何かいい方法はないかな」
「冒険者か…でも此れからの時代は商人の方が私はいいと思うよ」
「ああ、それは分かっているが、俺は世界を自由に動き回れる冒険者に成りたいんだよ」
「うーん、でも今はやるべき事があるんじゃない」
「勿論、リベリオの商売が旨く回ってからなのは、分かっているよ」
「解ったわ、色々調べて見るわ」
「有り難うロッテ」
夕方に成りボス達が戻って来た。商談は旨く行き、特に日常でも使える一本差しの髪飾りが気に入られた様だ、後は簡単な手直しと数個のサンプルの依頼を受けて来たのだった。その為明日にはアグリアへ戻る事になった。その夜は又近くの飯屋に行き祝勝会が行われた。
俺はボスにオークションに出すカメレオンラビットの毛皮と魔石を渡して置いた。本当は自分で出展しに行きたかったのだが仕方ない、ボスに託した。
そして次の朝にはアグリアに向け出発した。




