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第48話 トイレ

馬車は大通り沿いの菓子屋に寄り、リベリオが菓子を買って戻ったら、馬車は大通りを北に進み、ミダース商会の建物の前に付けた。


俺達は商会の中に入ると、アドリアーナを見た店員が近付き。


「アドリアーナ様、今日はどう行った御用でございますか」


「ああ、奥方に用があってな」


「かしこまりました、では奥の方へ、ご案内致します」


俺達は店員に付いて行き、奥の別館へ向かった。別館には綺麗に手入れされた中庭があり、廊下を進んだ突き当たりの部屋に入る前で、俺とカーラは廊下で待つように言われた。


廊下には、長椅子が置いて在ったのでそこに座って待つことにした、目の前には大きな山の絵が飾られており、俺は絵を見てカーラに聞いた。


「あの山何処の山だろう」


「あれは、アルプスだ」


「行った事在るのか」


「通り過ぎた時に見たな」


「どの辺に在るんだ」


「…ジャ・フローの西だ」


俺は地図を取り出して確認した、地図にはアルプス山脈と書かれていた、成る程この辺か。

俺が地図を見ていると、執事さんだろう老紳士が喋り掛けてきた。


「よろしければ、お茶をお持ちしましょうか」


「ええ、是非お願いします」


執事さんは笑顔で。


「かしこまりました」


奥の方へ去って行いった。流石大商会といった感じだ、護衛の俺達にまで気を掛けて来るとは。


暫くしてワゴンを引いて執事さんがやって来ると慣れた手つきで紅茶を入れて俺とカーラに渡してくれた。俺は薫りを嗅いて、一口呑むと口の中いっぱいに紅茶の薫りがした。


「うーん、美味しい」


執事は笑顔で。


「お口に合いましたか」


「ええ、とても美味しいです」


「それは、良かった、何か在りましたらお声を掛けて下さいませ」


そう言うと執事さんは、ワゴンを引いて戻って行った。


俺は昨日買った新聞を開き読み始めた。久しぶりの活字に触れた、1面は、政治の汚職に関する記事で2面は、最近話題の砂糖菓子の事が書かれていた、さっき寄った店だ有名な菓子屋だったのか、その後俺は新聞を読み小一時間ぐらいたった頃、尿意が模様したので、トイレを探そうと、執事さんが向かった方え歩き出した。


「どうかされましたか」


「あのトイレを、お借りしたくて」


「ああ、かしこまりました、こちらにどうぞ」


俺は執事さんにトイレを案内してもらい。


「こちらがトイレなのですが、少し使い方が特殊で御座いまして」


「…どう言うことですか?」


「失礼ながら一緒に入って説明させて頂いても宜しいでしょうか」


「はぁ、いいですよ?」


執事さんとトイレに入ると、そこには水洗トイレがあった。


「執事さんは使用後このレーバを押すと水が流れて来ます。」


「おお、凄い!」


そう、まさに水洗トイレだ、この世界に来てまさか水洗トイレに巡り合うとは、俺は感動した。今までトイレは汲み取り式の便所ばかりで臭いもひどく、トイレに行くのが憂鬱だったのだ。


「素晴らしいです、さすがアブンダンティアだ」


俺がテンション上がって言うと。


「そうでしょうとも、私も最初見た時には本当に驚きました」


俺は用を済ませると、執事さんが待っていてくれていた。俺は執事さんとトイレの話に夢中に成って話していると、カーラが声を掛けてきた。


「おーい、ドン、帰るぞ」


俺と執事さんは目を合わせ、笑いあった。その後俺達は執事さんに連れられて玄関まで見送って貰った。

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