第46話 COFFEE
駅を出て暫く歩くと俺の目に飛び込んで来たのは一件のコーヒーショップだった、俺は店に近付いて臭いを嗅ぐと紛れもないコーヒーの香りが匂って来た、店の前にはメニューが飾られてあり、ブレンドコーヒー銅貨10枚(千円)と書かれていた。高いなあと思っていると、窓の奥からマスターが手招きしていた、俺は店に入った。
「いらっしゃい」
店の中は、カウンターだけの小さな店だった。
「お客さん初めてですか」
「ええ、臭いに釣られて来ました」
マスターは笑って。
「そうですか、一杯飲んで行かれますか」
「是非、お願いします」
俺は財布から大銅貨1枚を取りカウンターに置いた。マスターはにんまりとした顔で聞いてきた。
「コーヒーは初めてですか」
「夢の中で飲んだ記憶があります」
マスターは驚いた顔をして。
「少し苦いですが大丈夫ですか」
「ええ、是非お願いします」
マスターは慣れた手つきでコーヒーを立て、入れたてのコーヒーを俺の前に置いた。
「苦い様なら砂糖とミルクを入れて下さい」
「はい!解りました」
俺は臭いを嗅いで、ほっと一息ついた久し振りのコーヒーの薫りに癒された、そしてブラックのママ一口呑むと何とも言えぬ苦味と酸味の味此れこそコーヒーだ。この世界では紅茶を楽しむ人が大半である、俺は元々コーヒー派だった毎朝又は飯の後等に飲んでいた。
マスターは俺の様子を伺う様に。
「お口に会いましたか」
「はい!とても美味しいです」
「初めて飲むかたは皆苦いと仰るのですが、お客さん本当に初めてですか」
「ええ」
俺は少し焦った、残りは砂糖とミルクを入れて飲んだ、砂糖の甘さとミルクでまろやかになりとても満足した。その後マスターのコーヒー話を聞いていた、マスターは南のタレイア大陸に行く調査団の一人として船に乗って行きそこでコーヒーと出会ったらしい、最初は苦くて苦手だたのだが、毎日飲んでいるとコーヒーの美味しさが解る様に成り、これは商売としてやって行けるのではないかとコーヒー豆を大量に買い込んだのだが、コーヒー豆は余り売れずに、それじゃコーヒーを出す店を始めようと現代に至るのだそうだ。俺がマスターの話を聞いていると客が入って来たので店を出た。
「ありがとうございます、また来て下さい」
「ごちそうさま、必ず来ます」
その後商人ギルドに行き地図を売っている店はないかと受付の人に聞くと、中年の男が出てきて、店の住所を教えて貰った。
地図屋に行くと、沢山の地図があり、俺は店主に世界地図が欲しいと言うと、どう言った用途で使うのか聞かれた。俺は旅に出る時の距離間の解る地図といった。
「それなら新しい地図の方が正確に作られているからな、予算は?」
「銀貨1枚ぐらいまでなら何とか出せます」
そう言うと店主は幾つかの地図を選んで出してくれた。
「旅に持って行くんなら、革のがいいぞ」
なるほど、確かに紙だと雨に濡れたり破れたりと扱いが大変だ、俺は色々悩み革で正確な地図を買った。店を出ると辺りは暗く成っていた俺は走って宿に戻ると厨房では、メルとミラミが晩御飯の用意をしていた。
「おい、ドン何処をふらついていた、お前今日休みだたんだから、飯の用意ぐらいしておけ」
「すまん、買い物していたら時間を忘れてしまった」
俺はメルとミラミに頭を下げて謝った。
「ドン、カーラが心配していたよ」
「そうかカーラにも詫びないとな」
「それより私達を見て何とも思わないの」
うん?何を言ってるのかな!
「ああ、服、似合っているよ、町娘見たいに」
そう、2人はいつもの狩用の服と違い、グランガーデンの町娘が着る洋服に変わっていた。女と言う生き物は環境適応能力が高いようだ。
「ドンにも、服買って来たから後で合わせて」
「おお、ありがとう」
俺はカーラを探しに裏庭に出た。カーラはベンチに座り、キセルを吹かしてボーとしていた。
「カーラ心配掛けて悪かったな」
「…ドンか、お帰り」
本当に心配してたのかよと心の中で俺はツッコんだ。




