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第41話 グランガーデン

早朝飯も食わずに出発した。アブンダンティアの国境を越える為である。


「うあ、もう並んでいるよ」


ミラミは奥の門を見ながら言った。


国境の門はまだ開いていないのだが、列が出来ていたので俺達も並んだ。1時間ぐらい並んだ頃から門が開き進み始めた、リベリオを先頭に国境の税関に入って行き手続きの書類に俺達はサインをした税関の男にリベリオが賄賂を渡すと何も聴かれずに寸なりと国境を超える事が出来た。


「なあ、リベリオなんで賄賂を渡すんだ」


「何でって、そりゃ早く手続きが済む様にだ」


「賄賂を渡すと早くしてくれるのか」


「考えて観ろよアイツら税関は朝から夕方までいろんな奴らを相手にしてるんだ大変な仕事さ、そんな彼らに少しばかりのチップを渡すだけで気分良く仕事をして貰うためさ、いいかドン賄賂は渡すタイミングや人を観ないと、逆に厄介になる覚えて置け」


人を観て置けと言われてもなあ。俺達は無事国境を越えアブンダンティアに入国出来た。街道を歩いているとリベリオが少し遠回りして行こうと言い、俺達は小高い丘の方え進んだ。


丘の上からはアブンダンティアの首都グランガーデンが一望出来た。


町はこの世界に来てから一番大きく、町の中心を軸に十字路の大きな道が在るのが解った。川の方を観ると鉄橋があり、汽車が煙を出して走っていた。


「汽車だ!」


俺は思わず叫んでしまった。


「お、魔道汽車を知ってたか、ありゃ去年に出来た、ばかりだぞ」


俺はこの世界はてっきり中世だと思っていたのだが、どうやらその考えを改め直さないと行けなくなった。皆も汽車を観て驚いていた。


「…凄いなあ」


サカも思わず口を漏らした。


「ああ、凄い大都会だ」


俺達が驚いているのを横目でニタニタと笑いながらリベリオが言った。


「あの川の向こうは、ジャ・フロー王国だ」


「本当か!」


俺とサカは、ジャ・フローと聞いてダンジョンの事を思い出した。


「なあリベリオ、ジャ・フローにはダンジョンが在るんだろ」


「ああ、こっからだと、北東に行った所に在るらしい」


行って見たい。


グランガーデンに入って、サカ、メル、ミラミは口をあんぐりと開け町の建物を観ていた。


「凄い、あんな高い建物が並んでいる」


そう7階建ての石造りの建物が大通りに整然と並んでいるのである。森の穴蔵暮らしをしていた原始人の彼らには、この光景は正に未来都市に見えるのだろう。


カーラが、なぜかどや顔なのが腹立つが、3人の驚く姿を見るのは楽しい。


そして俺達は町の中心地にやってきた。


「あれが、この国の議事堂だ」


そこは、この国アブンダンティア共和国の国会議事堂だった。中央にドームがあり左右対象に長細い建物がある、石造りの壮観な建物だった。


「観光は此処までだ」


リベリオがそう言て、南西の方へ歩き始めた。暫く歩くと辺りは、薄暗くなって行き此処が余り柄の良くないスラム街だと言うのが解った。この町でもこんな所が在るのかなど思っていると、安宿に付いたのだ。

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