第37話 逃亡3
森を抜け道に出た、暫く道なりに歩いていると、小さな集落が在ったのだが、俺達はスルーして先を急いだ。
小高い丘を越えると辺りは麦畑だろうか、今は雑草の生えた、一面平原と成っていた。近くに川が在ったので今夜はそこで夜営することにした。
次の日メルとミラミが寒さと疲労でダウンした。その日は休日にすることになった。そう別に急ぐ旅でもないのだ。
カーラは周辺を偵察に行き。俺は川で魚を取っていた。
「ドン!飯の準備が出来たぞ」
飯焚きをサカに任せていた。俺がテントに戻ると2人はまだ寝てる。俺とサカは魚を焼いて、雑穀ご飯と焼き魚を食べ、残った魚を天日干しにしていると、魚の臭いを嗅ぎ付けたのか、3匹のレッドウルフが現れた。
「オイオイ、まじか、サカはテントは頼む」
「解った!」
腰からダガーを抜いて、俺は3匹のレッドウルフの動きと周りの状況を観察する。そう観察は大事な事だ例え格下の相手でも、万が一と言うことがある、その時でも落ち着いて対処する事で危機を逃れる事が出来るからだ。
恐らく真ん中がボスだろうことは解る、気配を消す、忍び足と言う技を使い時計回りに走り間合いを詰める。相手が此方に気が付いたところで、レッドウルフの足めがけ、よっと。
ザック
キャイ~ン…
弱ったところを一振、1匹目!
次は奥のヤツ、回りこんで、足払い!
グルゥゥゥ…
それからの首筋目掛けて、スキル急所切り。
ザック 2匹め!
うん!上手くいった。
「サカそっちは頼むぞ!」
「ああ、任せとけ!」
サカは飛びこんで来たレッドウルフを盾で押し返し槍を上からぶっ回す。
バッシッと鈍い音。
レッドウルフは仰向けに倒れたところに留めを刺す。
ズブッ!
「サカ腕を上げたな」
「お前もな」
3ヶ月前からテインに習い始め練習を重ねて来た気配を消す技、忍び足を俺は会得しつつあった。
レッドウルフの亡骸を埋めていると、カーラが戻って来た、なんでも此処から3キロ程離れた場所に農園の管理施設を見つけ、そこの管理人にメルとミラミの事を話しをしたところ、空いている部屋を貸してくれるらしいとのことだ。
俺達は農園へ向かうことになった。
農園の管理施設の周りは木の柵で覆われており、施設は石造りで頑丈そうだった。
管理人の老夫婦は俺達を受け入れてくれ、暖かいラム肉の入ったシチューを食べさせてくれた。メルとミラミもあっという間食べ終え、用意して貰った部屋に向かった。
「いやー、美味しいかったです」
「そりゃ良かった」
「今は2人で農園を管理されているんですか」
「ああ、今の時期は農夫達が町に帰っていて、春になれば賑やかなもんさ」
どうやら農園は春から秋の間は町から農夫が訪れて農作業をし秋の収穫まで寝泊まりする施設だと言う事だ。そのため今の時期は、部屋が沢山空いていたのだ。
ああ、壁に屋根、そして暖かい部屋で過ごす事がこんなに幸せとは、それにベッドだ俺はこの10日間ぐらいベッドで寝て無かった事実に気付いた。それから俺達は次の日の昼まで寝てしまった。
メルとミラミの体調も良くなり、そしてもう1日泊めてもらった。宿代を払おうとしたが、老夫婦は構わない気にするな。と言い受けとっともら得なかったので、ディア肉を変わりに渡したら喜んでくれた。
「すっかりお世話になりました」
「いいてさ、困った時はお互い様だぜ、まあ気付けてな旅の無事を祈るぜ」
「ありがとうございます」
そして俺達はアグリアに向かったのだ。




