第29話 革命の青い炎3
俺達は露店の並ぶ屋台街に向かった、町の商店が閉まっているところが多いせいなのか、屋台街は人で溢れていた。なんとかボア汁と黒パンを買い、腹を満たした。
「なあサカ何でカカがあそこに居る事が解ったんだ」
俺は不思議に思っていた事をサカに尋ねた。
「何、簡単な事だ、カカ兄が革命隊に入っているのなら実力のあるカカ兄はきっと周りの者より活躍してる筈さ、カカ兄の名前を出して相手の反応を見ただけだ」
なるほど、要は釜を掛けて相手の反応を見たと言う訳か、何てヤツだズル賢いにも程がある。
そう言えば昔からカカ兄は村の若者達のリーダーで何時も先頭に立って皆を引っ張っていた。男女問わず人気があった、この兄弟は特に女性人気が高いのだ。まったく腹が立つ。
「はぁ、眠いし疲れた、宿でも取って休憩しよう」
「賛成!」
腹を満たされ気が抜けた俺達は宿を探しに行く事にした、メイン通りの宿屋は閉まっているところが多い、空いている宿は満室である。仕方ないので裏通りの歓楽街で宿を探してやっと一部屋確保出来た。
部屋に入るとシングルベッドが2台さて、でどうやって4人で寝るのか? メルはサカのベッドに入って行った、ミラミは俺を睨んで観ている。
「おいドン、このベッドは私が使うからな」
「いやいや、俺に床で寝ろとおっしゃるのですか」
「ああ」
「ごむたいな、何もしないので、ミラミ様の横で寝かせて下さい」
「はぁ、本気で言ってるのか」
「勿論で御座います」
「へんなことするだろ」
「へんなことなどいたしません、どうかベッドで寝かせて下さい」
「本当にへんなことしないか」
「約束します、へんなことなどいたしません」
「はぁ、しょうがない」
「ありがとうございます、ミラミ様」
ミラミは背を向け寝ている。すまん俺はゴブリンなのだ、隣に年頃の若い女性が寝て居るのに何もしない、何て事は出来ないのがゴブリンの性なのだ、許せ少しモムだけだ。俺の手がミラミの腰に触れた瞬間だった。
ボッコー…と鈍い音がした。
そうだミラミは武術家だった、俺の顔面に強烈なエルボを決めた。俺はベッドから床下に転げ落ちた。
「この変態!痴漢野郎!」
メルは飛び起き、俺を蔑み。
「信じられない、最低!」
俺は罵る女子二人を見ながら絶命した。
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役場の中では革命隊の幹部達が会議をしていた、その中心には、革命隊のリーダーマルス(犬の亜人)の姿があった。彼を囲み会議は二分している、このまま町で籠城しようと言うと者と、打って出て王都まで雪崩れ込もうと言う者である。
「勢いに任せ行動するのが上策だ。今なら王国軍を欺ける、これはチャンスだ」
「いやまだ早い我々は一度勝利しただけだ慢心するな」
「何を弱気な、我々は強い!このチャンスを逃す手はない」
マルスは腕を組ながら考えていた。
「カカ君の意見が聞きたい」
周りの者達が一斉にカカを見た。
「私とさては、王都の情報が不足していると思います。特に騎士団の情報が不足しています。上手く攻めこんで王都に雪崩れ込んだとしても、その後、王城まで行けるのかなど、情報が最優先だと思います」
「ありがとう、確かに君の言う通りかも知れないが、今は賭けに出るべき時かもしれん。皆どう思う」
マルスはこの気を逃したくなかった。いや逃すつもりがなかったのだ。




